今年、勝手に科した「映画館での年間10作品鑑賞」という自分的な目標。
慣れた人にすればなんてことはない回数なはずですが、思っていたより険しい...。
そんなわけで今回観たのは、冲方丁さんの原作で昨年の本屋大賞受賞作品「天地明察」
「おくりびと」の滝田洋二郎さんが監督で、主演はV6の岡田准一さん。
あえて原作を読まずに観ましたが、失敗と挫折を繰り返しながらも人生を掛けて夢を追い、
支えられ、導かれていく人間模様の描写が現代にも通ずる、噂通りの傑作でした。
「暦」「囲碁」「算術」「政治」と、難解なテーマが複雑に絡み合い、時代背景や言葉づかい、
専門用語が少し難しいですが、それにより歴史映画として端正に仕上がっています。
馴染みの薄い設定ではありますが、改暦に向けて "天に挑む" という時点でドラマチックなので、
触が起こるシーンなどは、不自然に映画的にしなくても良かったかなぁと。。。
安井算哲とその妻えんが同じ日に亡くなったという、こじつけのようなエピソードも、
少し無理があり余計かなと思いましたが、どうやら史実のようですね。(それは凄いw)
そして、日本映画界屈指の豪華な脇役が物語に幅と奥行きを与え、見応えは抜群。
ナレーションや音楽も崇高で、作品に花を添えています。(真田広之さんと久石譲さん)
残り2ヶ月半で4作品...年末に映画館にこもってでも強引に達成するつもりですが、
ここへきて、ペースの落ちたこの夏のしわ寄せがきています。
- - - - - - -
pic.
天文イヤーにふさわしい、神秘的なテーマが魅力。
偉業に挑戦する夫を支える、清貧な妻(宮﨑あおいさん)も良かったですね。