仕事柄、中国から来るお客さんを工場に案内する機会がたまにある。

いつも案内してるうちに、あることに気がついた。国民性なのだろうか、今まで案内してきたお客の8割以上が、この工場案内の道中である3つの質問を必ず聞いてくるのだ。毎回異なるお客さんなのに、「あぁ~、今回も出た!」と毎度ウンザリするぐらい必ず同じ質問をしてくるから不思議。

ちなみに工場は埼玉県吹上にある。職場の最寄の大きな駅は上野なので、そこから高崎線で吹上まで行くコース。見学後は工場の人達と会食する関係で、熊谷から新幹線で上野に戻るのが通常だ。

で、上野から電車に乗る所で質問①。

「東京から吹上までの距離は何km?」

日本人なら普通、どのぐらいの時間がかかるかと聞くと思う。だから「この高崎線で1時間ですよ」と答えても彼等は納得しない。「距離で言うと何kmだ?」と更に問いかけてくる。う~ん、距離ねぇ~。車運転する人なら感覚的にわかるかも知れないが。。。中国は国が大きいから、どのぐらい遠いのかという基準は距離で言うしかないのかも知れない。

答:54km (yahooの路線で検索しました)

吹上着後、辺りに広がる戸建ての家々を見て質問②。

「この辺で、一戸建ての家はいくら?」

別にここに住みたくて言ってるわけではないのだが、彼等はとにかく、あれはいくら?これはいくら?と、物価事情に異常なまでの関心を示す。僕が北京に留学していた時も、上海に駐在していた時も、日本人だとわかられると、テレビは日本でいくら?とか、車は日本でいくら?とか、サラリーマンの給料は一ヶ月いくら?とか、挙句の果てには、あんたの月給はいくら?とか聞かれたものだ。多分、日本人が人と会う時に「おでかけですか?」とか聞くような挨拶代わりなのかも知れない。

答:約3,000万円(吹上・鴻巣地区の不動産屋の物件情報を調べました)

工場見学、会食を終えて熊谷から上野に帰る新幹線で質問③。

「新幹線は時速何km?」

中国の人が初めて日本に来たら、やはり日本製品をお土産に買い、富士山を見て、新幹線に乗るのが定番のようだ。ここでもやはり数字的なデータを知りたがるんですね。で、ウィキペディアで調べてみたら、意外なことがわかりました。

新幹線は路線によって最高時速が違うみたい。今まで時速約300kmというイメージでいたが、熊谷から乗る上越新幹線の最高速度は240km。しかも熊谷-上野の区間を最高速度で走ることはまず無い。熊谷から上野までは30分で60km。ってことは時速120kmで走ってるってことだ。区間の距離が短いことと、競合の鉄道が特に無いので速度を速めることに費用や時間を費やしていないのが現状らしい。

答:最高速度は240km。実際乗った時に、そんなに速くないぞ!と文句を言われたら、上記のウンチクを語ってあげれば納得するかも!

調べてて何だか僕も勉強になりました~。