ONE PIECE COMMUNICATION

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概要


前々作『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(2009年)以来となる長編劇場版。原作者・尾田栄一郎が総合プロデューサーを務める

尾田は原作の執筆と同時に映画『STRONG WORLD』の製作総指揮を行った多忙から「もう二度と映画には深く関わらない」と考えていたが、映画スタッフからの相談を何度か受けるうちに、今作でも製作に深く関わることになった

劇場版『ONE PIECE』シリーズ初の「最後の海 新世界編」を舞台としたストーリーであり、「魚人島編」直後の物語となる

監督は本シリーズ初参加となる長峯達也、脚本は『ONE PIECE』ファンを公言する放送作家の鈴木おさむ、

オープニング音楽は展覧会『ONE PIECE展』のテーマ曲を手がけた中田ヤスタカが担当。主題歌は、劇場版では初となる海外歌手としてカナダの歌手アヴリル・ラヴィーンを起用

また、ゲスト声優としてゼットの部下・アインの声を女優の篠原涼子、同じくビンズの声を俳優の香川照之が担当する

入場者には先着で、尾田描きおろしのコミックス「第千巻」などが入った「海賊の宝袋」がプレゼントされる


前売り券


前売り券特典第1弾は作者書き下ろしの特製原画クリアファイル、第2弾は光る文字が浮かぶブラックライト付きペン「海賊ペン」と「海軍ペン」の2種類。販売数は、『STRONG WORLD』の約50%増となる65万枚を突破

2012年11月には、2013年3月公開予定の映画『ドラゴンボールZ 神と神』と合わせた2作の鑑賞券がセットになり、尾田と『ドラゴンボール』原作者・鳥山明がビジュアルを書き下ろしたコラボチケットが、限定で8989枚発売された


経緯


2011年11月19日、前々作『STRONG WORLD』のテレビ放送後に、劇場版第12弾の製作決定が公表された。2012年1月、公開日が同年12月になることが発表され、4月にはタイトルとメインスタッフが発表された。

2012年11月7日、お台場シネマメディアージュでプレミアム試写会と舞台挨拶が行われた。また、同日にアクアシティお台場で開催されたイルミネーションイベントの点灯式も行われた

12月5日から10日連続で、過去の劇場版10作品がニコニコ生放送にて生放送された。12月13日と公開日の12月15日には公開記念特番が生放送された。12月13日、六本木ヒルズでカウントダウンイベント『ONE PIECE AWARD』が開催され、メイン声優陣他、ゲスト声優や著名人ファンらが参列した

公開日の12月15日、丸の内TOEIで初日舞台挨拶が行われ

2013年1月6日には梅田ブルク7と名古屋ピカデリーで舞台挨拶が行われた。

海外では台湾(2013年1月25日)を皮切りに、シンガポール(2月1日)、香港(2月14日)、タイ・韓国(近日公開予定)での公開が決定している

2013年3月、第36回日本アカデミー賞にて、シリーズ3作品目となる優秀アニメーション作品賞を受賞


成績


上映スクリーン数は『STRONG WORLD』188から300に拡大し、各地で満席状態が続出。12月15日・16日の公開初日2日間で、動員114万81人、興行収入13億7205万4050円を記録(『STRONG WORLD』と比べて動員は39%増、興収は32%増)。公開から2日間の動員数は、2004年の『ハウルの動く城』(110万人)を抜いて21世紀邦画最高記録となり、興収も『ハウル』の14億8000万円に次ぐ歴代2位の記録となった。また、シネマぴあ調べの新作映画満足度ランキングでもトップとなり、『STRONG WORLD』を上回った。公開10日間で累計動員261万1284人・興収31億7636万7450円を記録。さらに公開19日間で累計動員393万1200人・興収47億1300万円となり、『STRONG WORLD』の最終動員数約385万人を上回った。

2013年以降も好調を維持し、1月5日時点で動員439万7000人・興収52億8600万円を記録し、2000年以降の東映の歴代興行収入の最高記録であった『男たちの大和/YAMATO』(51億1000万円)を上回り、東映歴代最高記録を樹立した。公開4週目で、累計動員452万4691人・興収54億5057万8400円を突破し、『レ・ミゼラブル』『007 スカイフォール』などを抑え2013年正月興行のトップに立った。週末動員ランキングでは4週連続首位を達成した。公開5週目で、週末動員ランキング3位に下がるも、累計動員502万2708人・興収60億5776万7850円を記録し、公開1カ月で動員500万人・興収60億円を突破した


ストーリー


「新世界」のある島で、古代兵器にも匹敵するという海軍の切り札「ダイナ岩」が奪われる。

首謀者は、全海賊の抹殺を目論む元海軍大将ゼット。

新世界が消滅の危機にさらされ、その牙は麦わらの一味にも襲いかかる。

同時に海軍もルフィたちを追い詰め、青雉が影からその動向をうかがう。

巨大な力が次々と迫り来る中、ルフィたちは新世界の命運をかけた死闘に挑む。


用語


NEO海軍(ネオかいぐん)
元海軍本部大将ゼットが海軍退役後に立ち上げた、全海賊殲滅を目的とする過激組織。旗は逆さにした海軍旗に剣が刺さったデザインのドクロ。
旗艦は大型帆船「ホワイトタイガー号」。名前の通り白い虎を模った船首を持ち、巨大な刃がその下から突き上げるように装備されている。
ダイナ岩(ダイナがん)
古代兵器にも匹敵するという巨大なエネルギーを持つ鉱物。酸素に触れ衝撃が加わると、島一つが消し飛ぶほどの大爆発を起こす。そのため全てのダイナ岩は海軍により厳重に管理され、普段は特殊な容器の中に保管されている。
エンドポイント
新世界に3箇所あるマグマ溜り。3つ全てが破壊されると、新世界の海全体を焼きつくすほどの「大破局噴火」が起きるとされる。世間ではただの伝説とされているが、実際は真実であり、世界政府が情報操作を行なって隠蔽していた。真実を知るのは政府と軍の上層部の一部のみ。
ファウス島
エンドポイントの一つ。ダイナ岩が保管されている海軍基地がある島。
セカン島
エンドポイントの一つ。観光業が盛んな温泉島。
ピリオ島
エンドポイントの一つ。巨大なカルデラ火山がある無人島。麦わらの一味・NEO海軍・海軍が激闘を繰り広げた。
ドック島
造船会社「シマナミカンパニー」がある小さな島。セカン島とは海列車で結ばれている。
海導
劇中でゼットやクザンが歌っていた挿入歌。戦死した海兵を讃える意味が込められている。
作詞は脚本を担当した鈴木おさむ、作曲は田中公平。オリジナルサウンドトラックに合唱バージョンが収録されている。

キャッチコピー


興奮再び。
海賊滅亡
標的、全海賊。
海賊の宝袋



先着200万人限定で配布された入場者プレゼント。封入物は第千巻、ポストカード、ステッカーセット、データカードダス「ワンピートレジャーワールド」非売品カード、すごろくセット、全20種類ある「ゴムゴムのなりきりスタンプ」。

ONE PIECE 巻千

『ONE PIECE 巻千』(第千巻)は、「海賊の宝袋」に封入されたコミック。尾田栄一郎による映画や関連エピソードの設定画、ゼットのイラスト付き年表などが収録されている。巻末には「黄金の宝箱」が100名に当たるスクラッチくじがついている。

当初は200万部限定であったが、動員数が想定以上であったため更に200万部増刷された(宝袋は当初の200万セットのみ)


ビデオソフト


Blu-ray Disc、DVDで2013年6月28日発売予定

発売元はポニーキャニオン。通常版(1枚組)と、完全初回限定生産の「GREATEST ARMORED EDITION」(2枚組)がある。


主題歌


制作サイドが大の「親日家」であり、アヴリルが展開するファッションブランド「Abbey Dawn」が『ONE PIECE』と同じくドクロマークをモチーフにしていることから、主題歌のオファーを出したことで実現し、アヴリル初の邦画楽曲提供となった。

「How You Remind Me」
作詞・作曲 - チャド・クルーガー / 歌 - アヴリル・ラヴィーン
「How You Remind Me」は、アヴリルの夫・チャドがボーカルを務めるカナダのロックバンド「ニッケルバック」が2001年にリリースした楽曲。それをアヴリルがカバーする形で、映画のために新たにレコーティングしたものになっている。
「Bad Reputation」
作詞・作曲 - ジョーン・ジェット / 歌 - アヴリル・ラヴィーン
「Bad Reputation」は、アメリカのシンガーソングライター、ジョーン・ジェットが1981年にリリースした楽曲をアヴリルが2008年にカバーした曲。作者が「How You Remind Me」の感謝の手紙をアヴリルに送ったところ、作者のお気に入りである「Bad Reputation」が『ONE PIECE』といいコラボになるのではないかとアヴリルから提案され、ダブル主題歌という形で2曲が主題歌に起用された
受賞歴


第36回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞


【スタッフ】
原作・総合プロデューサー:尾田栄一郎 (集英社 週刊『少年ジャンプ』連載)


脚本:鈴木おさむ

監督:長峯達也

音楽:田中公平 浜口史郎

オープニングテーマ:中田ヤスタカ(capsule)

作画監督:佐藤雅将

企画:柴田宏明

プロデューサー:種田義彦 情野誠人

アソシエイトプロデューサー:服部ジャン=バティスト哲

美術監督:小倉一男

美術設定:須江信人

ビジュアルコーディネート:辻田邦夫

撮影監督:荻原猛夫

CG監督:中沢大樹

製作担当:稲垣哲雄


【出演】
田中真弓
中井和哉
岡村明美
山口勝平
平田広明
大谷育江
山口由里子
矢尾一樹
チョー
大塚芳忠


ゲスト出演:篠原涼子 香川照之


W主題歌:「How You Remind Me」「Bad Reputation」
アヴリル・ラヴィーン

(株式会社ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル)

2012「ワンピース」製作委員会
フジテレビ 東映アニメーション 東映 集英社 バンダイ

発売元:ポニーキャニオン

(C)尾田栄一郎/2012「ワンピース」製作委員会
ONE PIECE FILM Z
監督 長峯達也
脚本 鈴木おさむ
原作 尾田栄一郎
製作 尾田栄一郎(総合プロデューサー)

配給 東映

公開 2012年12月15日

上映時間 108分

製作国 日本

言語 日本語

興行収入 68億5000万円

前作 ONE PIECE 3D 麦わらチェイス