葉桜のみずみずしさ、月の微妙な光、鳥の声、男女の囁きと、感性豊かに向島あたりの土手川辺の情景を唄った小唄です。
お聴き頂けます⇒
「水鶏」は、周囲がよほど静かな時でなければ鳴きませんが、初夏の交尾期には戸を叩くように鳴くと云われています。
苫(トマ)は、菅(スゲ)や茅(チガヤ)などで編んだ薦(コモ)のようなもので、「苫の船」は、苫で船の上部や屋根を覆った泊り船のことです。
明治中期作曲 小唄備忘録500番―その197「葉桜や」(1分19秒)
画は、小林観爾「葉桜図」と、渡邊省亭「水鶏」(下)です。