生き残るための進化



東京・池袋 サンシャイン水族館

擬態する、成長すると色や模様が変わるなど、
「化ける」生き物たちをテーマにした
特別展「化ケモノ展」が開催されています。





昔から攻殻機動隊の光学迷彩とか
めちゃくちゃ好きだったし、
こういう擬態技術って凄いなぁと
興味があったので時間を見つけ行こうと。


水族館とのセット販売、
本企画展のみの入場と選べます。


チケットを購入し会場へ



まず擬態とはなんぞや?
ってところから説明してくれます。

サンシャイン水族館が
独自に認定した擬態レベル表が
とってもユニークだなぁ~!





生きものたちが生きぬくための
だましテクニック“擬態”。

擬態と一言にいっても
敵を欺くためのもの、
毒をもっているように見せるもの、
天敵から身を隠すためのものなど、
その種類は様々です。



まずはこちら!
ペッカム型擬態といって
待ち伏せるタイプの作戦。



手前にイロカエルアンコウが
息を潜めているのですか
皆さん見つけられましたか!?

海底や岩の上でじっとしていることが多く、
周囲の海綿や岩に擬態しています。

頭部には「エスカ(疑似餌)」と呼ばれる
器官を持っていて小魚等をおびき寄せ、
近付いてきたところを捕食します。



ペッカム型擬態は魚類や哺乳類などの
例はよく知られていますが、
小型の節足動物では、クモやカマキリなどの
強い攻撃的な肉食性の種類だそうです。
待っているだけかと思ったら
実は攻撃型の擬態なんですね…!



これは枯れ葉に擬態した
マルネムカレハカマキリ(標本)




次はベイツ型擬態といって
強いモノに化けて、回避する
虎の威を借る擬態でございます。



こちらは「ノコギリハギ」
有毒のフグにそっくりな姿ですが
ノコギリハギには毒がありません。

有毒のフグの仲間に姿を似せ、
捕食者から襲われないようにする
作戦というわけです。





クビアカスカシバ(標本)

実は「ガ」の仲間なんです。
有毒のハチの仲間に擬態することで、
敵から襲われないようにしています。

キミ、頭良いなぁ~!!!(笑)




そして、今度は隠蔽型擬態。
これは周囲の風景に溶け込み
やりすごすというカムフラージュの擬態。



実はこの写真の中には枯れ葉に擬態した
「スペングラーヤマガメ」という
森林に生息する陸生のカメがいます。

甲羅の棘はとかが本当に葉そのもので
森を歩いてても気付かないだろうな~





コノハムシ(標本)
日中は葉の裏などにくっついて
じっとしているそうです。
夜になると動き出して木の葉を食べる。





木の枝になりきっている。
僕はダンスでアニメーションと呼ばれる
ジャンルの動きもやりますが、
先生からは「まずはロボットになりきること」
と教わりました。大事だよねわかる。



さらに進んでいきます。





流木に擬態した「チャカ・チャカ」
ナマズの仲間だそうです。


上からみるとこんな感じでした。



水底でじっとして動かないから
ホントに流木や木の葉に見える…。





ランの花に化けている「ハナカマキリ」
よ~く見ないとわかんないレベル。
ミツバチちゃんたち襲われたりしないだろうか…
急に攻撃されるとか怖すぎでしょう!





「ミツヅノコノハガエル」が
枯れ葉に擬態しています。


どこにいるか分かりますか~!?



目と鼻の先が尖っていて
全身茶褐色なこともあって
枯れ葉にしか見えないです。

葉脈のようなすじや虫食い穴のような
模様も体表にあり、擬態の精巧さに驚く…。





どちらもナマズの仲間なのですが
良い感じに張り付いていました。
あなたは流木の心を持ち生きているのね…
役者だわ、僕も負けてられないわ。





擬態する達人で有名なマダガスカルの
ヘラオヤモリの仲間の一種です。

擬態が変態レベルだから
変態擬態の称号を贈りたい←

変態と擬態を読み間違えたアナタにも
今後は擬態と変態の区別がつくように
擬態変態擬態変態変態と読む訓練を課す。





こちらも擬態のプロフェッショナル!
「リーフフィッシュ」です。
和名の通り、枯れ葉のような形と色。



頭を下に向けて泳ぐことが多いそうです。
こだわりが強いな。そういうとこ好き。





ウニの仲間に擬態してます。
「ハシナガウバウオ」という小型の魚。
細身の体のおかげで危険なウニの棘の間も
自由に泳ぎ回ることが出来ます。

自分の得意分野で戦う。
長所をトコトン伸ばす!みたいな
教育講座を開いて欲しいです。




出ました!
有名な「ヒラメ」さん。



砂地に生息するヒラメは体内にある
色素胞を使って擬態を行っており、
背景に合わせて色を変化させる擬態の上級者。



砂地が反射する光の量を感じて、
色素胞を拡散させたり、集合させて
体表の模様を作り出しています。



生で見ても分かりにくいのに
写真じゃ余計分からないですよね…



一応目がポコッって見えるのが
ヒントというか…いや、分からん!





「ナンヨウツバメウオ」
成魚は最大50cm程度まで成長。

体表には葉の虫食い穴みたいな模様が
あって彼もきっとこだわりが強いタイプ。





体全体がカギ状に曲がった毛で
覆われている「モクズショイ」という
小型のカニです。(海藻に擬態)





サンゴの仲間に擬態している
「クダゴンベ」という魚。

色合いが鮮やかなので
写真が映えますね~!

ハロウィンのコスプレなんかに
「クダゴンベ」はオススメ。
多分、綺麗に撮ってもらえる。





名前が強そうでカッコイイ!
「オニダルマオコゼ」の岩擬態。

ポケットモンスターに登場しそう。
CPUがなぜか「かたくなる」の
技コマンドを連発する時があるけど
“オニダルマオコゼ様のかたくなる”は
攻撃を通すまい!という守りながらも
攻めの姿勢が感じられそうだし強そう。

っていうかマサラタウンのサトシは
今何しているんだろう?
ポケモンの事を喋るとふと気になった。

自己紹介に出身地を混ぜ込むタイプ。
これだけは!名前だけは覚えて帰ってください!
みたいな割と芸人気質の彼と共に歩んで
きた我が青春。あぁ、いと美しき。


すみません、話を戻します。




岩肌の凹凸を再現した体表、
よく見るとヒレっぽいのが分かって
そこで「あっ!これか!」と認識。
素晴らしい擬態化でした。





こちらは「イヌザメの幼魚」ですが
爬虫類のウミヘビの仲間に擬態して
捕食者から身を守っています。





こちらの「シマウミヘビ」も
ウミヘビという名前がつきますが、
爬虫類の仲間ではなく魚類のウナギの
仲間のため危険ではありません。

爬虫類のウミヘビは夜行性のものが
多いそうですが、魚類のウミヘビは昼行性。
“昼行性”いうワードをキーボードで打ち込む際
変換が“中高生”になってシュール過ぎた。
じわじわくる。
そう、まるで迫りくるウミヘビの様に。





ウツボに擬態しています。
「シモフリタナバタウオ」
名前だけ見るとちょっと美味しそう。
食べられるのかな?





有毒生物に擬態するアカククリの幼魚。
確かに危険な雰囲気を感じます。





丸まった外見がタワシにしか見えない。
「ヨツユビハリネズミ」というモグラの仲間。
警戒心が強く、日中は丸まって寝ている事が多い。



展示の最後に
記念フォトスポットを発見!



アイテムまで置かれていました。





スタッフさん忙しそうだったし
確認しなかった僕が悪いのだけど
擬態する景色が背景に向かって
横になってしまっている気がする。

変態擬態の称号を得るには
修行が足りない。厳しい世界である。





お し ま い 。