前回読んだ『君へ』の中で気になった作家さんが何人かいたので。
その中で、息子さんとのエピソードを書いていた藤沢周さん。
北鎌倉にお住まいとのこともあり、手に取ったのは、、、
 
 
           鎌倉 古都だより          藤沢 周
 
                新潟出身の著者が、新潟日報に連載していたエッセイをまとめたもの。
                家族や仲間のこと、仕事のこと、ふるさとへの思いを、
                確かな言葉で綴っている。
 
 
かつて横浜に住んでいた著者が、北鎌倉の友人宅を訪れた際、
鎌倉の持つ時間、風情、人々に惹かれて移り住むことを決意。
 
ふるさと新潟への思慕を心の奥底に常に持ち、
自分というアイデンティティを確立しながら過ごしている日々。
 
芥川賞作家であるだけに、確かな文章力で自分の思いや考えを綴っている。
 
子どもや社会への思いについて、共感することが多かった。
思わずクスっ笑ってしまうようなエピソードも。
 
そして、亡くなられたお父様への思いも。
ふるさとから離れて暮らしている寂しさや覚悟も。
 
著者の人柄がよくわかる、しっかりと、あったかいエッセイ。
 
 
鎌倉。。。独特の魅力があるまち。
私は住み始めて5年目だけれど、
その奥深い魅力に、これからますます嵌まっていくのかな。
 
「鎌倉百景」として、いろんなお寺や景色の写真が載っている。
まだ訪れたことがない場所がたくさんある。
ゆっくり鎌倉めぐりでもしてみようかな
と、思った一冊でした。キラキラ