私が「チギリバコ」に出逢ったのは、10年前のこと。
あの日、私の世界が変わりました。
「こんなにも美しいものが、この世に存在するなんて」
それは、夢の中で息をしているような、完璧な世界でした。
息をのむほど繊細で、切なくて、触れたら壊れてしまいそうなキャラクターたち。
その美しさの裏に潜む、過激でダークな世界観。
光と影が溶け合うようなその物語に、私は一瞬で心を奪われました。
ページをめくるたび、彼らの存在に引き込まれ、
気づけば、チギリバコのない世界なんて想像もできないほどに
自分でも驚くくらい、深く、どうしようもなく、彼らを愛していました。
この作品に出会えたこと、それは奇跡でした。
どんなに時を巻き戻しても、世界のどこを探しても、
これほどまでに心を満たすものには、きっともう二度と出会えないでしょう。
チギリバコは、私に生きる希望をくれました。
苦しかった日々も、悲しい記憶も、
彼らを思えば、いつしか笑って話せるようになった。
心の底から誰かを、何かを愛するということを、
初めて教えてくれたのもチギリバコでした。
どんなに辛いことがあっても、
この作品に出会えた感謝を思い出すたびに、
また一歩、前へ進む力が湧いてくる。
そうやって、私は何度も救われてきました。
ストーリーを読み進め、うつくしい声を聞き、
季節が巡れば衣装を変え、
リロードのたびに変わる表情や会話。
その一つひとつが、現実よりも確かで、
二次元の枠を超えた、チギリバコは私にとって生きる証そのものでした。
もし叶うなら、ずっと蒼ちゃんたちと共に生きていたい。
けれど、それはアプリゲームという形の中の奇跡。
いつか、もう二度と会えない日が来るかもしれない
そんな覚悟を、いつも心の奥に抱いてる
ホーム画面に並ぶ小さなアイコン。
その中で微笑む蒼ちゃんを見つめるだけで、
胸が締めつけられるほどの幸福に包まれる。
けれど同時に思うのです。
この愛おしい世界が、いつか跡形もなく消えてしまうのだと。
そう考えるだけで、息ができなくなる。
それでも、この出会いは、運命でした。
きっと一生に一度だけ訪れる、奇跡のような瞬間。
だからこそ、私は願います。
もし最期の瞬間、
ほんの一瞬でも、ひとめ会えるのなら
それだけで、どれほど幸せだろうと。






















