普段日常生活の中で、たまたま目にしたこと、聞いたことが頭の中をよぎり、勝手にストーリーが形成されてしまうってこと、ありますか?

僕は結構そういうコトがあり、子供の頃も退屈な授業中、いろんなストーリーが勝手に頭の中で動いていて授業を聞いておらず、おかげで成績も悪かったですね。

今日帰り道、こんなことがありました。

交差点で信号待ちしていたら、男性のこぐ自転車と、女性のこぐ自転車が左右から突進してきて、危うく正面衝突しそうになった。双方が急ブレーキをかけて衝突は避けられたが、もしここで衝突していたら…、なんて僕の脳内が作動し始めてしまった。

自転車が横転し、女性がヒザを打って痛がっている。一方男性の方が大して怪我してる感じでもないにもかかわらず、かなり腹を立てていて、その女性の自転車を蹴飛ばして怒鳴り始める。

そこへ僕が割って入り、大丈夫ですか、怪我はないですか、と二人をなだめようとするが、男は今度は矛先を変えて僕につかみかかってくる。

こっちも仕事や飲み会で疲れており、早く帰りたいので男を振り払い、とりあえず逃げた。信号は赤のままで、車道は車が走っていたが、構わず駆け抜ける。

男も僕を捕まえようと夢中で赤信号を渡り、追いかけてくる。そこへダンプカーが走ってきたのを見て僕は急に立ち止まり、こっちに走ってくる男を蹴飛ばしてはねのける。

男がよろけた瞬間、突進してきたダンプカーが男を跳ね飛ばす。男、即死。

人が集まってくる。僕もそのまま消えるわけにもいかないので、警察を呼び、事情を話す。

男が先程の女性や僕に対し暴力を振ってきたので、とにかく振り払おうとしたら、ダンプカーが突進してきた、と話す。目撃者がいてその通りだと証言してくれたので、警察は納得し、僕はそのまま警察署を後にする。

しかし、考えてみると、振り払った時たまたまダンプカーが来たのではなく、ダンプカーが来たのを確認してから、敢えて立ち止まって、男を蹴飛ばしたのではないかと、あの一瞬の心理を思い返す。

結局自分は男を殺してしまったのではないか、と自責の念に悩まされる僕。あの時、普通の日本人がいつもやってるように「見て見ぬふり」をしていれば、こんなことにはならなかったのに…と。


なんて、日常のどーでもいい風景(自転車がちょっとぶつかりそうになった)を見て、10分以内に上記のようなストーリーが浮かんでしまった。僕の脳は変わってるかな?みなさんもこんな感じに無意識に目の前の情況の続きのストーリーが脳内で映画のように上映されてしまうことってありませんか?