誰もが自分を「ふつう」だと思っている。
標準で、常識的で、わきまえている、と。
 
ちょっぴり変わってるとこがあったって、
それは、常識の許容の範囲、だと。。。
 
でも、本当にそうなのかな?
もしかしたら、ちょっと違うかも?
 
そんな風に感じるとき・・・それもまた、経験のあることでは?
 
 
          今、何してる?       角田 光代
         
              著者が30代の頃に綴ったエッセイ。
              ごく「ふつう」だと思って生きてきたのに、
              あるとき、ふと「あれ?なんか違う?」と気づいてしまう。。。
              実は「ふつう」の定義なんてどこにもなくって、
              「ふつう」なんてコトバは、巨大な謎だったりするのかも・・・。
 
自身の恋愛感、恋の言葉・名言集、旅先での本との関係、本の紹介、の4章からなるエッセイ。
同世代の著者の、ユーモア溢れる表現に、思わず笑ってしまったりして。。。
 
本の紹介の章では、実にさまざまなジャンルの本について綴られている。
読んでみたくなる本がたくさんあった!
 
その中で、
「数あるプレゼントの中で、本を贈るのは暴力的行為だ。。。
 読書は個人的な体験だから、面白いと思って贈っても、相手が何を思うかは予測不可能な、
 絶対的な謎だ。。。でも、だからこそ、それが確実に相手に届いた場合、
 驚くくらいの強さで心に残る。。。」
とあった。
 
私も、読んだ本の感想を言うことはするけれど、
本を贈ったことってないな・・・。
 
そういえば、職場の上司で、
「俺は、女と本は人に紹介しない。人それぞれ、趣味が違うから。」
と言ってた人がいたな・・・(笑)
 
でも、角田さんが言うように、思いきって本を贈ってみるのもいい。
伝わったとき、それはとてつもないカイカンなんだろうな。。。
 
今夜も、本と向き合いながら、そんな風に思っている。
 
 
みんなにも聞いてみよう。
 
「ふつう」にご飯を食べているだろうアノ人に、
「ふつう」に笑っているだろうアノ人に、
がんばったり、泣いたり、「ふつう」に過ごしているだろうアノ人に、
 
「今、何してる?」