愛餓え男












それが僕のもう一つの名前







この世界に
生まれたときから










みんなが













文字を覚えるときに
最初に呼んでくれる















嬉しいな














もうそれだけで
餓えが少し満たされる















でもまだ餓えている
みんなそうだろう















分かっているつもり
座りながら







目の前に置かれる器に











愛を








待っているんだ














愛されたいなら
愛すること












身をもって教えてくれたあなたは














もういないけど
















やってみるよ















愛 植え 男















みんなの心に
そっと


あなたのすべての涙が
乾いた地面に

零れ落ちる前に
受け止められたら

僕は大きな桶になりたい
悲しみ
悔しさ
苦しみ
をすくっていたい


知らないとこで
涙を流す
君の強がり
を知っているから

ちょうどいいんだ

優しさに乾いた
僕の両手を
そっと濡らして


感情を抑えなくていい

弱さじゃないよ
恥ずかしくないよ

強さなんだよ
誇りなんだよ


それは、あなたがとても優しさに溢れている証拠で

その分
人に優しく
できるのだから

あなたには
流れる涙より
流さない涙の方が
多いんぢゃないかな


堪える必要なんて
もうないよ





りんごの成る樹の下で小さな約束を交わした

嘘にも似ていたあの言葉はぼくの頬を染め上げた
ただいたずらに

また会おうって本当はもっと一緒にいたいのにそんな事言えないから傷つけないよう傷つかないようにそっと

あの時の約束はまだちゃんとポケットに詰め込んでいるよ
君がくれた言葉と希望は反対側のポケットに

りんごの樹へと続く道もちゃんとした道になったんだ
草木が茂っていたこの道が

でもねどうやっても
あのりんごには手が届かないんだ

ジャンプや背伸びしたって
一番おいしそうなあのりんごには

だからねもうちょっと背が大きくなるか、落ちてくるのを待つよと肩を落とした僕に取ってあげると言った君

肩車してやっと届いたりんごに僕以上に喜んでくれた君

“一緒にとったりんご”
の“りんご”じゃなくて“一緒に”という事が僕には嬉しくて仕方なかった

まだ口にしていないりんごは僕にとってとても酸っぱくとても甘かった