図書館に予約中の本がなかなか届きませ~ん

夏休み、せっかく時間があるので、
図書館物色

目が合った3冊を借りてきました

その中の一冊。
ブラザー・サン シスター・ムーン 恩田 陸
高校時代に出会った男女三人が、東京に出て過ごした学生時代。
それぞれの思いを抱えながら、それぞれの時間を過ごす。
大人になった時に振り返る、彼らが一歩踏み出したとき。。。
甘くて苦い青春を振り返る、回顧録ストーリー。
ん?
想像してた恩田さんとはちょっと違ったかな?
「6番目の小夜子」や「夜のピクニック」のようなワクワク感がない

ノスタルジックな文章は、さすが!ですが。。。
高校時代に出会った綾音、衛、一の3人。
一緒に観た映画「ブラザー・サン シスター・ムーン」。
一緒に見た「空からヘビが降ってきた」奇妙な風景。
東京の大学に進学し過ごした4年間。
それぞれの時間、それぞれの思いを抱え、
平穏な、でもなんだか痛い気がする4年間。
その無為さ、愚かさ。
何もなかったような、ただ時間をやり過ごしていただけのような。
もどかしい時間。
けれど、大人になった今、ふと気づくのだ。
自分の転機はあの時だったんだ。
あのときから始まっていたんだ。
3人で観たあの映画、3人で見た奇妙な風景。
いつから?じゃなく、あのときに。
3人が出会った意味は、あったんだよ。
「あのとき」があったからこそ、「今」の自分があるんだ。
無意味な時間なんて、ないんだ。。。
たとえそれが遠回りだったとしても。
全てが「今」に繋がっているんだよね。
心にズッシリ、というお話ではないけれど、
「ああ、そう。そうだよね。そうだったよね。」
なんて、青い時代を思い出す物語。
「私たちは、別れるために出会ったのね。」
~陽のあたる場所 (エリザベス・テーラーのセリフ)
一が引用したこのセリフ。
このひと言が、この小説の意味を表してるんじゃないかな

人生に、無駄な時間なんて、、、ないんだよ!