思っているよりも深刻さが根深い作品でした。その分、テーマの掘り下げやそれを演じる役者の良さが出ていて面白かったです。タイトルにあるファミリアは家族という言葉ではなく、親友だったりよく理解している、という意味で使われるのですが、このタイトルの意味するところはなんだったのだろうか、と改めて考えてしまいます。
物語の展開だけをとって考えれば、血の繋がりではなく人の繋がりが家族になっていくというコトではあるのですが、その上でお互いの理解というのは不可欠で、その努力こそが家族としての深まりを意味しているのだろうと思います。孤児の主人公、その息子は母親を早くに亡くし、嫁は戦災孤児で、現れたブラジル人労働者はコミュニティという家族がありながらも両親はいない。そこから家族を再構築していく過程がこの作品で描かれているのですが、そこで敵対する半グレのボスもまた家族を失ったという喪失感から抜け出せていない。全体が孤独さを抱えているという共通点があって、そこからそれぞれにどうしていくのか、どういったコトが正しいのかを考えさせられる作品だったと思います。