廃油ストーブ、燃料ポンプ改造。 | 酋長のひとりごと

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ようやく歴代のブログを1本にまとめました。最初からお楽しみ下さい。

2021年4月より、「夏男のひとりごと」に名前が変わりました。が、「それではつまらん」と外部からのご指摘を先程受けまして、戻します。てへっ☆

先年末、2022年12月に廃油ストーブの試作を試みましたが、続きです。

前回は「燃料ポンプに掛ける電圧が吐出能力に比例しないことがある」で終わりましたが

その点について改善を行うとともに、吐出量じたいの不足の対応を行いました。

 

 

話を12月時点からさかのぼりますけれど、

ポンプが動作する具体的な電圧と電源の種類は

前回の記事では書いていませんでしたが、ここで明らかにします。

 

この時点で純正の制御基板に付いている電気部品をヒントにすると、

恐らくだけど24Vの交流で動くのだろう、と判断し、

家庭用の交流100Vから交流24Vに降圧するトランスを買ってつないでみました。

 

あら、「ブーッ!」という動作音がやや大きいような気がしましたが

とりあえずちゃんと廃油と灯油の混合燃料が供給されます。

 

 

が、廃油と灯油との混合比率で粘度が変わると

ポンプからの吐出量が結構変わってしまって、運転が安定しません。

ある日点火しないくらい吐出量が少なくなってしまったので

意を決してポンプを分解清掃を兼ねて、構造の解明を行いました。

 

 

 

適当にキーワードを思いつきながら画像検索をかけてみると

あら!出てきましたよ!作ってるメーカー、スペックが。

…動作が「直流24V、パルス制御に対応」って書いてある…!

24Vはあってましたが、あとは全然違うやないか。

 

当初なぜ交流で動作すると予想したかと言いますと

ポンプに付いている電磁石を振動させることによって

内部のパイプが細かく伸び縮みするように運動し

燃料を圧送する構造なのだろうと思っていました。

この場合直流電流を流しても、振動は発生しないので

振動1回だけ圧送して、あとは止まってしまうはずです。

 

が。このポンプにはパイプにリターンスプリングが組み込んであり

直流電流を細かく断続させることで圧送の動作を行うんですね。

そこへ交流電流を流すと、リターンスプリングの固有振動と干渉して

吐出量が不安定になってしまう、と。

 

多分そんな感じ!

 

 

交流24Vを「パルスのある直流24V」に変換するにはどうしたらよいか。

…配線に電流のワンウェイバルブ、ダイオードを入れてみましょう。

しかも今回は光る奴。発光ダイオード略してLED。

 

「ブーッ!」音が小さくなり、燃料吐出量が増えてなおかつ

ちゃんと電圧に比例するようになりました。

あと、ポンプのオンオフが見た目で分かるようになり、便利です。

 

 

もう一つの目的、分解清掃も進めていきます。

組み立てているねじ2個を外すと分解できました。

真ん中の真鍮色のパイプが燃料ポンプ本体です。

これに磁力を掛けると動作するんですね。

 

 

一番最後の出口継手付近を良く見ると、樹脂の部品が入っています。

外して様子を見ますと、真ん中に小さい穴が開いていて

この穴を通って燃料が出ていく構造です。

うわ、穴、小さい。まあ灯油を送るならこれくらいの大きさで良いんでしょう。

 

 

これ、穴を大きくしたら、絶対吐出量増やせるよね。

戻せなくなると困るので、もとの穴の横に、炙ったクリップで

新しく穴をあけ直します。

 

組み立てて試運転。おおすごい、吐出量がめっちゃ増えました!

この調子で吐出量を増やしたら、混合なしの廃油専燃ができるかも?

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

ある日LEDが点灯しなくなり、どうやら破損したようです。

調べてみるとLEDは、確かに逆電流は通さない特性があるのですが

その耐性はけっこう低く、一般的に4Vか5Vで壊れてしまうそうです。

 

すぐに光らない普通の整流ダイオードに交換しましたけれど、

基本的な電気部品の知識を勉強したほうがいいな!