7days~審判の使徒第1話「審判の使徒」パート3
学校ではごく一般的な高校生を演じている俺・・・。
だけど、実際はフェンリムという普通ではない俺がいる。
それが俺たちを縛り付け、他者との恋愛、友人関係を引き裂いていく。
正直、フェンリムであるのは、いいことではなかった。
フェンリムだからと、今までたくさんの友人を裏切ってきた。
何度も、何度も・・・。
まぁ、過去に自分から友人を作ろうとした覚えはないが、それでも、裏切るという行為そのものが嫌だった。
・・・過去、か。
俺の過去はロクなことがなかったな。
友人を作っても、すぐに俺の事情を知っている親が引き離す。
それで、俺はいじめられることもなく、相手にされることもなく育ってきた。
でも、羽弥や殊子、一弥に会った時は・・・かなり喜んでいたのを覚えている。
同じ人生を歩んできて、教官のできる仲間ができたからな。
ま、それは同じフェンリムだから結ばれた関係であり、友人とまでは言えないのかもしれない・・・特に小隹はそうだな。
と、今日宅の前で考え込んでいると、教室のドアがノックされた。
「生徒会長の時永です!本日の異常気象での欠席者、相対者の確認に来ましたー!」
うわー、セクハラ生徒会長が来たよ。
この生徒会長の名前は、時永 佐緒里(ときなが さおり)だ。
一応、俺たちの先輩に当たる人ということだ。
この人の趣味は・・・
「お、悠君!今日もきちんと生理現象は果たしてきたかい?」
単なるエロスだ。
この人は生徒の性格を歪ませるのが得意みたいだな。
まったく、いちいち面倒くさい人だな。
「あーあ、こんな寒い中、教室を回っていくなんてやってらんないよ~・・・。」
俺がスルーをかましたところで、佐緒里はしぶしぶ教室を出て行った。
はぁ・・・付き合ってられねえよなぁ・・・。
気を取り直して、一弥たちの元へ向かう。
「ったく、お前はいつも佐緒里さんからかまってもらってていいよなぁ!俺も下トークをしたい!」
俺はお前の脳内についてのトークがしたいよ。
時刻が8時30分になり、ホームルームの予鈴がなる。
その瞬間、次々と教室へ生徒が入ってきた。
「じゃ、またあとで話すか。」
羽弥たちと別れ(と言っても、同じクラスなんだけどな)、自分の席へと戻る。
俺が席に座ったのと同時に、俺たちの担任が教室に入ってきた。
「えー、今日は謎の異常気象が発生しております、各生徒は風邪をひかないように、しっかりと体をタオルか何かで温めてください。」
その瞬間・・・
キーンコーンカーンコーン。
今の時間帯はチャイムは鳴らないはずだ。
まさか!
「判決、死刑・・・。」
今まで放送で聞いたことのない声・・・そして、男だ。
謎の放送が流れて数秒後、周囲の温度が一気に低下した。
これは魔法を使っていても流石に寒い。
周囲の生徒たちもみな凍えている、このままでは凍死もありえる・・・絶対に発信源を叩かなければな。
大混乱の中、俺たちは何も言わないまま駆け足で教室を出た。
教室の外はだれもいない、つまり、肉体強化魔法も使っていいということだ。
足に神経を集中させ・・・発動させる!
発動の瞬間、急激に脚力が増加し、人並み外れたスピードが出る。
もちろん、羽弥たちも俺に続いて発動している。
普通なら1分ほどかかる下駄箱まで、5秒もかからなかった。
外に出て、校庭を見渡す。
校庭の中心に、さきほど見かけた異形の形をした鳥らしきものが立っていた。
やはりあれが発信源か・・・!!
「羽弥、殊子、一弥!あれは人間ではない異形の存在だ、つまり、俺たちの魔法も解禁していいってことだ。」
皆が俺の言葉に対してうなずく。
手のひらを広げ、そこから魔法陣を作り上げる。
「さぁ、行くぞ!」
瞬時に敵の前まで移動し、奇襲攻撃を仕掛けることにした。
俺の手に発せられた魔法陣から、黒い鎌が出てきた、これが俺の武器だ。名前は「アトランティカ」と言うらしい。
殊子は大きめな魔法陣を足元に張り、一弥は世界中どこを回ってもないであろうライフルを手にしていた。
殊子は、体の周りに炎をまとわせ、戦闘準備を整えていた。
そうだ、小隹は・・・どうした?
いや、今はそんなことを気にしている場合ではないか。
俺が敵の前まで突撃し、アトランティカを振り上げる。
だが、それはすぐに敵に察知され、避けられてしまった。
「・・・今だ!」
一弥がライフルから3発ほどの魔力を帯びた弾、魔弾(またま)を連射する。
それは敵の直撃コースに入っていた。
「甘いぞ!!」
その時、初めて敵が声を発した。
敵は一弥の発した魔弾に対して、腕を振って冷気を帯びた豪風を発した。
その風は、周りの地面をところどころ凍らせてしまうほどのもの、そして、常人なら簡単に吹き飛ばされてしまうくらいの風圧だった。
それのせいで一弥の攻撃は吹き飛ばされてしまい、チャンスを失ってしまった。
敵に隙がないことを察したのか、羽弥と殊子はそれぞれ散り散りになって敵の様子をうかがった。
それに対して敵は、余裕の表情らしきものを見せ、何かを話しはじめた。
「弱い・・・弱すぎるぞ、これがあの罪人によって造られたフェンリムというものなのか・・・。」
なんだと?
確かにこいつは強い、俺たちに対して弱いなどと言うのもわかる・・・が、俺たちが罪人によって造られたってどういうことだ?
「まぁいい、弱いなら弱いなりでの対応をしてやろう・・・この神からの使い・・・審判の使徒である、フリーズンがな!」
7days~審判の使徒~第1話「審判の使徒」パート2
学園まではもうすぐか・・・。
自然と速足になる。
校門前まで来ると、この異常気象に悩まされている生徒たちが大勢いた。
そりゃあ、半袖ワイシャツで来ればかなりの寒さだろうよ・・・。
風邪薬は必須みたいだな。
その中に、一人だけ堂々と寒くなさそうに歩いている人がいた。
「お、羽弥、相変わらず寒さに対しては耐性があるみたいだな。」
もちろん、単純に耐性があるわけではない。
こいつも、フェンリムだ。
「おお!!悠!元気か~!?私は元気だぞー!」
話しかけなければよかった・・・。
こいつは、殊子より数十倍明るい・・・いや、どちらかと言うと熱い、か・・・。
異様に熱いこいつの名前は、陰十院 羽弥(いんじゅういん わや)だ。
殊子と一番気が合うやつらしいな。
「お、殊子ー!会いたかったぞー!!」
羽弥が殊子に飛びつく。
殊子はそれを受け止め、やさしく羽弥の頭を撫でる。
正直、羽弥は魔力を極限に抑えていても体温が39℃とかなり熱い。
殊子も少しずつ汗をかいている。
いい加減離れてやれ。
羽弥も、殊子と同じく、かなり空気が読めない。
ちょくちょく友人を怒らせていたのを見ている。
こんな人前ではこの異常気象については話せないな・・・。
かといって、この辺はすべて登校途中の生徒がいるから話せない。
しょうがない、あきらめるか。
「おい、2人とも、さっさと入るぞ。」
俺が先に行くと、殊子と羽弥もすぐについてきた。
校庭に植えられていた木を見ると、葉を少しずつ散らし始めていた。
・・・やっぱり、なんとかしなくちゃな。
下駄箱に入り、中靴へと履き替える・・・すると、時計の周りに人混みができているのが見えた。
「う~ん・・・何かあったのかなぁ?」
興味心身そうな顔で人混みへと入っていく殊子。
「なんだろうなぁ~♪」
殊子に続いて羽弥も人混みの中へと入っていく。
「何があったんだ?」
正直に言うと、俺も興味がある。
人混みをかきわけ、みんなが見ていたものを見る。
すると、秒単位の針の動きがおかしい。
1秒の針が動くのに、10秒ほどかかっている。
電池切れならそのまま動かなくなるはずなのに・・・。
すると、どこかのクラスの生徒が、学園すべての時計がこうなっているとのことらしい。
これは・・・やはりこの異常気象が原因としか思えないな・・・。
だが、こちらからではどうすることもできない。
しばらくは落ち着いて待つしかないか。
・・・行くか。
自分の教室、2年D組へ向かう。
小隹や羽弥、殊子も俺と同じ2年D組だ。
全員、フェンリムだから友人という形でいるだけで(小隹は・・・一応)、フェンリムじゃなければ友人じゃなかったかもしれない・・・そういう意味では、俺はフェンリムでよかったのかもしれないな。
現在この櫻井学園で確認できているフェンリムは、俺も合わせて5人だ。
あと一人?もちろん俺のクラスだ。
ちなみに男だ、あいつの場合はフェンリムじゃなくても友人だったかな・・・。
2年D組へと着いた、あいつは真面目そうな顔して変態だからな。
「おー、悠か!」
見た目は・・・まだマシか。
学力もなかなかのもの・・・なんだが、変態だ。
「今日はあの名作ギャルゲーを持ってきたぞ?今見せ・・・」
「見せなくていいからな?さっさとその手を止めろ。」
こいつは突っ込みを入れるとすぐそれに反応してくれるからな。
で、こいつがこの櫻井学園の5人目のフェンリムだ、信じられないだろ?
名前は時雨 一弥(ときさめ かずや)だ。
そう言えば、あの時計・・・学校全体だとか・・・。
思わず時計を見る。
やはり1秒の単位がおかしい。
それもさっきよりひどくなっているみたいだ。
さっきまでは10秒ほどだったものの、今は13秒ほどになっている。
俺が時計に反応していることに一弥も気付いている。
今の時間帯ではどの場所も人がいる・・・だからアイコンタクトで気持ちを伝えるしかない。
学校中がざわめいている・・・それもそうか、学校中の時計が同時におかしくなったんだからな。
バッグから教科書類を取りだしていると、殊子と羽弥が入ってきた。
表情はさっき見た笑顔と特に変わっておらず、いたって普通みたいだ。
あ、そう言えば小隹はどうしたんだ?
辺りを見回すと、ベランダに出て外を見ていた。
まぁ、あの雲は膨大な範囲系統の魔法で作られたことは確実だ。
俺も空を眺める・・・。
今にも雨が降ってきそうなどんよりとした雲。
いや、今気付いたが、小隹の見ているのは雲ではなく、雲の方向に何かがあるからなのだろうか?
目を細めて遠くを見ようとするが、何も見えない。
・・・考えすぎか。
しっかし俺たちは魔法で神経の働きを弱めたりすることで寒さを和らげることができるが、常人はそんなことができるわけがない。しかも夏服のワイシャツときている・・・。
くしゃみなどもちょくちょくどこからか聞こえてくる。
部活用に持ってきたタオルなどを使って体を温めようとしている人や、身を縮ませて温まろうとしている人もいる。
何かが起きるんなら早く起きてほしいな・・・。
いつまでも神経の効果を操作する魔法を使ってては、さすがに魔力が尽きてしまう。
まだまだ余裕はあるが、これが一生続くとしたら・・・いや、流石にそれはないだろう。
「ねぇねぇー!なんなんだろうねー・・・これ。」
羽弥が机に屈服しながらわざとらしく言う。
この状況がなんなのかは、ここにいる5人全員がわかっているだろう。
わからないのはなぜこんなことをしたのか、誰がしたのか・・・。
「まぁ、普通じゃないよな。」
一弥が羽弥に対して返答を返した。
一弥の言うとおり、普通じゃない。
とにかく、学校から何か連絡があるはずだ。
それまで待つしかないかな・・・?
教科書を全て机の中に入れ、背伸びをする。
あ、宿題出してねーや。
さきほど教科書類を入れた机の中から、宿題となっていたプリントを出し、指定されていた教卓に乗せる。
7days~審判の使徒~ 第1話「審判の使徒」
2110年、夏、7月28日
現在気温、8℃・・・。
「なんで今日はこんな寒いんだぁ・・・?わけわかんねえぞ!!ったく・・・。」
隣を歩いている少年がつぶやく。
俺の名前は白凪 悠(しらなぎ ゆう)、今通っている櫻井学園(さくらいがくえん)の2年生だ。
少年が離れて行くのを確認する。
「・・・もしかしたら、今日があの石板に書かれていた、裁きの7日間の始まりなのかもな。」
誰にも聞こえないように、意味もなく俺の推理を言ってみる。
もちろん、夏真っ盛りのこの日が、8℃なんてあるはずがない。
ほとんどの人間があの石板の予言を信じていない・・・いや、それが当たり前のはずだ。
だが、俺は、は違う・・・なぜなら、この世界には超能力者というものが存在する、俺もその一人だ。
もちろん、種も仕掛けもなしでいろんなことができる・・・まぁ、アニメとかでよくあるやつだ。
つまり、そんな超能力者なんてやつがいるんだから、その予言が当たることも不思議ではないということだ。
それで、その超能力者は、俺たちの間で「フェンリム」と呼ばれている。
で、そのフェンリム達は、世界中すべてのフェンリムの名簿を覚えなければならない。
俺はすでに覚えている・・・が、能力の内容までは把握できないようになっている。
「だけど、こんな大規模な範囲タイプの能力を使えるものがいるなんて・・・。」
さきほど家でニュースを見てきたが、この異常気象は日本中に広まっているらしい。しかも、日本の周りを意図的に囲むように雲が覆われているらしい。
ま、さっきから体中に魔力を感じているわけなんだがな。
理由もなく辺りを見回すと、一人の小柄な少女を見つけた。
「お、小隹じゃん?暇なら一緒に行こうぜ!」
俺の声のかけた小柄な少女、辰塚 小隹(ときつか ことり)だ。
だが、小隹はこちらをちらりと見た瞬間、そのまま進んでしまう。
いつものことだ、気にすることでもないか。
小隹は、常に他人との接触を拒絶している・・・が、魔法を使う時だけは必要最低限の話をするようにしているらしい。
溜め息をつくと、後ろから小隹とは対照的に、明るい気配が感じてきた。
「・・・こんな異常気象の時に、よくそんな明るくいられるな。」
振り向くと、満面の笑みで学園へ登校している少女がいた。
すると、すぐに俺の方向へその少女が駆け寄ってきた。
「あ、悠くん!おはよ~!!」
俺の右まで走ってくると、一気にスピードを落とし、俺の歩くペースに合わせてきた。
こいつの名前は赤城 殊子(あかしろ ことこ)。
俺の幼馴染で、常に明るい表情でいる。
だが、その明るい性格が、空気を読むことができず、誰かが怒られてても、自分が怒られてても、笑顔を絶やさない。
俺たちの担任も殊子のことを考えものとして考えているらしい。
あ、言い忘れていたが、殊子も、小隹も、フェンリムだ。
能力はまだ見ていないが、魔力はかなり高い。
しかし、フェンリム同士の抗争は禁止されており、その能力で常人を傷つけることも禁止されている。そして、自分がフェンリムであることを常人に晒してはいけない。
とにかく、この異常気象についてを殊子にも相談しなくては・・・。
周りを見渡し、誰もいないことを確認する。
「殊子、この異常気象の原因はフェンリムによるものではないよな?魔力のタイプが違う・・・だが、フェンリム以外に能力を持つものなんていないはずだよな?」
今回の話ばかりは深刻だ、殊子も真剣な顔つきになる。
だが、こればかりは殊子もわからないみたいだ。首を横に振った。
あ、小隹に聞くのを忘れていた・・・。
しかし、すでに小隹の姿は見当たらない。
「ま、いいか・・・殊子、行くぞ。」
このままでいいわけがないが、これでは何もわからないままだ。
とにかく、今は学校へ向かおう。
歩を進めて行くと、急に殊子が驚きの表情を浮かべ、こちらを指さしてくる。
いや、俺ではなく、俺の後ろのほうにあるものか・・・。
後ろを振り向く・・・すると、俺が「それ」に反応するのと同時に「それ」は膨大な魔力を放出してきた。
「・・・殊子、能力を出す準備はいいか?」
俺も対抗して魔力を放出し、戦闘準備を整える。
俺たちの視界に入っている「それ」は、どこからどう見ても人ではない、異形の存在だった。
形こそは人型だが、それは鳥とも言えた。
人型の鳥・・・。
フェンリムはすべて人として生きている・・・が、これは明らかに違う。
その瞬間、その人型の鳥は羽をはばたかせ、空へと飛んで行った。
姿が見えなくなるのと同時に、魔力の放出を止める。
殊子は俺より少しだけ遅れて魔力の放出を止めた。
「・・・もしかしたら、あれがこの異常気象の原因だったのかもな・・・。」
魔力を直に感じたが、あれは俺たち2人がかかっても敵うものではなかった。
殊子もあの人型の鳥との力の差を見せつけられ、少しショックだったみたいだ。
だが、すぐに持ち前の笑顔に戻し、歩を進めて行った。
俺も殊子に続いて歩き始める。
7days~審判の使徒~ あらすじ
全てはアフリカの古代遺跡から発掘された謎の石板の予言から始まった。
西暦2110年、夏に7日間の地獄が訪れる━
その石板は約1000年前ほどのものだった・・・だが、書かれていた文字は元代の英語であったらしい。
そして、2110年・・・日本では━
一人の少年とその仲間たち・・・能力者、フェンリムによる、裁きに対する抗いが始まる。
正直言うと、これは中2病小説ですw
カオスドラグナー プロローグ 「実戦」
「よし、今日はこれくらいでいいだろう!全員、解散!」
教官の解散の指示で、俺は演習用機体のコクピットから出た。
・・・ここの訓練は低レベルすぎる。
いや、正確には骨のあるパイロットがいない・・・か。
空を見上げる。
夕焼けの空はいつ見てもきれいだ。
オレンジ色の空を見つめていると、共に訓練をしていた奴が来た。
もちろん女だ。
この学校で男の生徒は俺くらいだ。
普通は能力者は女性だけのはずだからな。
「今日もカムイの操縦はすごかったわね!どうやったらあそこまで強くなれるの!?」
こいつはこの学校で知り合った人、ステファ・エリフだ。
操縦技術も俺ほどではないがなかなかのもので、きちんと練習すればエースパイロットにもなれるほどだ。
しかし、俺の強さは血統としか言えない。
俺の親父は軍隊の司令官で、階級は准将だった。
母親は能力者で、エースパイロットとして活躍していた。
ま、どちらも死んでしまったがな・・・。
「どうせまた血統とか言うんでしょ、パターンがわかってるのよ!」
な・・・どうせ俺はワンパターンだ。
ギャグもよくわからない。
つまりKYと言われるやつだな。
「じゃ、私は着替えるから。」
ステファは手を振って別れを告げた。
俺は別に手を振ろうとはしない。
いや、そもそも俺はあいつのことをどうとも思っていないしな。
「・・・おれも着替えなきゃな。」
もちろん一人で更衣室へと向かった。
俺の場合は職員用更衣室で着替えることになっている。
いちいち校舎の中に入って着替えるのがめんどくさい・・・。
しかし俺一人のために更衣室を作れと言うのも失礼だ。
「ったく・・・。」
なんとも言えないこの心境。
思わず舌打ちしてしまう。
だが、校舎の中に入って少し歩けば更衣室はある。
一応その辺はありがたい。
更衣室へ入り、着替えを始める。
私服へ着替え、更衣室を出た。
すると、ある少女に出会った・・・。
「お、ナギサか。」
・・・。
無返事。
いや、こいつはそういう性格だからな、しょうがない。
名前はナギサ・エゼロフ。
パイロットしての成績もかなりのもので、次期エースパイロット候補である。
だが、他人との接触を拒み、常に1人でいる。
「・・・なに。」
お、久々に返事が来た。
いや・・・ただ呼んだだけなのだが。
「用がないなら呼ばないで・・・。」
つかつかと去っていくナギサ。
この反応にも慣れてしまったな・・・。
さっさと帰るか。
帰り道・・・。
「お、カムイじゃないの!」
はぁ・・・。
この声はまさしく奴だ。
振り向くとそこには赤髪でポニーテールの少女がいた。
名前はサニエ・サーチャ。
性格はナギサとは全く逆!
明るすぎて困るくらいだ・・・。
しっかし俺も不運だ。
一番で会いたくないやつに出会ってしまった・・・。
「今帰り?だったら一緒に帰ろうよ!」
あ、言い忘れていたが、ここの教習所は基本寮生活なんだ。
俺も寮生活している。
だが、男子寮と言うものがなく、女子寮に住む羽目になっている・・。
こんなことなら来なければよかったかな・・・。
いや、能力者であればだれでも鍛えるというこの教習所だ。
断っても無理やり連れてこられたであろう。
「なんだぁ?暗い顔して~、何か嫌なことでもあったのかー?」
別に、嫌なことがあったわけじゃないんだがな。
軽くサニエをあしらい、少し歩く速度をはやくした。
もちろん、そこまで速くしたわけでもないからサニエと同じくらいの速さであることに変わりはない。
寮は意外と近くにあり、もうついてしまった。
俺の部屋は七錬目の端の部屋だ。
日光はあまり当たらず、心地よくはない。
ま、住む部屋を与えられているんだから感謝はしなくちゃな。
部屋のドアを開け、中に入る。
夕飯の時間まではまだある。
何をするか・・・。
俺の部屋で遊べるものと言えばPCが一台あるだけで、何もできない。
時間つぶしにネットでもやるが、面白い動画や画像を見るたちでもない。
つまり、PCはただのかざりと言っても過言じゃない。
ていうか、こんな技術の発展した世界では兵器の開発しか進んでいないってどういうことなんだよ・・・。
ベッドに倒れ込む。
今日も少しだけ疲れたような気がした。
いや、俺からすれば別にハードでもないんだが、疲れはある。
少しだけ寝ようか・・・
ズズーン・・・
なんの音だ?
・・・警報がなっている!
敵襲か!!
この寮に住んでる生徒は全員実践は未経験だ。
俺も、サニエも、ナギサも、ステファもだ。
役に立つかはわからんが、援軍までの時間稼ぎにはなるはずだ!
部屋を出ると、ほかのやつらも教習所へ向かっていた。
当たり前だよな。
全速力で走って1~2分・・・教習所についた。
正門からなら校舎には近い。
俺は正門から校舎の中へと入り、更衣室へと向かった。
教官たちも俺たち訓練兵をまとめている。
ここの町にも軍隊はいるが、俺たちみたいな実践をしていない兵でも出撃することになっている。
パイロットスーツへと着替え、急いで集合場所まで向かった。
先に来てるやつもいるみたいだ。
「よし、お前らはディファインに乗り、敵部隊を迎撃しろ!いいな!」
了解!
と、全員で敬礼をし、機体の格納庫へ向かう。
敵はドラグナーだが、こちらは敵から見れば旧式の機体だ。
性能差は歴然だ。
だけど、やるしかない!
このディファインは訓練用ではなく、きちんとした武装もそろっている。
両足にそれぞれ2連装ミサイル、手にはマシンガン、肩には小型キャノン装備だ。
機動性も分速20KMと、高機動だ。
だけど、ドラグナーには遠く及ばない。
不利な状況かだけど、勝つしかないんだ!
機体を起動させ、出撃準備が完了する。
「カムイ・スタヴィス!ディファイン!行きます!」
残念ながら文字数的にここまでしかお見せできませんでした・・・。
現在進行中の小説、カオスドラグナーのあらすじを公開。
はい、SFロボット系のちょうオタ向けでっす。
あらすじ
西暦から数百年、数千年と時と年月が過ぎた時代、フリーダム・・・「自由」
人々に自由を約束するということで名付けられた時代、その時代には、女性にしか宿らない「能力」と呼ばれるものがあった。
そんな自由の象徴と呼べる時代に、ある日、戦争が起きてしまった・・・。
その戦争の発端は、謎の高純度の鉱石、「ドラグーン」の発掘から始まった。
ドラグーン鉱石とは、石でありながら様々な形へと進化、変化することが可能な石。
この鉱石を発掘した、世界3大国家とも呼ばれる国、ソマール、アトリア、ソネシアは、この鉱石を利用しない手はないと、世界への全面戦争を始めた・・・。
だが、ドラグーンは魔力を秘める者にしか力を発揮させることができない。かと言って、能力は女性にしか宿らない。
しかし、3カ国は女性であろうと戦場へ送ることをためらわず、そのまま世界戦争へと陥ってしまった・・・。
3大国家の機体、ドラグナーは、ドラグーン鉱石を使用したコアを原動力に動いている。
そして、神経接続により、パイロットの能力を機体越しにも使用することができる。
それに対し、世界連合はディファインという兵器で対抗、この機体はドラグーン鉱石を使用しておらず、ドラグナーに比べ性能も低いが、コストが低いというメリットもある。
3大国家に対抗する国の一つ、アルトに住む少年、カムイ・スタヴィスは、男性でありながら魔力を秘めていた。自分自身、どんな能力かはわかっていないが、魔力を秘めてた・・・。
巨大ロボットによる激戦の火ぶたが、今切って落とされる!
CHANGE!のあらすじと1話のみを公開します!
都合上、これしか乗せられませんが、ご了承ください。ちょいギャルゲ感入ってますw
あらすじ
運動神経は中くらい、テストの順位も中くらい、料理のうまさも中くらい・・・悪くはないのだが良くもない。そんな地味な学生、藤城 達也(ふじしろ たつや)が、幼馴染や同級生、姉妹たちとある田舎町、「湊町」(みなとちょう)で人生を送っていく。そんな恋愛物語です。
1話 「幼馴染!」
ジリリリリリ・・・・
目覚まし時計のベルが鳴っている・・・。
昨日は少し夜更かししたからなぁ・・・まだ眠い。
「後5分寝るか。」
後5分だけ寝ようとする。しかし、ちらりと見えた目覚まし時計の指していた時間は、遅刻ギリギリの時間である、8時12分である。(学校の登校時間は8時30分)
「は・・・?って、やべぇ!!」
急いで制服に着替えて、トーストを焼く。その間に道具をそろえる。
刻一刻と時間は進んでいく・・・。
トーストはまだ半焼け、しかし、完全に焼かれるのを待つ時間はない!
「母さんと父さんはもう仕事か、ていうかなんでおれは遅刻ギリギリに目覚ましをセットしていたんだぁ!!」
すぐさま家を出て、全速力で走る。といっても、そこまで速いわけじゃない。
だけど、できるかぎりの速さを出して遅刻から逃れようとする。
トーストを咥えながら走って登校、おれは女子高生かよ・・・!
と、その時・・・十字路の横から誰かが走り込んで来て、ぶつかってしまった・・・。
こ、これはよくアニメである展開!もしかしたら!!
「あ、わりぃ・・・ちょっと急いでてさ。」
頭をかきながらぶつかった相手の顔を覗く・・・。
すると、アニメ的展開を望んでいたオレの願望は、ことごとく打ち砕かれた。
「あ、達也・・・あんた、どこに目をつけてんのよ!」
おれがぶつかった相手、それは、幼馴染の朱音 さなか(朱音 さなか)であった。
いや、別にこいつがブスだとは言わない。ていうか、かわいい部類には入るんではなかろうか、しかし、問題は・・・
「まったくいっつもあんたは!私に迷惑ばっかかけてそんなに楽しいの!?」
怒りに満ちた顔で睨まれる・・・。
まずい!
「じ・・じゃあな!もうすぐ遅刻するからさ!」
こいつは怒りっぽいんだった・・・。
そそくさー・・・とごまかすようにしながら逃げる。
しかし・・・
「あんた、何逃げようとしてんの・・・?」
あーあ・・・オレ終わったな。
いっつもこいつを怒らせてるから、俺が少し迷惑をかけただけで怒っちまうもんな・・・。
「今日という今日は・・・許さないんだから・・・!!」
読者の皆さま、この幼馴染大げさすぎるだろ。と思っているかもしれないが、いままでのオレの行いを知ればしょうがないと思うはずだ!
まぁ、いま説明する暇はないんだけど・・!
さなかとオレの足の速さは同じなはず!つまり先にスタートしたおれの方が勝つはず!
あ・・・さっき走ってきたから疲れてんだったなぁ・・・。
さなかはなんかバリバリ元気そうだし・・・。
終わったな・・・。
オレの悲痛な叫びが、あたりに響き渡った・・・。
残念ながらここではここまでしかお見せできません・・・。
受賞になったら買っていただき、落選したらここに全て公開しようかと思いますので。
恋愛小説「CHANGE!」文芸社にて受かりました!!
本日2010年8月12日、数日前に文芸社に投稿した小説、「CHANGE!」が、受かりました!!
8月31日までに完結しなければいけないので、これからが勝負ですが、大変うれしいです!

