68才の男性の詩です

「贈り物」
幼い日 母と手を
つないだ記憶がない
まして成人後
そんな機会など皆無だった
母と手をつなげたのは
母が息子の顔を忘れた
あの日からだった
血管が浮き上がって
染みだらけの
だけど
やわらかな母の手
私は思う存分
その手を握って歩けた
あれは認知症の母がくれた
贈り物だと 今は思う

人と人とが
互いに
理解しあって
暮らすことは
難しい
自分の我(が)を
強く出せば
互いが傷つく
自我を
少しおさえて
相手を思う気持ちを
強くもてば
互いが
笑顔で暮らせる
ほんとうはみんな
幸せに
暮らしたいと
思っているのに
いつの間にか
傷つけあう

ひと呼吸して
きれいな花の
ほほえみを
思い浮かべてみよう

水は つかめません
すくうのです
心も つかめません
くみとるのです

昨日の後悔で
今日をダメにしない
明日の不安で
今日をムダにしない

暫く休みます
よろしくお願いします
スナフキン

恩とは
さまざまな
めぐみをいう
そのめぐみに
気づかないでいると
心の貧しい人となる
自分本位の
生き方になってしまう
自分がここにいるのは
もちろん自分が
頑張ってきたから・・・
でも
それだけではない
空気があって水があった
食べ物のめぐみも受けた
育ててくれた人
手を差し伸べてくれた人
見えないところで
共に涙してくれた人
多くの人に支えられ
生かされて
今ここに私がいる
そのような
沢山のご恩に
手を合わせましょう