司法書士・精神保健福祉士の成年後見人です。



今日は朝一で、市役所の障害福祉課に行きました。被保佐人の方が、「身体障害者手帳」の取得を希望したので、とりあえず、①手帳申請の必要書類とか手続きの流れを説明した書類、②医師の診断書、③手帳で受けることのできるサービスの冊子、の3点をもらってこようと思っておりました。


市役所に行き番号札を引いた私のところに、職員の人が来てくれました。


「あの、私の被保佐人の方が、脳梗塞になり左半身がまひしているので、身体障害者手帳の取得を希望しています。今日はとりあえずご本人に手帳のことを説明したいので、資料(実際には、上記の①から③を伝えています)をいただきたいのですが」

「えーと、本日は?」

「(聞こえていなかったのかな?)障害者手帳の取得をしたいので、その資料をいただきたいのですが」

「ご本人はどんな障害をお持ちですか」

「(やっぱり聞いてないな)ご本人は、脳梗塞をして左半身がまひしています」

「診断書が障害によって書式が違いますので」

「(だから左半身まひ、だって言ったじゃん!)そうですか、それで資料をいただきたいのですが」

「福祉サービスは全国共通なので」

「(なんだ急に?市の独自の冊子はないって意味か?)。。。」

「市の行う独自のサービスがあります」

「(いやだからこそ、サービスの冊子がほしいんだけどな)わかりました、それで資料はいただけないのでしょうか」


こんなやりとりを2,3分続けていたので、席にいた職員たちも、こちらに視線をちらちらと向けています。


なんどか「資料をいただけないでしょうか」といったあと、ようやく①から③の資料を持ってきてくれました。


ただ持ってきたときに、その職員の方は「私に今できるのは、これぐらいなのですが。。。」と言ってました。



私は職員の方に「本人に説明したいから、資料をください」と言っているので、素直に考えれば、職員の方ができる(するべき)ことは、「私に資料を持ってくる」ということです。


この職員の方は、「私(職員の方)に今できること」という、現実にはない(現実にあるのは、資料をくださいと言うニーズ)ことばかり考えているので、私の言うことは、半分以上聞こえていない状態です。言ってみれば、すごい遠くの方から、私の声が聞こえているような感じなのでしょうね、多分。


この方の場合は緊張はしていますが、パニックまでにはなっていません。ただ、私のことばを咀嚼する、言い換えると、一度自分の体にいれる、と言ったことをしていません。私のことばをすべて、跳ね返しています。自分のことでいっぱいになっているので、他者のことばが入る余地がほぼないのです。


対して、以前に書いた携帯ショップの店員の方は、私のことばを跳ね返してはいませんでした。ただパニックになっているため、私のことばは、その混乱の渦に飲み込まれて消えていくような感じです。

携帯ショップの店員は若い方だったので、パニックになってしまうのは、1つには「息」、つまり、呼吸が浅いことが原因にある気がします。


いずれにしても、「言われたことだけを、ただ素直にやる」ということ、それが「誠実さ」のベースになると、私は思います。



お読みいただき、ありがとうございました。


引き続きよろしくお願いします。