翌日。。
昨日の今日で奥さんの様子が心配だったので
起きて即おはよーメールをスクランブル!!
オクサーン!!三⊂( `・ω・)⊃ブーン
返事は意外?にも早く明るく返ってきた。
Σ( °∀ °) オトーチャーン⊂(^ω^*)⊃三
何通かやりとりして、
トイレには何度か起きたけど眠れたようだし
朝御飯の流動食も完食したとのこと♪
担当の先生に食べて体力つけとかないとねと言われたし、病気に克つために私頑張るp(^-^)qと息巻いてた。
それが空元気の類でないのはすぐ分かったし
自身の病気と向き合う覚悟を感じられた。
そんな本日は大学病院受診日。
一応何時に来てくれってのはあったけど、
看護師さんからも言われてたが大学病院受診はその待ち時間が長くなることで有名なので"一日仕事"になるよと聞いていたもんで
奥さん用のお昼飯に携帯ゼリー飲料とお昼飲む処方薬とお水を用意し、少し早めに病院を出る。。
今の病院から大学病院はそれほど遠くなく、つかの間ではあるが奥さんと久しぶりのドライブ♪⊂( ^ω^)⊃
宣告を受けてから、病院の窓から見る景色以外の景色は初めて…
わりと他愛ない普段の日常会話をしながら車窓の外を眺めてた奥さんにはなにか違って見えたかもしれない、、
………
大学病院に到着して消化器外科外来へ。
受診に際し、青いクリアファイルと
フードコートなんかで渡される順番呼出アラームをゲット。
なるほど、おっきな病院やからなぁ
いちいち何々さーんなどと呼び出すようなことはないんやねぇ。
病院で向こうに着いたら受付で渡してほしいと持たされた先生からの紹介状および奥さんのレントゲン写真やら検査結果報告が入っているであろう大きめの封筒。
受付で渡して椅子について待つ。。。
どれだけ待ったか覚えてないけど、まぁ、、
かなり待ちましたよ 汗
呼出アラームが鳴り、ちっちゃなモニタには
診察室にお入りください的な誘導が。
ふたりで診察室に入る。
先生に挨拶し、紹介状および報告を見せてもらった見解は、当たり前だが変わることはなかった。
話は治療方針の化学療法についてはいっていく、、
今の奥さんの病状を考慮して2つのプランがあるとのこと。
仮にA,Bプランとするならば
Aプランは
「標準治療」とされる"Ts-1"という錠剤と"オキサリプラチン"という点滴の抗がん剤。
+αで「分子標的薬」なるモノを用いられるが、
これには"Her2"というがん細胞が特有のたんぱく質を発している場合に限り有効で、それに反応し狙い打ちする薬らしいのだが、
それの陽性反応が出る人は15~20%ほどしかいないそう。
そしてBプラン。
こちらは「標的治療」に加え「新治験薬治療」という
いわばまだ世にも出てない新薬のモニターとなり治療経過等観察されながら進めていくそう。
現行で "オプジーボ"という新薬らしい。
(2017/5月現在)
あらかたの説明をいただき、もともとその治験希望で詳しく聞きたいと来ていたが
一応奥さん含め自分が不安や心配に思ってることを質問。
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Q1…がんの隔世遺伝はあるのか?
これは奥さんのじっちゃんが胃がんだったため、経由が親を跨いで祖父からの遺伝で自分もなったのかな、という奥さんの不安から。
答えは、がん遺伝という根拠はなく
関連性もほぼないとのこと。
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Q2…なぜ患部切除しないのか?
奥さんの病状を知った際、自分が真っ先に思ったことだ。現にじっちゃんも切除によって生き長らえている。
これについては、全身転移が確認されたため、"切除によるがん根治は不可能だから"とのこと。
…自分はこの時悟りました。
………………………………………………………………………………
Q3…化学療法以外の治療選択肢の有無。抗がん剤治療の推進の真意。
切除ではダメ、なるほど。なら化学療法以外の、それこそ放射線治療や免疫療法が挙がってこない理由を知りたかった。
その答えは、
放射線治療は喉や胸、肺といった比較的体内浅部にある場合は有効だか、深部にある胃や腹部ではあまり効果が望めないという。
要は放射線も所詮は物質粒子や電磁波の類。
患部まで浸透し当たらなければ効果はないし、
かといって長時間照射すれば副作用のみならず"被曝"ということか…
免疫療法も、昨今では様々な治療法が提唱されているが
どれも治療根拠に欠き、また保険適用もないので高額であること。
確かに、免疫療法を調べている際、様々な療法を見つけたが、どれもそれらしい効果を謳った、、
なんというか、胡散臭い通信販売雑誌記事みたいなんがほとんどやった。
要は免疫療法はようやっと世に出てきた新?療法であり、効果の程というか実績が格段に少なく立証の域に達してないということか…
結論は、若くて体力があるなら抗がん剤で進めていくべき、なんだそうだ。
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…そこまでを踏まえ、A,Bプランそれぞれの進め方を詳しく聞きたく説明をお願いした。
まずどちらのプランも「標準治療」は固定。
Aプランの場合、奥さんのがん検体が"Her2"陽性なら+「分子標的薬」
Bプランの治験の場合は、モニターになるための制約・条件があるらしく、それに通らなければ受けれないらしい。
その中のひとつ、もし"Her2"陽性なら治験は無理とのこと。後記事で詳しく書く。
どちらにせよ、まずは奥さんの胃から採取したがん検体を大学の臨床医と治験の本部?であるアメリカへ提出する必要があるという。
しかし、奥さんの病状からして大学病院にて改めて検体摘出してから提出では、その準備諸々で最低1週間、時間がかかり過ぎるという。
さらに治験に検体を送ってその結果が出るだけでも2~3週間はかかり、その間がん治療も行えない 。
現状でかなり致命的である。。
そこで大学の先生はひとつ、手を打ってくれた。
現在入院している病院で保管されている奥さんの検体を提供してもらえれば、というもの。
しかし患者の検体等は通常"院外不出"が鉄則なんだそうで…
状況が状況ゆえ、そこをなんとかしてもらうために一書したためるそうな。
……………
自分らが理解、納得できるまで質疑応答していただき"インフォームド・コンセント"成立。
治験希望なら、後日今度は治験の説明を受けに大学病院へ来てほしいとのことだった。
診察を終え、病院へ帰る前にもぅひとつ寄っておきたい場所があった。
上司と電話した際、大学病院へ行くなら〇〇さんを訪ねてみるといいと言われていたそこは「がん相談支援センター」
専門の相談員が他職種との連携を図りながら、患者さんやご家族の不安を解消するためのお手伝いをしてくれるという。
そこで一人の相談員(看護師)さんを訪ねた。
上司の奥様から話が通っていたようで、自分らの病状・現状を把握しておられた。
別室にて奥さんと自分と相談員さんとで少しお話…
病気が発覚してからあまり面(おもて)に出さなかった不安や想い、奥さんの胸のうちに耳を傾けてもらい、心に寄り添っていただいた。
溜まっていたモノを吐き出せた奥さんは、少し気分が晴れたようで久しぶりに微笑みを見せてくれた(´ω`)
………
その後、病院へ帰り面会時間ギリギリまで一緒にいて奥さんとバイバイ。
ここ2~3日の重い気分とは違い、お互い少し気分が軽くなってた♪
治療の方針が定まったこと、不安や心配を相談できる人ができたこと、
この時、僅かだが希望の光が見えてた気がしてたんだ。。