図書館で、タイトルに惹かれて借りた本。
帯に書かれた「内気な人は心の画素数が高いんじゃないか。(穂村弘)」
という言葉にも惹かれて。

春待ち海岸カルナヴァル 木村 紅美
「自分は愛される価値などない人間」と思いこんできた主人公・紫麻。
父が遺した海辺の小さなホテルを継ぎ、老いた母・出戻りの奔放な妹と
共に過ごす毎日の中で、不意に差し込んできた鮮やかな恋の光。
心の変化に戸惑いながら、紫麻は想いを募らせていくが、、、。
はじめて読む作家さん。
芥川賞の候補にもなったことがあるんだね。
伊豆下田のホテルをモデルに書かれているようで、
読みながら風景が浮かんでくるようだった。
内気な紫麻と正反対の妹・杏里。
対照的な2人の気持ちが、それぞれ良くわかる。
2人とも同じなのは、自分の中に強い思いがあるってことかな?
信じる思い、っていうか、、、
いろいろ迷っても、最後は自分の思いを大事にしてる。
そして、周りに優しい。
不器用に見える紫麻も、それは彼女の魅力に思える。
「あなたが思ってるより、あなたはずっと素敵だよ!自信を持って!」
勇気を持って一歩踏み出したら、
そこにはきっと新しい風景が待っている。
春色の、素敵な景色が、ね

読み終えると、、、
海辺でサンドウィッチが食べたくなること、間違いなし
トンビには気をつけてね
