よく頑張ったねと心から
やっと自分に言ってやれた
夕方
長女の迎えに走る車の中で
唐突にそう思う
突然主人が逝ってしまったあの日から
四人の子供を抱え
必死に走ってきた6年
建てた家を手放し
住み慣れた環境を変えて
戻ってきた地元
勝手がわからず混乱した日々
子供に何度もごめんねと謝った
引っ越しの都合で
公立高校に挑戦させてあげられなかった長男は
社会人2年目を迎え
親友と離れるのが嫌だといつも泣いていた長女は沢山の友人に恵まれ
反発することで不安な自分を支えていた次男は持ち前の個性と運動神経で存在感を確立し
何もわからずおっとり笑っていた次女は思春期に入ろうとしている
けして家族仲がいいとは言えないけれど
それぞれが本当によく頑張って
今日まで健康でやってこられた
そして両親、親戚、友人、仲間、数えきれないほどのご縁に支えられてきた
行違い、空回り、差しのべられた手を突っぱねたこともある
それらがやっと感謝として心に届き耀く
この家族を誇りに思う
この子達の母という肩書きを誇りに思う
この私
を誇りに思う
令和元年の母の日