シュウジのブログ

シュウジのブログ

ブログの説明を入力します。

Amebaでブログを始めよう!

 

さて、

 

落胆ばかりもしてられない。

そうとなったら自分の与えられた仕事をするしかない。

 

僕は毎日違う業種の会社へ電話し、新しい顧客の獲得のために

企画書を作ったり、プレゼンしたりと言う仕事になった。

 

ガソリンスタンド業界では、ものすごい勢いで認知度が上がり、

会社名さえ言えば「あーはいはい」

って感じだったが、

業界が違えば認知度は皆無に近い。

ただ僕は元々ガソリンスタンド業界でも認知度なんてなく、

まっさらなところから関係を築いていくことは経験していたので、

また昔に戻ったと思ってコツコツと営業する事にした。

 

おかげで少しずつ話を聞いてくれたりとか、

ものすごく乗り気になってくれて、今度の展示会にぜひ参加して欲しい

と言ってもらえたり、いろいろな業界から提携の話が上がるようになってきた。

 

それと同じ頃、まだ提携していない石油元売の担当者から連絡をもらい、

「〇〇石油さんがあなたの会社の商品を採用している以上、

 ライバルである私たちは同じ商品を採用する訳にはいかない。

 ただ御社の技術と、理論は採用したい。何かいい方法はないか。」

と相談を受けていた。

 

それならば僕は今一人だ。

会社としておおっぴらに提携はできなくても、

その石油元売ブランドでのOEM供給と、

その会社へのこちらのノウハウの提供という形にして、

あくまでもこちらは表に出ずに、裏方という形でサポートする契約をまとめた。

 

これでほぼほぼ国内石油会社のおよそ6割は、自社の商品を使ってもらえる事になった。

 

僕はこれでまた自分の居場所を確保できつつあるのではと

ホッとしていた。

 

ところが、である。

いろいろな話がまとまっていくと、その後の担当を外されてしまう。

契約がまとまった後は、別の奴に業務を引き継ぐように言われてしまう。

なぜ自分が外されるのか。

社長や専務に抗議してもなんやかんやとはぐらかされる。

 

結局僕は契約をまとめても、その後は担当させてもらえず、

常に新規顧客の開拓をせざるを得なくなっていた。

 

会社は石油業界でシェア6割にもなった事で、僕が入社した頃の規模とは

比較にならないほど大きくなってた。

 

僕が入社当時は、レンタルビデオ店の居抜きみたいなところで、

細々やってた感じだったのが、

たった10年そこらで、自社ビルは立てるは、大型倉庫を作るは、

テレビCMまで放送し、モータースポーツのスポンサーまで

するほどの規模にまで大きくなっていた。

 

もちろん創業当時から一緒に歩んできた僕にとっても、

とても感慨深いものがあったし、それに貢献できた事に

喜びも感じていた。

 

ただ、僕にはどうしても我慢がならないことがあった。

もちろん病気になったのは僕の責任だし、

そのことで会社の主流の仕事ができない(任せてもらえない)

事については、自分の中で納得できない部分はあっても、

それで会社が発展するならと無理矢理納得させてはいた。

 

しかし、急激に規模が大きくなりすぎたためなのか、

何か大企業病みたいな感じが出てくるようになっていた。

 

派閥なんかができていたり、急激に大きくなった反動で、

役職不足、人手不足になり、まだ経験も浅い人間を

責任者に据えたり、役職者はお客様の事、会社の事よりも、

自分の保身のための行動が目立つようになったり。

 

うんざりすることが多くなってきた。

 

幸いにも僕は一人での仕事だったので、

そんな事には付き合ってられないので、自分の業務を

粛々とこなせばいいのだろうが、取締役という立場だったり、

社長、専務を除けば1番の古株ということもあり、

あちこちから相談を受けたり、愚痴られたりする事が増えてきた。

 

僕は自分がしてきたことは正しかったのか。

こんなに社内でギスギスするために、会社を大きくした訳ではない

などと考えるようになってしまった。

 

できるだけストレスがないように、一人業務を与えられてたのに、

いつしか仕事とは関係のない社内闘争みたいなのに巻き込まれて行ってるような気がしていた。