$hashikawa's blog


デメリットはあるだけで敬遠してしまいがちだけど、本来メリットとデメリットは比較するべき。
デメリットがゼロであるケースは稀で、メリットからそのリスクをとる価値をバランスする。

本日は、マッキンゼーを経て独立し、いくつかの会社を経営するかたわら、
京大で「意思決定論」や「起業論」を教える人気若手教官「瀧本 哲史」さんの著書をご紹介。


弾力性があり、実際的で実利的なこの「武器としての決断思考」は、
自分で考え、自分で行動するための意思決定本であり、ディベート本でもあります。

出版業界のセオリーを破って同時発売された、同じく鋭い視点で論破する内容の、
「僕は君たちに武器を配りたい」と合わせて、ともにベストセラーとなっている2タイトル。

不確実性の高いビジネスの世界で生き残るのに必要なのは、
脱コモディティ化する、追随を許さない独自化されたスペシャリティとしての生き方。

「二者択一になるように論題を設定する」「分からない差異は、差異ではない」
未完成の議論は、完成した理論より刺激的であると説きます。


険しい戦況にさらされる中、競争優位性を磨くための内容が整然と綴られ、
「演繹」「帰納」「因果関係」という3つの推論のタイプがロジカルにまとめあげられています。

その都度、ここまで論理的に意思決定するのは、慣れるまでは難しそうですが、
ここぞという決断を迫られる際には、是非取り入れたい知的武装です。


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同じデザイナーが手掛けたという、関連した装丁になっています。
タイトルが持つ、巧みな文字の訴求効果が秀逸。