政策市場、時事評論
児童手当の所得上限は世帯合算で計算する、所得制限は撤廃しない(未定稿)
2023.2.4
【はじめに】
(1)所得制限は撤廃しない。なぜなら教育資金贈与やジュニア(子ども)NISA、住宅ローン減税等の金銭に余裕ある人しか使えない制度はいっぱい有る。
(2)何らかの所得制限の緩和を行うならば、総合課税をすることが前提条件になる。
(3)少子化を理由に、児童手当を拡充するならば、複数養育(多子世帯支援)に重きを置く。
(4)児童手当の所得上限は世帯合算に変える。
【1】現行制度
(1)「中学校卒業までの児童を養育している」人に支給する。
「3歳未満、15000円」「3歳以上小学校修了前、10000円(第3子以降は15000円)」
「中学生、10000円」
ただし養育者の所得(諸控除後)が限度額以上の場合は、特例給付5000円を支給する。
(2)「所得制限限度額~所得上限限度額」
所得制限は、「扶養親族(児童・配偶者)等の数」により分けて決めている。
例えば「児童1人の場合」に受給するには、「収入額の目安875.6万円(諸控除後の所得660万円」以内の収入であること。
これを超えていて、特例給付を受給するには、「収入額の目安1124万円(諸控除後の所得896万円」以内の収入であること。
更にこれを超えると何も出ない。
(3)この収入・所得の基準は、世帯合算ではなく、共働き等の場合、高い方の収入で決めている。
例えば収入で、夫が800万円、妻が700万円のときは、800万円で判断して支給する。合算すると1200万円で特例給付の基準も超えるが、合算しないから満額を受給できる。夫が800万円、妻が0万円のときも、800万円で判断する(あれっ?)。
【2】世帯合算しないのは、世帯の経済状況を客観的に反映しない、合算すべきだ
(1)前記例示の、「夫が800万円、妻が700万円」と「夫が800万円、妻が0万円」が同じ扱いになるのは如何なものか?
~世帯で合算すべきだ。
(2)他方、共働きの人は、「忙しい、大変な思いをして稼いで、子育てをしている」「その結果、収入が高くなり、受給できない」という不満に思う余地はある。
(3)更に、金融資産所得が多い人は、資産所得で「金が金を稼ぐ」。不労所得と言っては聞こえが悪い?でも「共働きで大変な想いをして納税している」とは明らかに違う。しかも金融資産所得は分離課税で、税率が働いた人の収入課税より低い。
(4)上記(2)(3)の不均衡は、所得税を総合課税にすることで、不公平感が減る。物差しが揃うから。
【3】金銭に余裕ある人しか使えない制度はいっぱい有る
(1)教育資金贈与(1500万円非課税)やジュニア(子ども)NISA(年間80万円非課税)、住宅ローン減税(年末のローン残高の0.7%を所得税から最大13年間控除する)。
~所得制限で児童手当を受給できない人は、収入が多いから持ち家を買い住宅ローン減税を受けて資産形成できるだろう。非正規・低賃金雇用は住宅を買えない。
(2)そもそも会社等での所得分配が妥当でない。「三方良し」になっていない。
~人生設計できない非正規・低賃金雇用は改善すれば良い。フルタイムで働いて、人生設計できないなんて有り得ないこと。あってはいけないこと。会社が倒産しないためには、社長以下の報酬を調整減額すれば良い。更に株式配当を「非正規・低賃金雇用を改善した後の」余剰金があるときにだけすれば良い。それだけのこと。「三方良し」
~「三方良し」でないときは、「猛獣型資本主義の搾取」になっている。
【4】産休育休は、雇用が安定した正社員しか実態として取れない
(1)育児休業給付金は、雇用保険から出るが、実態として育休を取れない非正規・低賃金雇用(「取れない・取れないことが多い・申し出たら解雇される」無休産休育休では生活できない)は、保険料を払うだけで受給できないから、「公的制度による格差拡大」になっている。男性育休も大企業・公務員しか取れない。
~それなのに、給付金を受給した上に、社会保険料(年金・健康保険)も免除になり、老齢年金受給額も減らない。産休育休を取れない非正規・低賃金雇用・個人事業主の女性男性は、社会保険料も払わなければならないから、格差が大きい。
(2)しかも育休を取り、育児休業給付金を受けられるのは「雇用が安定している」からなのに、失業手当と同じに給付金は非課税。育休を取れずに働いて得る収入が課税なのと比べて格差であり・不公平。
~金額に応じて給付金に課税すべきだ。
(3)個人事業主も制度の対象外。起業を奨励して、男性に限らず女性も起業するが、制度の対象外。
(4)この「公的制度による格差拡大」を改善することが優先だ。
~年金統合のように、「産休育休給付金支払基金に統合して」正社員・非正規・個人事業主等の共通サービスにする。
【5】当面の児童手当・育児休業給付金の改革方向
(1)当面
(ア)児童手当の所得上限は世帯合算に変える、所得制限は撤廃しない
(イ)現行の育児休業給付金に課税する
(ウ)少子化を理由に、児童手当を拡充するならば、現行「第3子以降」を、「第2子加算」を検討する
(2)制度改善
正社員・非正規・個人事業主等の共通サービスにして、「産休育休給付金支払基金」に統合する。
(3)所得税を総合課税にする。その上で「児童手当の所得制限撤廃の検討」に進む。
(4)「保育所の設置基準(人員配置)」を改善する。安心して預けられるように安全にする。
【関連ブログ】
「育休が公的制度による格差拡大である現状」は改善を要する(未定稿)
https://ameblo.jp/t1997/entry-12676641569.html
児童手当制度のご案内(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/shoushi/jidouteate/annai.html
所得制限撤廃、岸田首相の判断が焦点 与野党要求、政権に慎重論も―児童手当(jiji.com 2023.2.4)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023020301063&g=pol
一体改革、3党合意 消費税率上げへ前進、民主、18日に党内手続き(日本経済新聞 2012.6.15)(増税時の低所得者対策、所得税・相続税、子育て、等)
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1504S_V10C12A6MM8000/
児童手当の所得上限は世帯合算で計算する、所得制限は撤廃しない(未定稿)
2023.2.4
【はじめに】
(1)所得制限は撤廃しない。なぜなら教育資金贈与やジュニア(子ども)NISA、住宅ローン減税等の金銭に余裕ある人しか使えない制度はいっぱい有る。
(2)何らかの所得制限の緩和を行うならば、総合課税をすることが前提条件になる。
(3)少子化を理由に、児童手当を拡充するならば、複数養育(多子世帯支援)に重きを置く。
(4)児童手当の所得上限は世帯合算に変える。
【1】現行制度
(1)「中学校卒業までの児童を養育している」人に支給する。
「3歳未満、15000円」「3歳以上小学校修了前、10000円(第3子以降は15000円)」
「中学生、10000円」
ただし養育者の所得(諸控除後)が限度額以上の場合は、特例給付5000円を支給する。
(2)「所得制限限度額~所得上限限度額」
所得制限は、「扶養親族(児童・配偶者)等の数」により分けて決めている。
例えば「児童1人の場合」に受給するには、「収入額の目安875.6万円(諸控除後の所得660万円」以内の収入であること。
これを超えていて、特例給付を受給するには、「収入額の目安1124万円(諸控除後の所得896万円」以内の収入であること。
更にこれを超えると何も出ない。
(3)この収入・所得の基準は、世帯合算ではなく、共働き等の場合、高い方の収入で決めている。
例えば収入で、夫が800万円、妻が700万円のときは、800万円で判断して支給する。合算すると1200万円で特例給付の基準も超えるが、合算しないから満額を受給できる。夫が800万円、妻が0万円のときも、800万円で判断する(あれっ?)。
【2】世帯合算しないのは、世帯の経済状況を客観的に反映しない、合算すべきだ
(1)前記例示の、「夫が800万円、妻が700万円」と「夫が800万円、妻が0万円」が同じ扱いになるのは如何なものか?
~世帯で合算すべきだ。
(2)他方、共働きの人は、「忙しい、大変な思いをして稼いで、子育てをしている」「その結果、収入が高くなり、受給できない」という不満に思う余地はある。
(3)更に、金融資産所得が多い人は、資産所得で「金が金を稼ぐ」。不労所得と言っては聞こえが悪い?でも「共働きで大変な想いをして納税している」とは明らかに違う。しかも金融資産所得は分離課税で、税率が働いた人の収入課税より低い。
(4)上記(2)(3)の不均衡は、所得税を総合課税にすることで、不公平感が減る。物差しが揃うから。
【3】金銭に余裕ある人しか使えない制度はいっぱい有る
(1)教育資金贈与(1500万円非課税)やジュニア(子ども)NISA(年間80万円非課税)、住宅ローン減税(年末のローン残高の0.7%を所得税から最大13年間控除する)。
~所得制限で児童手当を受給できない人は、収入が多いから持ち家を買い住宅ローン減税を受けて資産形成できるだろう。非正規・低賃金雇用は住宅を買えない。
(2)そもそも会社等での所得分配が妥当でない。「三方良し」になっていない。
~人生設計できない非正規・低賃金雇用は改善すれば良い。フルタイムで働いて、人生設計できないなんて有り得ないこと。あってはいけないこと。会社が倒産しないためには、社長以下の報酬を調整減額すれば良い。更に株式配当を「非正規・低賃金雇用を改善した後の」余剰金があるときにだけすれば良い。それだけのこと。「三方良し」
~「三方良し」でないときは、「猛獣型資本主義の搾取」になっている。
【4】産休育休は、雇用が安定した正社員しか実態として取れない
(1)育児休業給付金は、雇用保険から出るが、実態として育休を取れない非正規・低賃金雇用(「取れない・取れないことが多い・申し出たら解雇される」無休産休育休では生活できない)は、保険料を払うだけで受給できないから、「公的制度による格差拡大」になっている。男性育休も大企業・公務員しか取れない。
~それなのに、給付金を受給した上に、社会保険料(年金・健康保険)も免除になり、老齢年金受給額も減らない。産休育休を取れない非正規・低賃金雇用・個人事業主の女性男性は、社会保険料も払わなければならないから、格差が大きい。
(2)しかも育休を取り、育児休業給付金を受けられるのは「雇用が安定している」からなのに、失業手当と同じに給付金は非課税。育休を取れずに働いて得る収入が課税なのと比べて格差であり・不公平。
~金額に応じて給付金に課税すべきだ。
(3)個人事業主も制度の対象外。起業を奨励して、男性に限らず女性も起業するが、制度の対象外。
(4)この「公的制度による格差拡大」を改善することが優先だ。
~年金統合のように、「産休育休給付金支払基金に統合して」正社員・非正規・個人事業主等の共通サービスにする。
【5】当面の児童手当・育児休業給付金の改革方向
(1)当面
(ア)児童手当の所得上限は世帯合算に変える、所得制限は撤廃しない
(イ)現行の育児休業給付金に課税する
(ウ)少子化を理由に、児童手当を拡充するならば、現行「第3子以降」を、「第2子加算」を検討する
(2)制度改善
正社員・非正規・個人事業主等の共通サービスにして、「産休育休給付金支払基金」に統合する。
(3)所得税を総合課税にする。その上で「児童手当の所得制限撤廃の検討」に進む。
(4)「保育所の設置基準(人員配置)」を改善する。安心して預けられるように安全にする。
【関連ブログ】
「育休が公的制度による格差拡大である現状」は改善を要する(未定稿)
https://ameblo.jp/t1997/entry-12676641569.html
児童手当制度のご案内(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/shoushi/jidouteate/annai.html
所得制限撤廃、岸田首相の判断が焦点 与野党要求、政権に慎重論も―児童手当(jiji.com 2023.2.4)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023020301063&g=pol
一体改革、3党合意 消費税率上げへ前進、民主、18日に党内手続き(日本経済新聞 2012.6.15)(増税時の低所得者対策、所得税・相続税、子育て、等)
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1504S_V10C12A6MM8000/