こんにちはsyuutoです! 今週も素数あつめNewsの時間です!
今週号は前回の続きで素数ゲームの紹介その2、そして素数に関する記事では「なぜ『1』は素数じゃないのか?」これを議論してみようかと思います! 数字が苦手な人でも分かりやすく説明してみせます!
素因数分解だけじゃない。「素数ゲームV2」
素数判定・改
「素数判定・改」はルールが素数ゲームV1で登場した素数判定とは少し異なります。今画像には「16」という数字が表示されていますね。まず「16」が素数かそうでないかを判定します。これは素数ではないですね。偶数の時点で素数でないと分かります。もしここで素数と思えば真ん中にある大きな「P」ボタンを押せばよいです。
問題は表示された数字が素数でない場合です。この場合、16を「1」と「6」に分けます。そしてこの2つの数字に対して素数か素数でないかを判定します。まず「1」。これは「素数ではない」です。なぜ素数でないかはこの後説明します。そして「6」も素数ではないです。つまり両方とも合成数ですから左下にある「NN」のボタンを押せば正解となります。
[例題] 「77」はどのボタンを押せばよいでしょうか?
77はまず素数でしょうか? 7で割れますから素数ではありません。(7×11)では次に77を分解して「7」と「7」としてみます。7は素数ですから押すべきボタンは「PP」となります。「P」ボタンと「PP」ボタンで使い方が分かれますので注意しましょう!
素数増強
「素数増強」について説明します。画面には真ん中に数字が1つ。そして端に4つ数字が置いてあります。このゲームで問われているのは「真ん中にある数を『足す』と素数になるのはどの端の数字でしょうか?」という事です。つまり、
2+11
2+7
2+19
2+3
このうちどれが素数でしょうかという事です。上から順番に13,9,21,5です。つまり13が素数ですから、11に向かう矢印(左上)をタップすれば正解となります。正解すると真ん中の数字(2)が正解だった数字(11)に加算(13)されて、真ん中の数字が更新されて次の問題になります。他の3つの数字は変わりません。問題が進むにつれて数字が大きくなっていく。それを「増強」と呼んで、このゲームは「素数増強」ということなのでしょう。
[例題]
「17」 「13」
8
「23」 「7」
この場合正解となる端の数はいくつでしょうか?
左上:17+8=25
左下:23+8=31
右上:13+8=21
右下:7+8=15
よって正解は「23」となります。素数増強は問題によっては複数正解があるパターンもあるのでこれは素数だと思ったらすぐ押すのが得点アップのカギです!(※)
※2026/03/06修正
素数増強のゲームについて「素数増強では1問ごとの正解が1つしかありません。」と書きましたが組み合わせによっては複数解答があるパターンがあることが分かりましたので修正させてもらいます。
二数限定
「二数限定」は少しルールが説明しにくいので頑張って説明します。今画面には「--<--」という式と下に「P」と「N」というアルファベットがあります。そして下には「8」「1」「1」「1」というボタンがあります。
まずボタンですがここでは「パーツ」と考えてください。そしてルールなのですが、
①左側の数字よりも右側の数字の方が大きくなくてはならない。
②入れる数字2桁は下側に「P」が表示されているならば素数を、「N」が表示されているならば合成数のみを入れなければならない。
③数字は左から順番に入力する。
④各ボタン1問につき1回までしか押すことが出来ない。
ちょっと複雑ですよね。つまりこの画像の場合8のカードが1枚、1のカードが3枚だけあって左側には素数を、右側には合成数を入れなければならなくてかつ左側より右側の方が大きい数字ではなくてはなりません。
画像の問題の正解ですがまず4つのボタンからできる素数は11しかないですよね。つまり左側の2桁の数は「11」で確定です。そして残った8と1のボタンで「18」または「81」を作ることが出来ます。18も81も合成数なので今回はどちらの数でも正解です。考えることが多くて難しいですよね……
[例題]
[--]<[--]
P N
[ボタンの種類]1,3,5,7
まず左側の数字は下のアルファベットが「P」なので素数となる2桁の数字の組み合わせを考えてみましょう。13,17,31,37,53,71,73の7種類完成します。ここで、73を最初に入れてしまうと残った2つのボタン(1と5)でこれより大きな数を作ることが出来ないので駄目です。ここでは「17」を入れてみましょう。残っているボタンは「3のボタン」と「5のボタン」です。「35」と「53」の数を作ることが出来ます下にあるアルファベットは「N」なので合成数をここから作ります。「35」は合成数なので正解ですが、「53」は素数なので条件に合わず不正解です。なので「17<35」とすれば正解となります。
他にも例えば「31」を最初に入力して「75」を入力しても「31<75」で正解となります。
今回は素数ゲームV2に登場する3種類のゲームを紹介しました! 次回号では残りのゲームについて解説します!
なぜ「1」は素数じゃない?
算数もしくは数学で「1は素数か?」という問題を見たことはあると思います。実際、答えとして1は「素数ではありません」それは1が合成数という訳でなく「定義」で決まっているのです。ではなぜ「1」は素数とされないのでしょうか?
[ケース1]そもそも1が素数の定義に当てはまらない。
「素数ってどんな数?」と質問された時、「約数が1とそれ自身の数しかないこと」と答える人が多いと思います。実際これは正解です。2以上の自然数において約数が自分自身と1のみであるならばそれは素数です。これは言い換えると「正の約数が2つだけである」とも言えます。ここで1の約数は「1」のみです。なので正の約数が1つしかないので素数の定義には当てはまらないと言えます。しかし、「1は1と自分自身の1のみが約数になっているのだから素数に分類されるだろう」と考える人もいます。なので別の視点から考えてみましょう。
[ケース2]素因数分解でバグが起きる。
10=2×5、81=3×3×3×3というように2以上の素因数は全て素因数分解が出来ます。ここで数学では「素因数分解の一意性」というものがあります。素因数分解の一意性とは「合成数は、素数のみの積で表した場合、積の順番を考えない場合には必ず1通りしかパターンがない」という性質です。(ここに証明方法を描くのは大変なので「素因数分解の一意性 証明」で検索してみてください)そして、「1」が素数とするとこの性質にバグが発生します。つまりは成り立たなくなります。例として先ほどの10を考えてみましょう。10=2×5です。しかし、1が素数であると仮定すると「10=1×2×5」となります。ここで、2=1×2、5=1×5ですから「10=1×(1×2)×(1×5)」となります。そして、まだ2と5が残っているのでまた同じことを繰り返すと「10=1×1×1×……×1×1×2×5」となってしまいますし、これでもまだまだ繰り返し「×1」を追加出来てしまいます。
ここで素因数分解の一意性を思い出しましょう。合成数は素数のみの積で表した場合は1パターンしかないのに「10=2×5」とも表せますし「10=1×2×5」とも表せますし「10=1×1×1×……×1×1×2×5」とも表せます。「×1」の個数はいくらでも変えられるので1パターンに限定されないのです。なので素因数分解の一意性が壊れてしまいました。なので「1」を素数とするのはあまりよくないことなのです。(「0で割ってはいけない」という理由にも数学的なことで性質が壊れたりするから割ってはいけないというルールがあります)
[ケース3]ユークリッドはそもそも「1」を数とみなしていないから素数ともみなしてない
ユークリッドさんという数学者がいます。高校数学では「ユークリッドの互除法」という最大公約数を求めるときに活躍したものが有名です。ユークリッドは「ユークリッド原論」という本を書いています。その中に「数とは何か」を説明しているページがあります。ではユークリッドは「数」をどのように定義しているのでしょうか?
「数とは『単位からなる多』である」
うーん…? 「単位」とは何でしょうか?
「単位とは、存在するものの各々がそれによって1つと呼ぶことが出来るものである」
つまり「コップがある」とか「鉛筆がある」とか、「1」と言えるものすべてをまとめて「単位」とユークリッドは言っているのです。ここで、「数とは『単位からなる多』である」を考えてみましょう。つまり、単位を「1」に置き換えるとこの文章は
「数とは『1をたくさん集めたもの』である」
とも書けます。さて、「1」は「1をたくさん集めたもの」でしょうか? ユークリッド原論においてこれの答えは「×」です。「1」は「単位そのもの」であって「数」と認めてないのです。そしてユークリッド原論において素数は以下のように定義されます。
「素数とは『単位によってのみ測ることが出来る数』である」
と書かれています。例えば「5」を「2」という数で測ろうとしましょう。具体的には「5cmを2cmごとにしか目盛りが書かれていない定規でそのまま測れるか?」という事です。この定規で測ろうとすると4cmと6cmの目盛りの間に5cmがくることになります。しかし、1という「単位」であれば(1cmごとに目盛りのある定規)なら「5」だけでなく、あらゆる「数」を測ることが出来ます。これがユークリッドの「素数の定義」です。
ここで素数は数であるとユークリッドは言っています。先ほど言ったように1はユークリッド原論において数ではありません。なので、「素数」にも分類されないのです。
今回は「1が素数じゃない理由」を「簡単な定義から」、「数学的性質から」、「昔の定義から」の3点から見てみました。その他、様々な「1が素数ではない理由・そうしてはならない理由」がありますので探すと面白いと思いますよ!
[2025/2/28版]今週のランキング
2月はこの記事時点で最終日! どのような結果になったのでしょうか?
「十種スコア合計」観測史上初世界記録更新
ついに十種スコア合計で世界記録が更新されました! 前週では「882,917点」だった世界記録は「306点」更新となる「883,223点」になりました! この記録が更新されるのは観測史上初で世界記録保持者がさらに記録を伸ばしました!
「暗素因数分解Lv.1」全体的にボーダー上昇、観測史上初の世界記録も更新
暗素因数分解Lv.1は世界記録がついに大台の「86k」(kはキロの意味)、「86,087点」となりました。他のボーダーも全体的に上昇し、このジャンルはかなりの激戦区になっています。
完全制覇者今週は「なし」
完全制覇者は今週、0人でした。悲しいです…しかし、新規の人数は過去の推移と比べるとほとんど変わらず今後も完全制覇者が現れると予測します!!
おわりに
今週の素数あつめNewsはいかがだったでしょうか? 楽しんでくれたならうれしいです! 感想をコメントでお待ちしております! 読んでこれたら「いいね」をお願いします! Twitterではイラスト練習を筆者が頑張っておりますのでフォローしてくれるとエールになりますのでお願いします! ではまた来週!
コラム
「先週の答え」
Q.「グロタンディーク素数」をご存じでしょうか? グロタンディーク素数とは、数学者のアレクサンドル・グロタンディークが素数の話をするときに「57」を素数として話を進めたことが由来です。この「57」は素数ではなく合成数(合成数は素数の反対語で2つ以上の因数の積で表せる数の事)です。3×19で表すことが出来ます。では問題。実は2019年のTwitter(現:X)ツイートでも同じようなことが起きました。加藤文元さんが書いた「宇宙と宇宙をつなぐ数学」という書籍の中に素数の誤植がありました。その誤植というのは100以下の素数表でとある素数が抜けていてある合成数が代わりに入っていたのです。その合成数とは何でしょうか?
A. 正解は「91」です。本の中では「47」が抜けていて代わりに「91」が書かれていたそうです。ブンゲン素数ともいわれています。
今週のクイズ
Q.「理系が恋に落ちたので証明してみた。」というアニメをしていますか? ストーリーとしては大学院生の「雪村心夜」に「氷室菖蒲」が告白をしてみるのですがお互いに恋愛経験が無いために「好きを判定する条件」を探すラブコメディです。1話ごとにガチガチな数学や物理(?)などとにかく理系的要素がたくさん詰まったアニメなのです。
このアニメの1期の中に素数に関するシーンが登場します。氷室菖蒲が素数の不思議について説明する部分なのですが「現在発見されている素数の中で最大の素数の桁数」を言っているセリフがあります。
「ちなみに、現在発見されている最大の素数は『23,249,425桁』よ。」
「すごー」







