家族が毎日視聴しているNHKの朝ドラ「あんぱん」をたまに見るのだが、システマのコンセプトに通じるところがあると思い、やなせたかし氏のお考えとアンパンマンの行動について調べ、共通すると思ったことを記載する。
 

1. どちらも相手を破壊しない
・アンパンマン:アンパンチはバイキンマンを消滅させるためのものではなく、悪事を一時的に止めさせるためのもの。アンパンチによってバイキンマンは遠くに吹き飛ばされるが破壊されない。これは完全な破壊は新たな憎しみを生むというやなせ氏の哲学に基づいている。
・システマ:非破壊のコンセプト。システマのストライクは相手の身体を破壊するのではなく、テンションを抜いたりバランスを崩すことで脅威を排除することを目的とする。暴力で終わらせるのではなく、自他ともにできるだけ無傷でサバイブすることを目指している。

2. ただ優しいだけでは問題を解決できない
・アンパンマン:愛だけではバイキンマンの悪事を止められない。なのでアンパンマンは勇気持ってアンパンチという手段を使う。このことはアンパンマンの歌詞にある「愛と勇気だけが友達さ」にも現れている。
・システマ:相手を破壊しないが、危険な状況に直面したときには、自分や他者を守るために「戦う」ことを選ぶ。システマは武術(武:戈を止める)。