お盆休みも終わり、仕事中心の日常が戻って来た。

 

忙しく動き回っているが、ふと立ち止まった時は彼女の事を考えていた。

今何しているんだろう?

彼女は学生だからまだ夏休み。

友達と遊んでいるのか?

勉強しているのか?

 

彼女を思うほどに、毎日でも会いたいのに、600キロの距離を憎んだ。

唯一、今日もギラギラ眩しい同じ太陽を彼女も見ていると思うと気持ちが和らいだ。

 

現在の様にスマホが有れば、

パソコンのスカイプが有れば、

毎日彼女の姿を見られるのに。

 

これが遠距離恋愛の辛さ。

好きという思いだけがどんどん大きくなって行く。

会いたいと思う気持ちがどんどん大きくなって行く。

 

次の長期休暇は年末年始。

今は8月。5ヶ月後。

そんなに待てるわけ無かった。

 

仕事が終わり寮に戻り彼女へ電話した。

「松田です」

「中森です。電話来ると思ってずっと待ってたの。嬉しい~」

3日前に別れたばかりなのに、何故か懐かしかった。

彼女も僕の事を思い続け、会いたがっていた。

同じ思いで嬉しかった。

 

「11月の1週目が3連休でしょ。会いに行くよ」

「ホントに~」

「正月休みまで我慢出来ないよ」

「私もそこまで我慢出来ない」

 

電話越しだが、彼女の喜ぶ笑顔が鮮明に浮かぶ。

約3ヶ月後。又会える。

 

電話を切った後、彼女の言葉を思い出した。

僕から電話が来ると思って、ずっと電話の前で待っていたと。

本当に嬉しかった。お互い同じ思いで会いたがっている。

僕の一人よがりでは無かった。

 

二人に新たな希望が出来た。

 

真夏の奇跡はまだまだ終わりそうにない、、、。