食道ガンとは?

食道癌は、食道と呼ばれる器官に発生する悪性腫瘍を指します。食道は咽頭から胃につながる筋肉の管状の器官であり、食物を咽頭から胃へ運び、消化する役割を果たしています。食道癌は、この食道の組織から発生するがんであり、がん細胞が増殖し、周囲の組織に侵入する可能性があります。

 

組織学的には、90%以上が扁平上皮癌とされています。

 

食道ガンが起こる原因は?

 
食道がんの原因として、喫煙やアルコール摂取に加えて、熱い食べ物も危険因子とされています。また、バレット食道や逆流性食道炎も食道がんの発症リスクを高めるとされています。
 
 

食道ガンの所見、症状は?

 

食道癌の症状は、がんの進行段階によって異なります。初期段階では症状がほとんどないことが多く、がんが進行するまで気付かないことがあります。以下は、一般的な食道癌の症状です。

  • 嚥下困難: 食物や液体を飲み込む際に感じる嚥下困難が主な初期症状です。食物が食道を通る際に詰まる感覚や痛みが伴うことがあります。
     

  • 胸部痛: 食道癌が進行すると、胸部や背中に痛みを感じることがあります。この痛みは食事の際や寝ているときに悪化することがあります。
     

  • 体重減少: 嚥下困難により食事摂取が困難になり、栄養不足から体重が減少することがあります。急激な体重減少には特に注意が必要です。
     

  • 吐血: 食道の組織が損傷されると、吐血の症状が現れることがあります。これは重篤な症状であり、速やかな医療対応が必要です。
     

  • 声のかすれ: 食道癌が進行すると、声帯に圧力がかかって声のかすれが生じることがあります。また、反回神経を巻き込むと声帯の運動障害が引き起こされることもあります。
     

  • 咳や息切れ: 食道癌が気管を圧迫すると、咳や息切れの症状が現れることがあります。
     

  • ホルネル症候群:交感神経部にガンが巻き込まれると、同側の眼瞼下垂や縮瞳などが生じます。
     

  • 上大静脈症候群:迷走神経を侵されると徐脈が現れ、上大静脈を圧迫すると顔面に浮腫みが生じることがあります。

これらの症状が現れた場合は、早期に医師の診察を受けることが重要です。

 

食道ガンの診断方法は?

早期発見には内視鏡検査が有用と言われています。内視鏡検査は、食道の内部を詳細に観察します。患者は鎮静剤を服用し、医師が内視鏡を食道に挿入し、画像を取得します。必要に応じて生検も行われ、がん細胞の存在を確認します。

 

食道ガンの一般的な治療法は?

早期癌では内視鏡下粘膜切除術を行います。進行型では外科的切除が基本で、リンパ郭清、胃や小腸を使った食道再建術などが行われます。

手術が不能なガンは放射線治療は化学療法が行われます。症例によっては効果を得られる場合もあります。良性ポリープの場合は経過観察する。

食道ガンの予後は?

食道がんの予後は、がんのステージ(進行度)、種類、治療法、患者の一般的な健康状態、およびその他の要因に大きく影響されます。一般的に、食道がんは早期に発見されて治療を受ける場合、予後が良くなる可能性が高いです。一方で、進行がんの場合、予後は悪化する傾向があります。

5年生存率は進行度によって異なっているが、20%前後と言われています。

食道ガンの東洋医学的な考えは?

体のエネルギーのバランス: 東洋医学では、体内のエネルギー(気、陰、陽など)のバランスが健康に重要であると考えられています。食道癌は、このバランスが崩れた結果として起こる可能性があるとされます。

東洋医学を取り入れるメリットは?

東洋医学における、食道癌治療においていくつかのメリットがあります。

・東洋医学は患者の個別の体質、病状、および症状に基づいて治療をカスタマイズできるため、食道癌患者に対して個別化されたアプローチを提供できます。これにより、治療の効果を最大化し、患者の状態に合った治療を目指せます。

・食道癌の治療はしばしば身体的な不快感や痛みを伴います。東洋医学は、鍼灸療法や漢方薬を使用して、これらの症状の軽減に役立つことがあります。これにより、患者の生活の質を向上させることができます。

・東洋医学は食事の重要性を強調し、特定の食材や食生活の変更を通じて、食道癌患者の栄養摂取を最適化し、体力を維持することができます。これは体重の減少や体力の低下を防ぐのに役立ちます。

・東洋医学はストレスの影響を考慮に入れ、リラクゼーションテクニックや呼吸法などの方法を提供することがあります。これにより、患者の精神的な健康をサポートし、治療への忍耐力を高めるのに役立ちます。

・東洋医学は通常、西洋医学の治療と組み合わせて使用されます。これにより、食道癌治療の総合的なアプローチを提供し、患者に対するケアの幅を広げることができます。

ただし、東洋医学のアプローチは主治医とよく協力し、信頼性のある東洋医学の専門家の指導を受けることが重要です。


以上のような点から、東洋医学を取りれるメリットがあります。

東洋医学で考える食道ガンにアプローチできるポイント


食道癌に対する東洋医学のアプローチ方法は、患者の症状や体質に合わせて個別に調整されることが一般的です。以下は、一般的な東洋医学のアプローチポイントになります。

体質診断: 東洋医学では、体質が個人の健康に大きな影響を与えると考えられています。まず、東洋医学の専門家は患者の体質を評価し、病状を理解するために個別の診断を行います。これは脈診、舌診、症状の詳細な質問などを含むことがあります。

食事療法: 食道癌患者に対する食事療法は、個別の体質と症状に合わせてカスタマイズされます。特定の食材や調理法、漢方薬などが推奨され、栄養摂取とエネルギーのバランスを最適化するために使用されることがあります。

ストレス管理と精神的なサポート: 東洋医学は、精神的な健康を重視し、ストレス管理技術、瞑想、呼吸法、および運動などの方法を提供することがあります。これにより、患者の心身のバランスをサポートし、治療への忍耐力を高めます。

予防と健康の維持: 東洋医学は健康の維持と疾患の予防に焦点を当てます。患者には健康な生活習慣の促進、バランスのとれた食事、適切な運動、ストレス管理などがアドバイスされることがあります。

その他の食道ガンの治療法

鍼灸療法

鍼灸療法は、体内のエネルギーの流れを調整し、体のバランスを取り戻すために使用されます。がん患者に対しては、痛みの軽減、不快な副作用の軽減、免疫システムの強化などの目的で鍼灸セッションが行われることがあります。

漢方

食道癌の治療において、漢方薬は伝統的な中医学や東洋医学の一部として使用されることがあります。漢方薬は、天然の植物、ミネラル、動物由来の成分を組み合わせて利用され、患者の体質や症状に合わせて調整されます。

 

症状の緩和: 漢方薬は、食道癌による症状の軽減に役立つことがあります。吐き気、嘔吐、食欲不振、胃痛、食道の炎症などの症状を和らげるために漢方薬が使用されることがあります。

 

免疫サポート: 漢方は免疫系をサポートし、体の抵抗力を高めるために使用されることもあります。これは、がん治療に関連する副作用や感染症に対抗するのに役立つことがあります。

 

体質に合わせた組み合わせ: 東洋医学では、体質(寒熱、虚実、陰陽など)が個別の治療に影響を与えると考えられています。漢方薬は患者の体質に合わせて処方され、体のバランスを調整し、症状を改善するのに役立ちます。

 

抗がん作用: 漢方薬の一部には抗がん作用があるとされるものがあり、食道癌の治療においてそ、現在もその可能性が研究されています。これらの漢方薬はがん細胞の成長を抑制し、軽減するために使用されることがあります。

 

副作用の緩和: 漢方薬は、主要ながん治療法(放射線療法、化学療法、手術)による副作用の緩和にも使用されることがあります。例えば、化学療法による吐き気や嘔吐の緩和に漢方薬が用いられることがあります。

 
 

癌に関連する漢方の値段・価格の相場は?

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ガンに関連する漢方の価格は、およそ1万~5万円/月程度と、値段に幅があります。

なぜ漢方の値段に開きがあるのか?

漢方は、患者さんの体質や病歴、置かれている状況等を考慮して組み合わせるもので、状態によっては漢方の種類が増えるため、どうしても皆同じというわけにはいかず価格に差があります。
 

予算に合せることもある程度は可能ですが、最初から予算を聞いてきたり、とくに問診もせずに上記のような体質や状況を考えず、一般的な古来の漢方薬を選んで出してくる漢方薬局もあるので、その点は注意した方がよいでしょう。

 

値段が気になっても、ガンに関する漢方を相談する際は、まずはベストな提案をしてもらい、後から予算の調整をしたほうが賢明です。

東洋医学的に食道ガンの治療を始める場合は?

東洋医学的治療は、体質の調査から始まり、陰陽のバランスを整える食事療法や漢方などを用いて体全体の機能を改善します。健康管理と生活指導も重要であり、個々の症状や体質に合わせたアプローチが必要です。そのため専門家への相談が重要になってきます。

 
 
 

肺癌とは?

肺癌は、肺組織で発生するガンの一種です。肺ガンは、通常、呼吸器の一部である肺の細胞で異常な成長が始まることから発症します。肺ガンは、しばしば喫煙と強い関連があり、喫煙者の中で発症するリスクが高まりますが、非喫煙者にも発症することもあります。主な種類として、小細胞肺ガンと非小細胞肺ガンがあり、それぞれ異なる特性と治療アプローチを持っています。
 

肺癌が起こる原因は?

肺癌の死亡率は、成人男性で1位、女性でも第2位と言われています。肺ガンは気管支上皮から発生するガンで、大細胞ガン、小細胞癌、扁平上皮癌、腺癌の4つに分類されます。

喫煙によるリスクとしては扁平上皮癌と小細胞癌が高く、腺癌と大細胞癌では低いと言われています。
 

病気の進行度はTMN分類が使われる。TNM分類とは?
T(Tumor): 腫瘍の拡がり

  • Tx: 腫瘍の拡がりが評価できない場合

  • T0: 腫瘍が存在しない場合

  • Tis: 原位がん(がん細胞がまだ侵入していない)

  • T1、T2、T3、T4: 腫瘍の拡がりの度合いや局所的な浸潤の深さを示す数字。T1は小さな腫瘍で、T4は大きな腫瘍で周辺組織に浸潤している場合を指します。

  1. N(Node): リンパ節の侵襲

    • Nx: リンパ節の侵襲が評価できない場合

    • N0: がん細胞が近隣のリンパ節に侵入していない場合

    • N1、N2、N3: 侵襲されたリンパ節の数や位置を示す数字。N1は近隣のリンパ節に侵入している場合を指し、N3は遠隔のリンパ節にまでがん細胞が広がっていることを指します。
       

  2. M(Metastasis): 転移

    • Mx: 転移の有無が評価できない場合

    • M0: 遠隔部位へのがんの転移がない場合

    • M1: がんが遠隔部位に転移している場合

これらの要素を組み合わせてがんのステージを定義します。たとえば、T2N1M0は、中程度の大きさの腫瘍(T2)、近隣のリンパ節にがん細胞が侵入している(N1)、遠隔部位への転移がない(M0)場合のステージを示します。TNM分類は、さまざまながんの種類に対して使用され、がんの進行度合いを正確に評価するのに役立ちます。

肺癌の所見、症状は?

肺ガンでは様々な症状が出ると言われています。以下にまとめました。

 


持続的で慢性的な咳が一般的です。特に朝や夜に悪化することがあります。咳から痰が出ることもあります。

 

喀血(血を吐く)
咳をする際に血が混じることがあり、これは重要な症状です。喀血の程度は軽度から重度まで変化することがあります。

 

呼吸困難
呼吸が困難であることがあり、これは肺がんが進行すると一般的になります。

 

胸痛
胸部の痛みや圧迫感があることがあります。これは腫瘍が周囲の組織に圧迫をかけるために生じることがあります。

 

高熱や体重減少
がん患者はしばしば体重を急激に減少させることがあり、一般的な体調の悪さや高熱も感じることがあります。

 

疲労感
持続的な疲労感や体力の低下があることがあります。

 

声の変化
茶色の声や声がかすれることがあり、声帯に影響を及ぼすことがあります。

また、これ以外にも上大静脈症候群やバチ指などの症状がでたり、交感神経部まで侵されるとホルネル症候群(眼裂狭小、眼球陥凹、縮瞳など)が現れることもあります。

 

肺癌の症状が進行するにつれて、これらの症状はより顕著になることがあります。一部の肺癌は初期には症状が現れず、進行してから診断されることがあるため、定期的な健康チェックとがん検診が重要です。

肺癌の診断方法は?

画像検査
X線:胸部X線は、肺に異常があるかどうかを初期段階でスクリーニングするのに使用されます。
CTスキャン(コンピュータ断層撮影): CTスキャンは、肺内の腫瘍やその他の異常をより詳細に評価するために使用されます。高分解能CT(HRCT)は特に肺がんの検出に効果的です。

組織検査
生検:がんの確定診断には、肺組織から標本を採取してその組織を詳細に調査する生検が必要です。生検は針生検、気管支内視鏡生検、手術による組織採取などで行われます。

痰細胞検査:一部の肺がんは、痰にがん細胞を含むことがあり、痰細胞検査を通じて診断できることがあります。

 

PET-CT
PET-CTは、がんの進行や転移を評価するために使用されます。患者に放射性の物質を投与し、がん細胞が集まる箇所を明確に示す画像を提供します。

 

症状と身体検査
医師は患者の症状や身体検査の結果を評価し、肺がんの可能性を検討します。喀血、呼吸困難、咳、胸痛などがんの兆候になることがあります。

 

血液検査
特定の血液検査(例: 腫瘍マーカー)はがんの存在を示す兆候を提供することがあります。ただし、肺がんの診断の主要手段ではありません。

肺癌の一般的な治療法は?

治療は小細胞癌、非小細胞癌の2つに大きく分けられる。

 

小細胞癌では進行が早いと言われており、手術可能な例は少ない。早期肺ガンのみ手術が適応される。化学療法の効果は非小細胞癌に比べて良好で、小細胞癌では化学療法が中心となり、予後の延長も期待できる。しかし進行型や全身の状態が良くない方は予後は不良と言われています。

 

非小細胞癌の中で限局性肺ガンでは手術が主体。進行肺ガンでは遺伝子検査で分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬が有効かどうかを推測が可能になっている。

 

非小細胞癌では手術の前後で、化学療法を実施する場合もあり、併用の効果が期待されています。

肺癌の予後は?

化学療法によって予後の延長はどの組織型でも証明されているが、平均生存期間は、小細胞癌の限局型で約2年、進展型で約1年とされている。近年新たな治療薬が作られ予後は以前より良くなっていると推測されます。

肺癌の東洋医学的な考えは?

東洋医学において、肺は体内の重要な臓器の一つで、気と体液の循環、呼吸、免疫機能、皮膚などと密接に関連しています。

東洋医学を取り入れるメリットは?

肺の気は生命力やエネルギーの流れと関連しており、体全体のバランスを維持する役割を果たします。肺がんのような問題が肺の気に影響を与える可能性があります。

  1. 症状: 肺がんに関連する一般的な症状、例えば咳、喀血、呼吸困難、体重減少、などは、肺の気や他の要素の不均衡を示す兆候として解釈されることがあります。

  2. 温度と湿度のバランス: 東洋医学では、気象条件、特に温度と湿度の変化が健康に影響を与えると信じられています。湿度や寒さが体内のバランスを崩す可能性があるため、肺がん患者はこれらの要因に注意を払うことが勧められることがあります。

  3. 食事療法: 東洋医学では、食事は健康をサポートするための重要な要素であり、特定の食材や調理法が肺の健康に対して有益であるとされています。例えば、一部の食材は「肺に良い」とされており、肺の健康を促進するために取り入れられることがあります。


以上のような点から、東洋医学を取りれるメリットがあります。

東洋医学で考える肺癌にアプローチできるポイント


肺がんに対する東洋医学のアプローチは、がんの症状の緩和、免疫システムの強化、体のバランスの調整、ストレス管理などに焦点を当てます。

以下は、東洋医学に基づく肺がんへのアプローチの一般的なものです。

  1. 食事療法:

    • 食事は東洋医学において健康の基本であり、がん予防や治療においても重要視されます。食材の性質や五行説に基づいて、がん患者の体質や症状に合わせた食事プランが提案されることがあります。一部の食材は「清熱解毒」や「潤燥化痰」の効果があるとされ、がんの症状緩和に役立つと考えられています。
       

  2. ストレス管理:

    • ストレスは免疫システムに悪影響を及ぼす可能性があるため、東洋医学ではストレス管理が重要視されます。瞑想、深呼吸、ヨガ、タイ・チーなどのリラクセーション技法ががん患者に勧められることがあります。
       

  3. 全身治療:

    • 東洋医学では、全身のバランスが重要視されるため、肺がん治療は体全体の状態を考慮して行われます。がんの局所的な治療だけでなく、全身の調整とバランスを取り戻すことが目指されます。

東洋医学のアプローチは、西洋医学による標準的な治療法と併用されることが多く、主要ながん治療法の代替として提供されることがあります。

その他の肺癌の治療法

鍼灸療法

鍼灸療法は、体内のエネルギーの流れを調整し、体のバランスを取り戻すために使用されます。がん患者に対しては、痛みの軽減、不快な副作用の軽減、免疫システムの強化などの目的で鍼灸セッションが行われることがあります。

漢方


漢方薬は東洋医学の伝統的な治療法で、がんの症状や体質に合わせて処方されます。漢方薬は患者の状態に応じてカスタマイズされ、がん治療の副作用の軽減、免疫システムの強化、疼痛管理などに使用されます。

癌と漢方に関連する書籍

 

 

闘い続ける漢方癌治療/横内正典

 

 

救いたい!肺癌漢方治療のすべて。癌と闘う先端医療の臨床事例集 / 横内正典

癌に関連する漢方の値段・価格の相場は?

ガンに関連する漢方の価格は、およそ1万~5万円/月程度と、値段に幅があります。

なぜ漢方の値段に開きがあるのか?

漢方は、患者さんの体質や病歴、置かれている状況等を考慮して組み合わせるもので、状態によっては漢方の種類が増えるため、どうしても皆同じというわけにはいかず価格に差があります。

予算に合せることもある程度は可能ですが、最初から予算を聞いてきたり、とくに問診もせずに上記のような体質や状況を考えず、一般的な古来の漢方薬を選んで出してくる漢方薬局もあるので、その点は注意した方がよいでしょう。

値段が気になっても、ガンに関する漢方を相談する際は、まずはベストな提案をしてもらい、後から予算の調整をしたほうが賢明です。

東洋医学的に肺癌の治療を始める場合は?

東洋医学的治療は、体質の調査から始まり、陰陽のバランスを整える食事療法や漢方などを用いて体全体の機能を改善します。健康管理と生活指導も重要であり、個々の症状や体質に合わせたアプローチが必要です。そのため専門家への相談が重要になってきます。

 

肝硬変とは?

肝硬変は、肝臓の疾患の一つで、肝組織が慢性的な炎症や損傷によって傷つき、再生結節と呼ばれる偽小葉で置き換えられる病態を指します。これにより肝臓の正常な機能が損なわれ、重要な臓器である肝臓の働きが障害されます。

 

肝硬変は様々な肝臓疾患の終末病態とも言われ、症状を伴わない代償期と、黄疸や腹水、肝性脳症などを伴う非代償期があります。

 

 

肝硬変が起こる原因は?

原因としては以下のようなものが挙げられます。
  1. アルコール乱用: 長期間の過度なアルコール摂取は、肝臓に慢性的な炎症と損傷を引き起こし、肝硬変の主要な原因の一つとなります。これはアルコール性肝硬変として知られています。
     

  2. ウイルス性肝炎: B型、C型、およびD型のウイルス性肝炎は肝硬変の主要な原因です。これらのウイルスに感染すると、肝臓組織が損傷し、瘢痕組織が形成されます。
     

  3. 脂肪肝: 肝臓に脂肪が異常に蓄積する脂肪性肝症は、肥満、2型糖尿病、高コレステロールなどの要因に関連しており、これが肝硬変の原因となることがあります。
     

  4. 自己免疫性肝疾患: 自己免疫性肝疾患によって免疫系が肝臓を攻撃し、肝硬変が発症することがあります。例えば自己免疫性肝炎や原発性硬化性胆管炎が挙げられます。
     

  5. 遺伝的要因: 一部の遺伝的要因は、肝臓疾患や代謝異常を引き起こし、肝硬変のリスクを増加させることがあります。
     

  6. 肝臓の毒物・薬物: 特定の薬物や毒物の濫用や過剰摂取は、肝臓を損傷し、肝硬変の原因となることがあります。特にアセトアミノフェン(パラセタモール)の長期使用が肝臓に害を及ぼすことが知られています。
     

  7. 肝臓の血液循環異常: 血液が肝臓を効率的に循環しないことが、肝硬変の原因となることがあります。例えば閉塞性肝静脈症候群があります。

 

肝硬変の所見、症状は?

代償期では慢性肝炎と同じく、クモ状血管腫、手掌紅斑、女性化乳房が見られる。非代償期になってくると黄疸、腹水、食道胃静脈瘤破裂、出血傾向、肝性脳症(羽ばたき振戦、昼夜逆転、見当識障害)などの症状が出てくる。

肝硬変の診断方法は?

血液検査などで、AST・ALTの上昇、アルブミン低下、プロトロンビン時間延長。門脈圧亢進性の所見(腹水や汎血球減少など)、エコーなどで脾腫、偽小葉の形成などから診断する。

 

肝硬変の一般的な治療法は?

肝硬変の死因である消化管出血、肝臓癌、肝不全、感染症に対して予防、治療を行います。肝不全が起こるとアルブミンの合成力が下がり、腹水が溜まりだす為、塩分の調節、腹水穿刺、アンモニアの吸収、産生の抑制を行う。腹水が溜まりだすと感染症もお越し易くなるため敗血症性ショックには注意が必要です。

 

食道静脈瘤は門脈圧亢進症によって側副血行路の食道粘膜にある血管が拡張して起こる。出血しなければ無症状だが、破裂すると大量の吐血を起こす為、静脈瘤を縛る結紮術を行うこともある。

 

肝硬変の予後は?

消化管出血、肝細胞癌、肝不全が3大死因となっているため、肝硬変の予後は悪いと考えられている。

 

肝硬変の東洋医学的な考えは?

エネルギーの流れ: 東洋医学では、「気」や「血」などのエネルギーが体内を流れ、健康を維持する役割を果たすと考えられています。肝硬変は、このエネルギーの流れが阻害されたり、乱れたりすることに関連しているとされています。

 

五臓六腑説: 伝統的な東洋医学において、体の臓器や器官は特定のエネルギー、経路と関連しており、肝はその中の一つです。肝は「木」と関連づけられ、エネルギーの流れを制御し、感情の調節、消化、筋肉・腱の健康に影響を与えるとされています。肝硬変は、肝のエネルギーの乱れによって引き起こされるとされます。

 

東洋医学を取り入れるメリットは?

総合的なアプローチ
東洋医学は病気を体のエネルギーバランスや調和の観点から捉え、治療を総合的にアプローチします。西洋医学が症状の根本的な原因に焦点を当てるのに対し、東洋医学は病気の根本的な原因や体のバランスを取り戻すことに焦点を当てます。

 

予防
東洋医学は健康の維持と疾病の予防に焦点を当てており、体のバランスを取り戻すことで免疫力を高め、疾患の発症を予防するアプローチを考えます。

 

副作用の少ない治療法
漢方薬や鍼灸療法など、東洋医学の治療法は通常副作用が少ないため、薬物療法に対する代替手段として選択されることがあります。

 

ストレス軽減
東洋医学のアプローチは、ストレス軽減に役立つとされています。鍼灸療法や気功などはリラクゼーションを促進し、心身の調和を取り戻すのに役立ちます。

 

慢性症状の管理
東洋医学は、慢性的な症状の管理に役立つとされており、特に疾患の症状が西洋医学の治療法で効果的に管理できない場合に採用されることがあります。

 

統合医療
東洋医学は西洋医学と組み合わせて統合医療アプローチができます。これにより、病気の症状の管理や治療の選択肢が拡大し、総合的な医療ケアが可能です。


以上のような点から、東洋医学を取りれるメリットがあります。

 

東洋医学で考える肝硬変にアプローチできるポイント


東洋医学的には肝硬変にはさまざまな体質が関連している可能性があり、それに合わせた治療法が考えられます。例えば、湿熱体質、肝陽亢進体質、血虚体質などが考えられます。

 

その為、肝機能を高め、血流を良くしていく、免疫力を高めるなど、五臓六腑のバランスを見ながら体質を見極めて適切な療法を選択することが大切です。

 

その他の肝硬変の治療法

食事療法

肝硬変では腹水が溜まることがあるため、食事中の塩分摂取を制限することが重要です。高塩分の食事は体内の水分を増やし、浮腫(むくみ)や腹水を引き起こす可能性があります。浮腫があると、体内の余分な液体が肝臓に圧力をかけることがあるため、低塩分食を心がけましょう。

漢方

漢方でも寒熱、虚実など患者の方の体質を見極め、適切に組み合わせること
で体の栄養状態を高めたり、血行を良くしたりすることで五臓六腑のバランスを整えることによって体全体を含め肝臓にアプローチも可能と言われています。

 

また漢方では肝硬変に関連する文献等も出ているようです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/66/4/66_337/_pdf

また血流が改善されることで、残っている肝機能の活発化を目指します。

肝硬変に関連する漢方の値段・価格の相場は?

肝硬変に関連する漢方の価格は、およそ1万~5万円/月程度と、値段に幅があります。

なぜ漢方の値段に開きがあるのか?

漢方は、患者さんの体質や病歴、置かれている状況等を考慮して組み合わせるもので、状態によっては漢方の種類が増えるため、どうしても皆同じというわけにはいかず価格に差があります。

 

予算に合せることもある程度は可能ですが、最初から予算を聞いてきたり、とくに問診もせずに上記のような体質や状況を考えず、一般的な古来の漢方薬を選んで出してくる漢方薬局もあるので、その点は注意した方がよいでしょう。

 

値段が気になっても、肝硬変の漢方を相談する際は、まずはベストな提案をしてもらい、後から予算の調整をしたほうが賢明です。

東洋医学的に肝硬変の治療を始める場合は?

東洋医学的治療は、体質の調査から始まり、陰陽のバランスを整える食事療法や漢方などを用いて体全体の機能を改善します。健康管理と生活指導も重要であり、個々の症状や体質に合わせたアプローチが必要です。そのため専門家への相談が重要になってきます。