家づくりの記録〜舘野建築設計事務所ブログ

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水戸を拠点に活動している一級建築士事務所です。

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外壁の仕上げ工事も終了し、内部の仕上げ工事も最終段階に入った。

この住まいの壁には、玉紙という和紙を貼っている。

玉紙は越前和紙をベースに撥水性・防汚性を持たせた仕上げ材で、機械漉きのため手漉き和紙に比べ手頃な価格で施工できる。

また石膏ボードに直貼りできるため、下張りの工程が必要無いのも特徴である。

 

和紙はビニールクロスなどの突き付け貼りではなく、重ね貼りで仕上げる。

矢印が指しているのが、重ね貼りの部分。

幅7㎜〜10㎜の重ね幅で貼ってゆく。

 

玄関ホールの壁は、下地処理が終了した状態。

プラン上、窓が採れなかったためトップライトを設けて光を取り入れている。

ほの暗い空間に上部からの光が降り注ぐ効果を狙っている。

 

 

 

 

年が明けて、外壁の仕上げ工事に入った。

昨年末にモルタルの下塗り・中塗りを施したあと、しばらく乾燥させた後仕上げ塗りに入る。

 

正面は、仕上げ塗り1回目が終了。

吹付ではなく、左官職によるコテ塗りである。

使用している壁材は、ジョリパットα。

 

北面の壁は、2回目の仕上げ塗りが終了。

コテで塗った直後に刷毛で掻き落とす仕上げとなっている。

 

左が1回目の塗りが完了した状態、右が2回目の塗りを行い、掻き落とした状態。

 

この住まいが一番よく見える角度、北側からの眺め。

薪ストーブの煙突も見える。

工事も終盤に差し掛かり、大工さんの工事は終了。

大工さんの話では、ハウスメーカーの住宅に比べて3倍くらい手間がかかったのとのこと。

飽きの来ない家を望む人は多いが、手間をかけて作り込まれた住まいは、年月を重ねるごとに愛着がわくのではないかと思う。

 

寝室は仕上げ工事に入った。

壁は、今回初めて使用することになった珪藻土クロスである。珪藻土の質感を手軽に味わえる材料である。

 

リビングは、下地の石こうボードのパテ処理が終わったところ。

和紙を貼って仕上げる。腰壁は杉の縁甲板張り。

 

玄関ホール、目隠しの木格子。

格子幅30mmの小間返しとした。

 

外壁は、下塗りに続き2回目のモルタル塗りが終了。

年が明けて、仕上げのジョリパッド塗りを行う。

これで今年の作業は終了となった。

 

年が明けたら、完成引渡しに向かってラストスパートである。