去年の夏にやった映画3本連続鑑賞企画の第二弾です。第一弾
時間調整をして、朝一から夜までで全部観てきましたー!
いやー面白かった。楽しかった。
けつ痛くなること請け合いですが、なんやかんやどれもなかなか面白かったです。
しかし疲れた。
前回はロボットアクション、カウボーイアクション、ゾンビアクションだったので爽快に見れましたが、
今回は戦争物、サイコサスペンス、SFヒューマンドラマと重厚感が違います。
まぁ、それぞれ簡単にストーリーと感想を。。。
「フューリー」
1945年、第二次世界大戦終結4週間前のドイツが舞台。
ブラッド・ピット(役:ウォーダディ)が率いる部隊が、ドイツ軍最後の死に物狂いの進軍を阻止するため少数ながらも必死に戦うという物語。
ウォーダディ:部隊長はフューリー【激しい怒り】という名前の戦車を駆り、5名の部隊で長年戦っており、隊員からの信頼も熱い。
しかし、ある戦闘で副操縦士のレッドが死んでしまう。
そこへ新しく部隊に派遣されたのが、戦闘経験が全くない、新兵のノーマンだった。
戦争の悲惨さから、戦うこと、生きることに絶望するノーマンであったが、ウォーダディは任務を遂行させるため彼を叱責し勇気づけ教育していく。
一つの進行任務を終え、つかの間の休憩から、また新しい進行任務と、終わりが見えない戦いが続き疲弊していく部隊。
対戦車砲で待ち構えるドイツ軍。
ドイツ軍最強の戦車ティーガーとの戦い。
さらに、わずか5名で300名のドイツ軍の侵攻を止めなければならないという絶望的な任務。
果たして、彼らの戦争はいつ終わるのだろうか・・・
以下感想(観た人ならわかるという書き方)
ストーリーは結構王道で、どこかで見たような既視感を感じた。
ベテランのもとへ新兵が来るなんて展開は、「あ~、多分通過儀礼みたいなシーンあるな~」とか予想が生まれ、見事にその通りだったりと、あるいみ安心して観れるつくり。
アクションシーンはなかなかよく、戦車の砲撃や機関銃のエフェクトはケレン味が聞いていて、怪獣映画を観ているようで派手で面白かった。
私は戦車などあまり詳しくないし、リアル差はそこまで求めなかったので逆によかったのかもしれない。
特に中盤のティーガー戦は、登場シーン、戦闘シーン含めて、このシーンが撮りたいがために本作を作ったんじゃないかというくらいの出来栄え!
故に本来メインであったはずの5vs300より目立ってしまった感がある。
またブラッドピットが主役のような宣伝だったが、どちらかといえばノーマンにスポットがあてられ、ウォーダディは作中、英雄とまわりの兵からも言われていたが、英雄感が普段の立ち振る舞いと仲間からのエピソードくらいで、歴戦の兵士というにはややシーン不足に感じた。
なによりブラッドピットがその役をやるにはスマートすぎて、妙に違和感があった。
しかしこの違和感も、映画をラストまでみるとそれなりに解釈ができる気がした。
ラストの味方の兵の「お前は英雄だ!」というセリフから、英雄になるべくしてなったわけではなく、映画前半で部隊長がすぐ変わったしまった展開のように、お鉢が待ってきたという事なのかもしれない。
生き残れば英雄。もちろん言われるだけの実績はあっただろうけど…うまく言えませんがなんかそう思いました。
映画自体の総評としては”まずまず”
深く心に残るという感じではない。
「ゴーン・ガール」
結婚生活5周年を迎えるある夫婦。
完璧才女の妻と温厚な夫という誰もが羨む理想的夫婦と話題の二人であったが、妻エイミーが突如失踪してしまう。
リビングでは争った形跡があり、夫ニックは警察に捜査を依頼する。
エイミーはベストセラー作家であり、マスコミの協力も仰ぎ妻を探そうと奔走するニックであったが、マスコミからの偏向的な報道、さらに事件調査の中で発覚した不審点から警察もニックを容疑者として目を向けていく。
失踪から日数がたつにつれ、明らかになっていく温厚とされていたニックの素性。
いったい妻はどこへ消えたのか、そして事件その真相はいったい・・・
以下感想(観た人ならわかるという書き方)
長っげーーーーーーーと一番最初に感じた。
しかし、決して冗長的ではなく、次から次へとテンポ良く変わる展開は決して見ていて飽きるようなものではありませんでした。
たとえるなら、連続テレビドラマ(全12話)を一話から最終話まで一気に見た感覚。
見事な話でした。
いや、面白いですよこの映画!
当初ニック怪しすぎと、どうしても見てしまうのですが、そう思わさせる誘導が上手い!
本当は超トドクズなニックですが、それを差し引いても妻エイミーの容赦ない復讐劇に女怖ええええええ!と震え上がります。
巧妙にはられた伏線は、回収されるたび罠となり、物語をどろどろのスリルサスペンスへと誘います。
後半怒涛の展開には10分に一回「マジか!?」と思わずにはいられなかったです。
「インターステラー」
近未来、地球は荒廃の一途をたどり、もはや人が住める環境ではなくなった。
コーン農場を営む、クーパーは元宇宙飛行士であったが、かつての事故により現役を退いている。
ある日娘のマーフがクーパーに、最近起こると超常現象について相談する。
本棚の本が勝手に床に落ちるというのだ。マーフはそれが幽霊のせいだと信じているがクーパーは取り合わない、しかし抜け落ちた本の分の棚の隙間が、二進数を使ったメッセージだと気付いたマーフとクーパーは、それを解読。
とある場所を示す座標だと分かった二人は、その場所へ向かう。
かつて解体されたNASAの残党が再度設立した宇宙船の研究所だったのだ。
そこで、聞かされる人類存続をかけた作戦。
それは地球を離れ、土星の先にあるワームホールで多次元宇宙へ行き、人類が生存できる星を見つけるというものだった。
すでに数十年前に12名の宇宙飛行士が多次元宇宙へ飛び、生存信号も3つ返ってきているのだという。
元宇宙飛行士であるクーパーは本作戦に適任とされスカウトされる。
一度は家族と離ればなれになることを嫌がり断るクーパーであったが、このまま地球にいては娘の未来も守れないと多次元宇宙へ行くことを決意する。
娘と別れる最後の日、かつて起きた本棚の本が落ちるという現象をなんらかの暗号だと感じ、詳細にメモを取っていたマーフは、座標以外にもメッセージあったという事を発見する。
それは「STAY(行くな)」というメッセージ。
このことも伝えクーパーに残ってほしいと伝えるマーフであったが、マーフの未来のためだと説明し「必ず戻ってくる」と約束し果てしない宇宙へ旅立つのであった。
宇宙へ飛び立つクーパー、アメリア(研究者)、ロミリー(研究者)、ドイル(研究者)、TARS(自立型AI)。
人類存続のプランは2つあり、Aプランは生存可能な星を見つけ次第、ただちに地球からその星へ移住させるというプラン。
Bプランは移住が叶わないと判断された際の保険で、数千人分の受精卵を持っていき、生存可能な星で人工的に人類を生産し、コロニーを作るというものだった。
果たして、人類は生き残れるのか・・・
クーパーはマーフとの約束を果たすことが出来るのか・・・
以下感想(観た人ならわかるという書き方)
SF詰め込みすぎ。(悪い意味でなく)
思った以上に非常に入り組んだ作品でした。
しかし、広げた風呂敷を畳むだけの伏線も張っており、正直フィーリングながらもなんとなく内容を理解できるようにはなっている。
まさに知恵の輪のような作り。
当初、親子愛というテーマを踏襲しつつも、サスペンス要素も取り込むなど展開の急ハンドルっぷりがすさまじく、最終的には宣伝通りの世界最長の親子愛のテーマに戻るのだが、その超展開に!?のマークが頭上に乱立しました。
ただ上にも書きましたが、話作りは見事で、専門用語は多く難解ではあるが楽しめましたし、一回で理解しきるのは難しいが、伏線が主体な話な分、リピート視聴も苦にならないだろうと感じました。
映像も大変きれいで、宇宙の奥深さ、凄まじさを、現在の観測と創造出来る範囲で描いたのはとても興味深く面白かった。
宇宙へほっぽり出されるゼロ・グラビティは、宇宙の広大さ、物寂しさを描いたミニマルな宇宙表現だったの対し、本作はワームホール、ガルガンチュア、事象の地平線などのとてもこみいったマキシマムな宇宙表現だと感じました。
以上。
知恵熱が出るほど体温が上がった名作映画3作品レポでした。