前回の話題より、配信に関するお話を。。
今年の5月に発売された、「クラムボン」のミト氏のソロ名義でのアルバム「DAWNS」
HQD(24bit 48k wav)という高音質な形式での配信ということもあり、iTunesにてダウンロード。
ピアノの中に打楽器など色々なものが入った、ガラクタのような音を奏でる、
哀愁漂う自動演奏ピアノの衝撃的な音で始まるこのアルバム。
(「名取ピアノ博物館」というところにある1900年代の自動演奏ピアノだそうです)
最近のクラムボンの作品同様に、エンジニアにはtoeの美濃隆章さんを迎え、
コトリンゴさんや益子樹さん(ROVO)、細美武士さん(the HIATUS)など参加メンバーも凄い。
そして何より、アルバム内で全てのドラムを叩いているtoeの柏倉隆史さん。
一聴して氏の音と分かる、息を飲む迫力と言葉にならない懐の深さが驚愕のドラミングです。
音楽的な響きが重視された英語詞の楽曲と、インスト楽曲が交互に続き、
mitoさんご自身の、全曲解説のツイートと合わせると色々なエピソードも踏まえて倍楽しめます。
(ツイートのまとめが検索で出てきます。)
ご自身もエンジニアをされるので、ミックスを意識した録り音や音像の配置、
繊細な録音環境の活かし方や空気感の奥行きなど、様々な試聴環境で楽しみたくなるアルバムです。
フリーフォームなレコーディングであったであろう自然体な音でありながら、
プロセスまでもが楽しい、精巧に構築された音楽が味わえる秀逸な作品です。
音が持つ自由度と振り幅の無限さ、音楽の可能性を示唆する洗練された内容で、
クラムボンがどう、ジャンルがどうという域を超え、全ての音楽ファンに知って欲しい1枚。
是非、聴いてみてください。
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その世界へと引き込む魅力は吸引力が凄く、
移動中に聴くと、移動に集中できません…笑