10月に重松清さんの講演会に参加する。
重松ワールドに浸ってみようと図書館へ。
青い鳥 重松 清
中学校の非常勤講師の村内先生は、吃音がひどく上手に喋れない。
でも「本当に大切なことは伝わるんだ」と本気で生徒に話しかける。
授業では教えられない『大切なこと』を、孤独な心に届けるために。。。
「間に合ってよかった・・・」と。
いじめや、学級崩壊、児童虐待、、、現代の子ども達が抱える心の闇。
テーマは重い。
村内先生が本当にいたらいいのに。
読み終えた後、きっと誰もが思うことだろう。。。
そばにいる、ひとりぼっちじゃない、と村内先生は孤独な心に寄り添う。
8つの短編で構成されていて、話の繋がりはないのだけれど、
それぞれの学校で、それぞれの問題を抱えた生徒に、村内先生は語りかける。
村内先生が紡いでゆく心の物語は、全て秀逸。
中でも、「おまもり」「青い鳥」は読んでいて思わず涙が零れてきた。
「カッコウの卵」は、かつて村内先生に救われた少年が、大人になって先生と再会し、
自分の幸せを知らせるお話。感動。。。

かつて中学生だった私。
思春期の揺れる気持ち、友達との関係、自分の居場所を探しながらもがいていた時期。
大人はみんな忘れてしまうのかな?
苦しかった、青かった、不安定だった頃の、あの何ともいえない季節のことを。。。
子どもに寄り添い、心の声を聞くこと。
私たちは、子ども達の“今”を、
本当の意味で幸せな時間にしてあげなければ、、、
責任を持って。
この本、長男にも勧めてみよう
