先日、中央公論文芸賞を受賞した作品。
春に出版されたときに予約したものが、ようやく届いて(^^;)
やはり人気ですね、この方。。。
真昼なのに昏い部屋 江國 香織
きちんと家事をこなすこと、が生きがいの主婦・美弥子。
アメリカ人の大学講師・ジョーンズさんと知り合い、
「世界の外」に気づいてしまった美弥子。
逃れようのない想いに、美弥子とジョーンズさんのふたりは。。。
です・ます調で書かれた文章が、江國ワールドと相まって綺麗な印象。
同じ夫婦の問題、男女の恋愛をテーマにした他の作品よりメルヘンチックに感じる。
先日読んだ「がらくた」は、読んでて苦しくなる、というか、あまり入り込めなかったんだけど、、、

その点、この作品はサクサクと読み進めて行けたので。

ひと昔前の従順な妻、という印象の美弥子が、(今でもいるかもしれないけど!?)
自分だけの小さな世界から、外に飛び出していく感じは、
今の女性達のあり方を彷彿とさせる。
そう、「私は世界の外を知ってるよ!」という方、多いのでは?
美弥子が知った世界だけでなく、
もちろん、いろんな意味で。
ちょっぴり天然、というか世間知らずな?美弥子が、
ジョーンズさんに、一生懸命気持ちを説明している場面は、一緒にドキドキしちゃった(^w^)
さすが江國さん!というところかな(^^;)
ただ綺麗なだけで終わらないのが、さすが彼女の作品。
最後の数ページには、考えさせられる。