$hashikawa's blog
$hashikawa's blog


先日、南港のインテックス大阪にて4日間に渡り開催された「大阪モーターショー」へ行って来ました。
「大阪オートメッセ」とあわせ、ここ数年は両イベント皆勤賞です(笑)


環境問題への取り組み意識が高まり、エコカーが注目されHVやEVの開発に力が注がれる中、私としての今年の目玉は、あろうことかレクサスが発表する「LFA」
世界限定500台という高い希少性やカーボン・モノコックボディー、最高速度325km/hといういつ引き出せるのか分からないポテンシャルも秘めているスーパースポーツです。
ただ、以前までのプロトタイプのデザインはかっこ良かったけど、より「スープラ色」の強くなった今のデザインは個人的にはいまいちかな。

そして3750万円という販売価格で、ランボルギーニやフェラーリが買えるプライシングです。
クラスや車種にもよりますがベンツでも頑張れば3~4台はいけてしまい、一般的な国産車でも約10台。
ちなみに昨年インドの自動車メーカー「タタ・モータース」が発売し話題となった超低価格車「ナノ」なら150台以上も購入できるこの料金設定。
とりあえず、ディーラーで「この車を全色ください」とか言えてしまう勢いです(笑)
今の「LEXUS」というブランドに支払うフィーとしてこの金額……ん~、どうなのでしょう…。


壁面側に展示する自動車のバックに開発コンセプトや信念を文字にして大きく掲げ、車造りへのスピリッツをダイレクトに訴えたブースを展開したホンダ。
2007年のショーではノーマークだった「CR-Z」が素晴らしかった。
ハイブリッドカー初の6速MTとなるCR-Zは、フロントからリアへ一気に流れる流線型のフォルムが近未来的なデザインで、300万円前後という価格設定もあわせて魅力的。
環境への影響を配慮しながらもハイブリッドカーの多様性をアピールし、ドライビングプレジャーを追求することを忘れないホンダの姿勢にはさすがといった印象です。


世界的な金融危機の影響もあり販売台数が減少し、雇用の問題や、GM、クライスラーの経営破綻、
ホンダやBMW、トヨタの相次いだF1撤退など、暗いニュースが続く自動車産業。
ランニングコストの面から考えても「道具」としての車に魅力や必要性を感じない人が急増していることにはおおいに納得出来てしまう。

大量のCO2排出により、地球規模での気候変動に影響を与えるほどに大気中の温室効果ガス濃度を高め、
人類は利便性の向上と引き換えに環境的に持続可能な社会を失いつつあります。

ただ、自動車による広域経済圏の発展や石油の大量消費の始まりなど、20世紀の社会経済を牽引し、
中心となって経済成長を促した自動車産業は、使い捨てるにはあまりにも酷な世界の基幹産業です。

地球の未来を想う環境への配慮は当然に必要なわけですが、それだけでは車の存在意義そのものすらが揺らぎ、「乗らなければ良い」という乱暴な究極の結論に結び付いてしまう。

移動手段としての利便性や快適さに加え、走りの快感や何よりその車を保有する喜びなど、
車の背景にある付加価値としての魅力を追求しなければならない。
単なる「ものとしての車」を買うのではなく、「車のある幸せな生活」を買うわけですから。

我々が携わる音楽や芸術の分野だってそう。
単純にチケット1枚、CD1枚を売っているという意識だけでは心の琴線には触れない。
「○○のコンサートへ行く休日」や「○○の音楽を聴く日常」を求めているわけで、楽しい時間を提供するだけではなく感動に奥行きを与えるからこそ、作品に出逢った人々の幸せな日常の一端を担う存在としてあれるのではないでしょうか。


- - - - - - -
今日は張り切って2枚。
pic. #1 「LFA」これはもうスープラやん…。
pic. #2 「CR-Z」近未来的!