冬休み用に、図書館から借りたうちの一冊。
帰省中、新幹線の中で読み始めた。

いつか記憶からこぼれおちるとしても 江國 香織
同じ女子高に通う10人の女子高生。それぞれの毎日、それぞれの
悩み、、、同じ出来事も、立場や視点が違うとこんなにも違って見え
るんだ。<17歳の気持ちを、あなたはまだおぼえていますか?>
人は生まれたときから不平等。。。
生まれた国、生まれた家、育った環境も全部違う。
それなのに、同じ高校で出会ってしまった女子高生達。
「私の本当の気持ちなんて、誰にもわからない。」
みんな、それぞれが心の中で思っていること。
それでも、仲良く、分かり合っているように過ごしているのは、
みんなが優しくて、みんなが残酷だから。。。
せつなさと、可愛らしさと、投げやりな気持ちと、真剣さと、、、
いくつもの想いを胸に抱えていた17歳の頃を、きっと思い出してしまう一冊。
短編集だから読みやすいかな?・・・という、軽い気持ちで借りたのに、
さすがは江國作品。
そうは問屋がおろさないね~

別々のように思えた物語が、実は絡み合っていて、
「あ~、そうか!あの時の柚ちゃん(登場人物のひとり)はこんな風に思ってたんだ!」
なんて、別の物語で気づいたりする。
2つ目の物語『緑の猫』が好き。
「生まれ変わったら、、、緑の猫になりたい」と言ったエミの気持ちが、
私はすごくわかる気がする。。。
高校時代の3年間を、もっと大事にしたらよかったな

もう、戻れないけれど。
今、まさに青春真っ盛りの我が家の子ども達!
大いに悩み、傷つき、笑って泣いて、思いっきり毎日を楽しんでね!