あやパパがゆく 日本百名山と街道を巡る旅

あやパパがゆく 日本百名山と街道を巡る旅

あやちゃんとパパが、山登りを始めました。
私にとって山登りは旅の一部。百名山登頂を目指しつつ、
美しい風景、美味しい食べ物、貴重な体験をを紹介します。
乞うご期待。

名東紙工「新ホームページ」
web.me.com/t44214
をご覧ください。

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例年だと根雪の降り出す直前で、朝の気温が零度前後、テント内に置いた水筒の水までは凍らないが、霜柱が立ち、外の水溜りには薄氷が張ると言った気温、風はコンスタントに風速5メートル以上と、この時期としては晴天とはいえ結構厳しい環境でした。
朝5時ごろ目が覚めた。
昨晩覆っていた雲は山裾に降り、山頂の天気は良さそうだ。
息子に声をかけると元気そうなので朝食後、一緒に登ることにした。
朝食は昨晩とは違い、シンプルなお粥であった。まあ、昨晩が豪華だったので期待しすぎたのだが、山小屋ではこれが普通だよねと思いつつ、やっぱりテンション下がる。

山小屋に荷物を預け、30分ほどで山頂に到着。金峰山の標高は2599m、奥秩父連峰随一と言われる山頂だけあって、360度視界が開け、左手には雲の傘を被った富士山、右手には五丈岩、写っていないが瑞牆山、八ヶ岳、南アルプスなど展望できた。

山頂には我々以外誰もいない。山小屋に泊まった人はおそらく昨日ガスった中を登頂し下山したのだろう。ああもったいない。
我々は一度、山小屋に戻り、荷物を回収、再出発した。
雲上の稜線を30分ほど満喫しつつ樹林帯に突入。さらに長い下りを3時間弱歩き続け、10時には瑞牆山荘に到着した。
今回はこんなに整った山小屋があることを初めて知った登山であった。

今回、2日間で百名山の瑞牆山と金峰山(きんぽうさん)の2峰をセットで登る計画である。
最初に登る山は「みずがきさん」と読む。登山をしなければ一生読めなかったに違いない。
先日、山小屋より初日は金峰山に登り山小屋泊、2日目同じルートを途中まで下山し瑞牆山に登る事を進められた。しかし2日目の午後より天気が崩れそうなので、初日に無理無理2座制覇し2日目下山のみとする事にした。瑞牆山荘を7時に出発し富士見小屋までは1時間。そこから一度沢に降り、岩場をいくつも超え2時間ほどで瑞牆山山頂まで到着。この写真の景色は登ってきたルートを向いている。ご覧のとおり岩だらけである。

しかし、ここからが大変だった。早い昼食後再び、富士見小屋までまで戻り、そこから金峰山を目指す。時折休憩すると左手後方には先程登った瑞牆山が雲の切れ間から見えた。
この先登山道は高度が上がったり下がったりを繰り返しながら6.5Kmもある。
わかってはいるがかなりキツイ。樹林帯を抜け岩尾根に出た。この当たりから運動不足の息子は足の付根が痛いと足が止まってきた。それからいくつか小さなピークを超え山頂近くまで来た時、山頂を経由せず山小屋にショートカットする看板を発見。息子の状態が芳しくないので登頂を翌日に回避、金峰山小屋に直行することで5時ごろなんとか到着した。この日の行程は距離にして9Km、時間は10時間、高低差1800mであった。息子にこのスケジュールは無理すぎると叱られた。
さて、この山小屋は金峰山山頂から北方向に少し降りたところにある。
外ではギターを弾いている人がいた。この人はシンガーソングハイカー北爪さんという。年に1度行われる金峰山小屋音楽祭に、お勤め先の甲武信小屋からギターを背負って8時間歩いて縦走してきたらしい。
私たちは、その音楽祭に偶然来ちゃったらしい。いや~ラッキー!

さらにびっくりしたのはこの食事。ワンプレートに地の松茸ごはん、チキンの照り焼き、ポテトと生野菜サラダ、メロン、ミネストローネスープそして白ワインまでついていた。(私はアルコールは飲まないので断った)とても山小屋の食事とはおもえない手作りで新鮮なものばかり。
夕食終了後いよいよ音楽祭が始まった。
音楽祭は3人のシンガーソングライターが2時間に渡り熱唱された。歌は「山小屋店主がシーズンオフに都会で寂しく生活を送る歌」、「姨捨山のに捨てられたお祖母ちゃんが山で琢磨しく生き抜く歌」など山にちなんだコミカルな歌であった。
1ヶ月前、ぎっくり腰でキャンセルしたお陰でこのような幸運に恵まれる事となった。