私は、ボーイスカウトの指導者をしています。
小学3年生から5年生の子どもたちが所属する、私たちの隊では、一年の中の大きなイベントとして、
子どもたちが、目的地までの経路を自分たちで決めて、電車を乗り継いで行く「小旅行」というプログラムを、毎年行っています。
子どもたちは自分で下調べをして、
分刻みでスケジュールを事前に立てて、当日に臨みます。
東京駅や浅草の様な大混雑する場所も通るので、付き添いの大人は少し離れて
「見守る」形で付いて行きます。
今の子どもたちは、
親と一緒に遠出することはあっても、子どもたちだけで電車を乗り継いで出かける経験もない子がほとんど。
スイカなどのICカードではなく、切符を買うのも初めてだったりします。
乗り換えも、大人ならスマホ片手に行くところですが、子どもたちにはスマホは持たせません。
困ったことき、付き添いの大人以外の人に聞いて、自分たちの力だけで、目的地を目指します。
子どもたちだけで、判断して進むので
来た電車に飛び乗ってみたら、途中までしか行かなかったとか
予定の電車より早く来た電車に乗ったので、次の乗り換え予定が狂ってわからなくなってしまったとか
行く先々で色々なトラブルが起こります。
ところが、これが面白いことに、
このプログラムは、子どもというよりも付き添う大人にとって我慢の連続で、
とてつもない試練なのです
と言いますのも、
子どもたちは、少し困った事があっても、自分たちの力で何とか解決していけるのですが
大人にとっては、
子どもたちが失敗するのがわかっていて、黙って見守るのは、ものすごい忍耐力が必要なのです !
子育てのあらゆる場面で、我が子が失敗しないようにあれこれ指示をし、手も口も出してきた大人たちは
ついつい
「そっちじゃないでしょ!」
「ほら!次はどっちか考えてる?」とか、言いたくなってしまうのです❗️❗️
そして、この体験をすると、
いかに私たち親が
自分が我慢できないために
子どもの体験の機会を奪っているか
ということを痛感します!!
自分で色々なことをしっかり判断できる子に育って欲しいと、口では言いながら
子どもが自分で判断して失敗の中から学ぶ機会を、親の方が奪っていた事に気がつくのです。
子どもには 失敗する権利がある!
このプログラムを通して、改めてそのこと知るのでありました。
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ちょうど、昨夜放送された
さんまの「ホンマでっかTV」で、脳科学者の澤口先生が
人生の楽しみが見つけられないという19歳の相談者に言っていました。
幼少期に危険な遊びをした人ほど、そのくらいの年齢でうまく行くようになる。
子どもは失敗を通して知能を高め、心を強くする。
失敗を通して人生がうまく行くようになる。
失敗をしないで来た人は、後々色々な問題が起こしたりする。
失敗したら失敗しないという人生の目標が持てるようになる。
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小旅行を終えた時
自分たちの力で目的地に到着した子どもたちは、みんな
達成感に満ち溢れた、とてもいい表情をします。
かわいい子には、失敗をさせよ!
親は、子どもを信頼し、見守る忍耐力をつけよ!
そういうことだと、思います。