※注…久しぶりの記事あぷですが、
例によってオモクソ長いので悪しからず(_  _)




大学病院から戻って、粗方の方針が定まった自分ら。

やるべきはまず闘病に向けて体力をつけること!


てなわけで、

翌日早朝おはよーメールするとしばらくして奥さんからの返信で

朝より流動食から三分食へと変わり、口にするものに少し形を残した食事が出てきたらしく
きちんと完食したとの報告がw

おー!!よーがんばったなぁー♪
.。゜+.(・∀・)゜+.゜


病院着いたら頭撫でなでしちゃろー★
(*―ω―)\(^ω^*)


てなてなわけで通勤ラッシュにはまりながらもバスでコトコト揺られて病院まで。。

着いてから即頭撫でなでしたったらドヤ顔で喜んどった(笑)


お昼も3分食、心なしか流動食の時より量も増えてる気が…

「あんま朝ごはんから時間も空いてないのに
これはしんどいよなぁ、、無理して食べんでえぇよ?」
ヾ(´・ω・`)

「うぅうん( ̄^ ̄三 ̄^ ̄)。ちゃんと食べるの!
おとぅちゃん(ユーレイ)いつも"命(食材)"を粗末にせず食べようねっていうもん。」と奥さん、、


そう。

幼少より命いただく以上、お残しは許しま〇んでぇ~精神を叩き込まれた自分。


ただでさえ人間は生きるため他の生命を蹂躙し食らう定め。

この上、食べ物を棄てたり粗末にするは贄となった生命への侮辱・軽蔑に他ならない。

出された物は義務と責任で食らえ!


そう教わったことを、まんま奥さんと一緒になる時いくつかある家訓のひとつに挙げました。


まさかそれが今になって奥さんにとって重き足枷になるとは…


事が事だけにそうも言ってられない…


そうこう考えていると、奥さんは完食していた。

ちょっとウプッ(。―3―)=Зてなっとるし。

大丈夫かな…


頑張る奥さんにとって今しんどい事は食後の錠薬を飲む事だった。

理由は簡単。食後ちゃぷちゃぷなとこにさらに水で飲まなければいけないから。

…これは錠飲期間中、終始奥さんを苦しめた。。


薬も無事飲んで頑張った奥さんをまた褒めちゃった(w


食べてしばらくして病院の廊下を一緒にてくてく、、運動して食べた物を少しでもお腹に落とし込む&筋力低下抑制。


部屋に戻ってから少しお話。

なんでこんなことになったんだろ…


奥さんは日頃から健康にはとても気をつかう子だった。

味付けは基本薄味(未満レベル)、

インフルエンザ季節前には欠かさず予防接種、

定期的に血液検査を受け、

市から届く乳がんや子宮頸がん検診は必ず受診しに行ってた。


この年の初めあたりにも血液検査行ってたし、その時も所見はなかった。

胃がんはその頃にはすでにスクスク育っていたろうに、出血には到ってなかったから発見されんかった…てわけだ。

検査項目を増やしもっと詳しく調べるのもあったが、まだ若いし簡易的なヤツでいいだろうとそれにしていたそう。

定期的に受ける血液検査をグレードアップしていたらまた違ったのかな…とか。

まぁ、結果簡易的でも貧血で引っかかって発見に到ったわけでケガの巧妙っちゃぁそうなんだが、、


(現在(いま)にして思えばもしあの時まだ発見されずいたなら、後に奥さんはもっと苦しみ悶えたかもしれないし、奥さんと過ごせる時間もそんなになかったかもしれない。)


胃腸がん検診の案内は40歳以後からだから受けたことはなかったが、

偏食や日常的不摂生、世知辛いストレス社会において、若年層の胃腸がん発症率も増加傾向にある昨今、

もし規定で30代からとでもなっていれば奥さんは間違いなく検診に行っただろうし、早期発見でき切除摘出で済んだかもしれない…とか。


日常の中でも、当人も痛みこそないものの異変というか違和感を感じていたようだが、

普段から気にしぃの胃痛持ちやったからその延長上にあるモノで大丈夫と割りきってしまっていたようだ。


自分も奥さんの微かな様子の違いに気をかけ、病院行こう?と促すも
「うぅうん、大丈夫(´ω`)」と言う奥さんの言葉を鵜呑みにして本人任せにしてしまっていた感は否めない。

その都度、自分が多少強引でも病院に連れてっていればまた違ったかもしれない…とか。

奥さんはユーレイのせいじゃない、ユーレイは悪くないよと言ってくれるが正直旦那失格だと思う。


…今更言っても仕方ないのは分かってはいても、お互いそんな思いが胸中から込み上げては口から溢れた。


……………


そうこうしてたらあっちゅ間に夕方!!

晩ごはんが運ばれてくる。

奥さんはベットから起きあがり椅子に腰掛け
「ふぅー…」と気持ちを落ち着けてから目の前の3部食に挑む。


自分が見守る?中、見事完食!
でもさすがに苦しそう…


薬を飲んでしばらく椅子に座っていたが、
突如「おとぅちゃん、袋…!!」と見事にリバース(どくろ


奥さんを介抱して吐瀉物を確認。

戻した量はどぅ見ても晩ごはんの量だけじゃない。内容物を見てもお昼のモノがあるようだった。無論飲んだ薬も出てしまっている。


ナースコールを押し、かけつけてくれた看護師さんに状況説明。

先生に話を通してくれて様子を見にいらしてくれた…


先生曰く、

おそらく食物(固形物)が"幽門部(十二指腸へ繋がるトコ)"につまって腸に流れていかず、胃がパンパンになり受け付けられなくなって戻したであろう…というモノだった。


胃がパンパンて…汗

残さず食べたら褒めてもらえて嬉しくて、
無理してほしくないのにまた褒めてもらいたくてまた頑張って食べる。

ホント、おこちゃまと変わらないなぁ…
(^ω^`)


「薬も出ちゃったよね、、」
本人だいぶしょんぼりしとったけど
「ダイジョブ、いいんだよ?」と慰めた★


しばらくして、看護師さんより先生から預かったモノを渡される。

明日再び大学病院へ行くため、広大の先生への書状と奥さんの検体だった!

どうやら基本"院外不出"の検体をめぐって
院内でも会議が開かれ、かなり揉めた?ようだが

異例ではあるが無事、持ち出しおよび検体提供の許可がおりたそう。


ありがとうございますm(_  _)m


ホントにありがとうございますm(_  _)m


…………………………


翌日、治験の詳しい説明を聞きに大学病院へ。

以前訪ねた「がん相談支援センター」のお隣にその「治験事務局」はあった。


受付で書状と検体を提出し、待合所に腰掛けしばし待つ、、

………

程無くしてお呼びがかかり面談室に通され、
先生とあいさつもそこそこにさっそく説明を受ける。

まず、治験とはなんぞや?というとこから。


治験とは治療のための臨床試験のことで、

各製薬会社の研究の結晶ともいえる新薬開発も日進月歩だが、新薬が世に出るには国の認可が必要。

当然、国もたとえどんなに素晴らしい効果を謳ったモノだとしても危険な薬の使用を許すわけにはいかんから、その新薬の安全性の証明を求める。

だからこの薬は安全で使っても問題ないですよ、と立証して国が許可して初めて新薬誕生!となるわけで。

そのためのデータ収集が目的のようだ。


現在(2017/5月時)行われている治験薬名、

オノ薬品「ONO-4538 ニボルマブ」

通称"オプジーボ"なるモノらしい。


治験には段階(フェーズ)がいくつかあり、

①動物実験を経て、ある程度安全(人に使用しても大丈夫)なのではと思われる薬を試す
②上記を経て、ある程度の安全性を確認できた薬を少数の患者さんに使用して副作用等の経過を観察
③上記を経て、経過含めある程度の安全性が確認できた薬を、最終段階としてより多くの患者さんに使用してその経過を集計

といった感じだ。


このオプジーボは現段階で②まで来ているそう。参加するとなればここから。

ちなみにこのオプジーボ、肺がんと腎臓がんにおいてはすでに承認されているそうで
現在、対胃がんの臨床試験中なのだ。


そして、ここからが重要。。

臨床試験に際し、新薬モニターの安全性と並び効果の程も調べるためにはもちろん比較モニターが必要で。

(洗剤CMとかでいうとこの本製品と従来品比較みたいな)


つまり、治験参加できたとて
必ずしも新薬を受けれるわけでなく、比較対象となり実質上受けれてないことになる場合もあるわけだ。


現段階で全世界およそ800人(だったかな?)の被験患者がいるそうだが、

それは病院が選ぶわけでなく、製薬会社が年齢・性別・症状・病態etc…より似通った、より共通する被験患者を選定し、
新薬モニターか比較モニターかを決めるだもんで病院側も全く分からないんだそうで。

ある意味バクチ。


ん?病院側も分からない?

「先生、新薬の有無なら処置行為の有無で病院側はおろか患者でさえも気づいてしまいますよね?」

と尋ねたところ、

「このオプジーボは点滴で入れるんですけど
新薬被験患者はそれとして、比較被験患者には"水"を入れます。」

なるほど…無論、この"水"というのは生理食塩水等を輸液するということなのだろう。

病院側も点滴注入という処置行為があるため
分からないという事で納得した。


そして、もう2つ重要なこと。

1つは副作用の有無および症状の詳細。


段階②の最中にあるオプジーボ、
対肺がん・対腎臓がん時も含めこれまで被験患者から挙げられた症状の全てをひとつひとつ解説していただいた。


軽度なモノからごく稀な重度なモノまで、、

被験患者の個体差によって表れる症状も異なるかもしれないだろうし、
これらが必ずしも新薬によって引き起こされたモノであるか否かも断定はまだできないが。

薬の注意書に反映されるモノなので
治験が始まったら、どんな些細な体調の変化や違和感も全て報告。

間違ってもガマンなどしないように、
なにかしらの症状が出たら診療予約の有無に関わらず病院へ来てくださいとのことだった。


そっか、、
臨床試験中に被験患者から挙がった症状が全て…

市販薬の注意書にある副作用(引き起こすかもしれない)症状があんなにズラズラあって「こんなんなるかーい!!(。―ω―)ノシ 」て思てたけど、そういう経緯があったのね、と妙に納得。



最後の1つ、もっとも重要なのは参加資格。

問診、ウイルス検査、CT・MRI(初回投与7日以内のモノ)、

そして血液検査。なんやらの数値が11以上必要らしいが、貧血気味の奥さんはこの時点で7くらいしかなく…

鉄剤錠薬を服用しているが間に合ってない様子。しかし、これに関しては最悪輸血することもできるのでまぁ、うん、そんなに問題ではない…?


それから、提出した奥さんの検体から"Her2"というがん細胞が特有のたんぱく質を発している場合も今回の治験対象外となるよう。

説明は皆無だろうけど、新薬被験患者も比較被験患者も公正に同条件であることが必須。

特異的な所見があるということは、、そういうことだ。(割愛


最後に「通いで病院へ治療を受けにこれること」

これが意味するところは、普段たる日常生活を送れる状態であること。

もちろん、それには食事も含まれる。

今、三部食でつまづいている事を思うとなかなか厳しい条件だ。。


そこそこ厚みのある資料書にすべて目を通して説明を受け、先生から改めて問われる。

「以上で治験の説明を終わりですが、どうされますか?」

答えはふたりの中で疾うに決まっていた。


「はい、参加します。お願いします!」



ここからは余談だが、質疑応答タイム。

……………………………………………………………………………

Q1…3食なんとか食べきれるが戻してしまった。

A…胃を患い食事がままならぬ人の場合、
3食と決めて食べるより、少量を小分けで食す"ちょこちょこ食べ"が理想

だいたい自分で食べれる量が体感としてわかってくるし、なにより完食が目的でなく排泄がある事が大事

この言葉に夫婦ともども目からウロコ!←
Σ( ゚Д゚)Σ( ゚Д゚)

そりゃそうだ。食べたモノがちゃんと腸へ流れてう〇ちにならなきゃ意味ねぇわ!


後は補足で、食後すぐ横になるのを控えて上体を起こしておくこと。

胃自体の機能が低下しているから重力も活用して少しでも消化の助けをする。食後正味30分は起こしてたほうがよいとのこと。


うーん、それはそれでしんどいぞぉ…
(; ̄^ ̄)


……………………………………………………………………………

Q2…そもそも潰瘍部の刺激を抑えるため、現行胃酸を抑える薬を飲んでいるが消化不良を助長してしまってはいやしないか?

A…それはあるかもしれないが、胃酸によって潰瘍部が刺激されれば出血が増したりする可能性もある。

念のため現行の薬の種類を教えてほしいとのこと。

後日お薬手帳を持っていくと約束した。


あと胃への刺激という観点で、
炭酸や珈琲、濃いお茶等、胃を強刺激するモノやカフェインが入っているモノはNG


食べるモノに特に制約はないから、肉でも魚でも甘味でも。好きなモノを好きな時間にちょこちょこと…ただし!基本ノンカフェインなのだそう。

カフェインは脱水症を招く危険があるからやんな。


……………………………………………………………………………

Q3…車の運転はしてもよい?

治験の有無に関わらず、治療が始まったらまず病院で「オキサリプラチン」点滴と
「オプジーボ」or「プラセボ(偽薬…先生が言ってた"水"てヤツ)」点滴を受けて
1日目の夕方より15日目の朝まで「Ts-1」錠を飲む。

2週間経過したら、薬による身体の負担を考慮して休薬日を1週間設ける。

この3週間を1コースとして日常生活を送りながら治療を進めていくのだが、、
(Sox療法とかいったか?)

治験参加の際は、経過観察が必要なため1週間毎に来院してもらいたいというので。


治療が始まり順調…落ち着いたなら、自分も職場復帰せねばならんわけで、
現実問題週毎平日に送迎できないかもしれない。

公共交通機関で来れないわけでもないが
自宅から大学病院まではやはり少々遠いのだ。

奥さんは運転できるのでどうですか?という問い。

これに関しては、
投与日(コース1日目)はさすがに副作用等が強く出る可能性もあり、運転中気分が悪くなって~とかは危険なので

投与日を避ければ、自身のコンディションと相談して可能という判断だった。


"毒"をもつて"毒"を制す抗がん剤はそれだけ強力な諸刃なのだ…


……………………………………………………………………………

Q4…貧血の症状に困っている

これは病気発覚する以前から
少し走ったりすればすぐ息切れしたり、なにをするにも休み休みでないとできなかったりてのがあって。

これらの易疲労感に加え動悸・耳鳴り・眩暈・呼吸困難感等が、貧血と診断されてから鉄欠乏性貧血の症状と合致することに気づいて…

発覚から鉄剤錠を服用してはいるが
戻したり、あと…戻したり、それから……戻したり(汗

てことも相俟って、貧血改善されとる様子がないと相談。


それなら鉄剤錠に加えフェジン静注なる注射も追加しましょう、と先生。

この後、即処置が受けられるよう計らってくださった。


先にも申したが、貧血改善は治験参加条件の1つでもあるのでそれで様子を見て

次回の検査結果次第で輸血の有無を決めるそうだ。


……………………………………………………………………………


…聞きたい事困った事を全部ぶつけて回答いただけたので一安心。。

いろいろアドバイス聞けてよかた(。―ω―)=з


参加希望の書類諸々にサインして治験面談室を後にした。


注射してもらうのにまた少し待ったが、
無事注射も済ませ大学病院を出た。。


……………


病院に帰り晩ごはん。

今日の治験参加希望もあって奥さんは俄然やる気が漲っていた!p (`・ω・´)q{むんっ

教わった通り、無理なく奥さんのペースでちょこちょこと♪

残すことに抵抗とか罪悪感はお互いあるけれど、これも治療の一環と割りきってごちそうさまできた。


食後薬を飲んでからもしばらく椅子に座ったまま上体を起こしておく。30分て地味に長いなぁ
(^-^;


この調子で明日からも気負わず行こうぜ!と微笑み合ってバイバイ。。



そうして夜は更けていく…