引き続きオーディオネタです。



前回に



現行機器はコチラです。





silent angel Z1 を中古で手に入れました。



目的は、Roon Core(Server) のアップグレードの為です。



今まで使用していたのは、Amazonで手に入れた2万円のミニPCに Roon ROCK をインストールした物です。



ファンレスで、確か11〜12世代のCeleronCPUがのっていたと記憶しています。


Roon が推奨する最低限のスペックはクリアしていたので、まぁこれでイケるっしょ!くらいの軽い気持ちで。



コチラを導入してから1年以上は経ちますが、Roon 経由の音が必ずしも良いとは言えないなぁと感じるようになってしまいました。





特にその様に感じるようになったのは、EVERSOLO DMP-A8 を導入してからですね。




Qobuzが正式に日本で使えるようになって、DMP-A8 から直でQobuz の音源を聴いてみると、我が家ではRoon経由の音よりもだいぶ良いんです。



これは明らかに2万円のRoon Core の能力が足りていないのだろうと。




そこから新たなRoon Core 選びを始めたのですが、もっと高性能なIntel nuc にするか、評判の良いZ1シリーズにするかでかなり迷いまして。



最終的に、ファンレスで音が良いのは確定しているZ1を選んだのでした。






導入の経緯はそんな感じでして、肝心なのはZ1は本当に音が良いのかという点ですよね。





まだ判断出来るほど長期間使用した訳では無いのですが、確実に音質は向上しました。



S/Nの良さと歪みの低減は、ミニPC Roonから大幅に改善されました。



また、ミニPCでのRoon の音はなんだか平面的で薄っぺらい音だなぁと感じていたのですが、Z1から出る音は躍動的で情感があり、サウンドステージもかなり広くなりました。



こうなると、確実にRoon経由の音の方がDMP-A8直の音より優れていると言えますね。



やはり2万円のNuc では役不足だったのが良く分かりました。











ここからは、私が感じたZ1のネガな点です。



Z1の作りからして仕方ないのですが、ファンレスであるが故に高性能のCPUは乗せられないですよね。

恐らく乗っているのは、Celeronの4コア8スレッドの省電力CPU辺りかと(予想ですが)。




それが影響してか、Roon の立ち上がりが異常に遅いです。

Roon以外のアプリは一つも入れていません。

電源を入れてから、Roonが使えるようになるまでにかかる時間がおよそ5分位かな?



最初の頃は、何か設定を間違えているのかと思ったのですが毎回そんな感じなので仕様なのでしょう。



まぁこの点は、待てば良いだけの話しですので大した問題でも無いのですが、こと再生に関しては無視できない点もありまして。




Roonの機能で、MUSEを活用してサンプルレートの変換などをする際にCPUが低スペックなのが響いてきます。







一例として緑黄色社会を選んだとします。



このアルバムの曲のサンプルレートは 

FLAC 48khz 24bit



と一般的な物です。




これにMUSEの機能を使用して色々とやっていきます。



注目して頂きたい部分は、赤マルで囲んだ処理速度の項目です。



まずはサンプルレートを互換性のみに変更。



この時点で速度の表示が出てきます。




次に最大PCMレート(2のべき乗)に変更します。



DMP-A8 が、Roon のアップサンプリングをPCM384khzまでしか受け付けないので384khzになっています。

他のRoon bridgeなら、768khzになります。


384khzで4.8xという処理速度まで急激に低下します。

768khzですと、恐らく2.0x位になるでしょう。



PCMのアップサンプリングに関しては、ギリギリ使用範囲内に収まります。





次は、DSDに変換してみます。 



DSDの処理は7次(CLANS)、シングルコア仕様です。




DSD64 でも3.8xとかなり下がります。




DSD128にすると



2.3xまで下がりました。




さらにDSD256に変えてみます。



1.1xはCPU性能を100%処理に使用している状態です。




もちろんDSD512では


キャパオーバーで再生不可になります。




これがFLAC 96khz 24bit の楽曲になると



DSD64 でほぼ限界値になってしまいます。



当然ですが



DSD256 などは全くもって無理ですね。





この様に、RoonのMUSE機能を隈なく使用する事は出来ません。


前の2万円ミニPCでは出来たんですけどね〜(-。-;


この辺りは何とも残念ポイントです。








<総評>

Roon自体でアップサンプリング等を積極的に行って使用するという様な用途ですと、少し不満の残る機器と言えますね。



この後の機器でアップサンプリングするとかですと、全く気にならないと思いますが(M Scalerとか)、庶民が手を出せる機器ではありませんし。




などと少しネガな部分もお伝えしましたが、音質に関しては間違いなく向上しました。

今ではRoon経由以外でQobuzを聴く気になりません。



上を見たらキリが無いのがオーディオですが、Roon Core にsilent angel Z1シリーズを選ぶというのは良い選択肢になると思います。



silent angel社のAmazon musicの対応など、行く末には不安を感じなくもないですが、M1Tも値段の割にとても良い音質でしたので私自身はZ1はオススメの機種ですね。