「諸君らはアリティア騎士にならんとして今日この門を叩いた。アリティア騎士は、有能ならば家柄を問わず選ばれる。だが、その道は容易ではない。今ここにいる諸君ら百余名のうち、試験を突破して騎士となれる者は数名であろう。」

ジェイガンの言葉にスノーに緊張が走る。
緊張したのはカタリナも同じようだった。

「き、緊張しますね。」
「そうね。でも、私はこのために村で修行を積んできた。そう簡単には諦めないわ。」

そう会話しているうちに、ジェイガンから早速試練が下された。

「では、諸君らが今日のためにどれだけ己を鍛えてきたか、それを示してもらおう。騎士見習いは二人一組となれ!模擬戦を行う。相手は我々アリティア正騎士である!」

その言葉に、カタリナはうろたえていた。

「え!?いきなり戦闘ですか?こ、困りました…」
「大丈夫。私がいるでしょう?」
「え・・・・・・?」
「私たちが出会ったのも何かの縁だし、ここは一緒に戦いましょう。」
「スノー・・・ありがとうございます!」

カタリナはスノーの言葉がすごく嬉しく感じた。

「私、軍師志望なんです。戦う力は全く無くて・・・・・・」
「そうなの?」
「は、はい。」

そうしているうちに、兵士からの呼び出しがあった。

「そこの二人!次はお前たちの番だ。武器を構えて位置につくのだ。急げ!」

「私たちの番よ、カタリナ。あなたの指示、頼りにするわ。行きましょう。」
「は、はい!よろしくお願いします。」


3へ続く