彼らの作品の中でこの曲が僕は一番好きだ。


別れを惜しむ哀愁漂うバラードだが、やたらと暗くならず、爽やかさや何処か懐かしさも感じられる仕上がり。


ギターソロ、コーラス、さび、と、どこを取っても良いのだが、終盤の演奏が終わると思わせて、再度「Goodbye~」と歌い始めるところなど、堪えていた「もう永遠に君に逢えない」という、後悔と悲しみを歌にぶつけているような表現に感じられ、心が締め付けられる感覚に陥る。


「時々人はさよならを言う機会もないまま別れてしまうことがある」と言うテーマでジャック・ブレイズが個人的な体験をもとに制作したと言われているが、一説には彼の弟を悼む曲だとも聞いたことがある。


「なにもかもが、夢みたいに思える」

「僕はサヨナラするのが得意じゃないらしい」


と言うところなど、単なる恋愛相手との別れを描いたというよりは、彼の弟とのエピソードをもとにしたと考える方が僕はしっくりくるし、似たような経験がある者なら、きっと心に鋭く刺さるのではないだろうか?

普段は陽気なジャックだが、そんな彼の別れに対する感じ方や考え方、そして人となりまでも垣間見ることができる曲が【Goodbye】と言えるのではないだろうか・・・。