金曜電信 vol.89【塔2】 | toeの占星術的視点

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私は1999から西洋占星術に関わっています。リーディングでは、その経験の中で見えてきた各テキストの解釈の裏にある共通点のようなものを大切にしています。このブログでは、その視点による占星術の記事を紹介していきます。



【塔2】


では、塔の絵柄『雷または炎によって破壊される塔、2人の男が塔から吹き飛ばされる』を読み解いて、ヘリオ地球の意味を掘り下げてみましょう。


塔を破壊した雷または炎は、天から発されたものです。つまり霊魂分化の流れが惑星をパスして地球に辿り着いたことを表しています。【悪魔】は未来のビジョンを実現するために確固たる信念をもって周囲を従わせましたが、それは周囲によって自身が制約される結果を招きました。


真に未来のビジョンを実現するには、自分が依存している既存価値は破壊しなくてなりません。霊魂には『何にでも染まる』特徴があります。霊魂分化を発端にした『未来のビジョン』や『運命と化した習慣』といった思念で魂を染めるためには、今染まっている思念を変えなくていけないのです。


結果、既存価値が示す『塔』は破壊を余儀なくされます。これは地球という肉体感覚や社会的な価値観が強く反映される惑星だからこそ起きる破壊ともいえます。地上に産まれた魂が、地上の都合にばかり迎合し配慮していては『魂が地上化』した意味がありません。


自我や心にしてみれば『塔』の破壊は、受け入れ難い苦悩でしょうが、魂から見れば地上化した使命を成すための準備が整った合図なのです。


塔はいわば【皇帝】の権威(傲慢)によって行き過ぎた自我の象徴です。


【教皇】や『悪魔』または【恋人】などに見られる、絵柄の下部の矮小化された人物から『塔から吹き飛ばされる2人の男』を考察すると、塔の破壊とともに周囲の視線も吹き飛ばしたことが読み解けます。


わたしたちは『魂を通じて太陽と霊魂という2つの無限の力を地上化した存在』です。地上で暮らしているため、わたしたちは必要以上に地上の力が強まる傾向があります。塔の破壊は一見破滅的な印象を与えますが、裏には『有限化した、2つの無限の力』を両立させるバランスが働いているのです。


この解釈からヘリオ地球の『偏った自我を超越するためのカタルシスの舞台、やがてそれは未来のビジョンが実現化した新世界の土壌となる』といった役割が分かるのです。





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