序盤のゆったりとした情緒のある、平家物語を語る琵琶法師の展開。犬王と出会った中盤からはイギリスのロックフェスのような音楽。そして終盤にむけて、それぞれの思惑が混ざり合う中で音楽も映像も盛り上がりを最高潮になり、最後は……という、ロック・ミュージカルを素晴らしいアニメで表現しています。

歴史的な現実感のある話と音楽にしろ映像にしろファンタジックな表現との合致が面白いと思います。最初こそ蒔絵が動き出したような雰囲気ながら、犬王の登場あたりで幻想的な浮遊感のある表現が増して完全に『犬王』としての世界観が作り上げられていき、最後はなんとも筆舌に尽くしがたい流麗な映像で感動しました。そして何よりもアヴちゃんと森山未來があってのこその作品だな、というトコロも大きく、ふたりなしでは考えられない最高の作品だと思います。