めぐりあひて 見しやそれとも
分かぬまに 雲がくれにし 
     夜半の月かな   紫式部



    

​今日久々に短歌集を見てみて
上の和歌を見つけました。
今日ちょうど夜に外に出ていて
上の和歌の意味を感じることができました
この和歌の意味は、
やっと会えたと思ったのに
あなたなのかどうかも
分からないうちに消えてしまった。
まるで出たと思ったらすぐに
雲に隠れてしまうあの月のようね
という意味で愛しい人に会いたい
という思いや寂しさが混ざった
複雑な女心が詠まれています。
紫式部といえば源氏物語が有名で
小説家としての側面が有名ですが、
この時代の文化人のため詩人としての
一面もあるためこの和歌のような
ものも数多く詠まれて残っています。
この和歌は紫式部らしく
初雑な女心が分かりやすく詠まれていて
現代でも共感がしやすい
和歌だと思います。
和歌にはこのような恋に悩む歌が
多くあり現代でも共通して
共感できる部分の多いので
百人一首だけでなく万葉集や
古今和歌集などを調べて
意味がわかるととても面白いと思います。