平成26年9月定例講座を開催しました | ~松花堂昭乗研究所~

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こんにちはニコニコ

松花堂昭乗研究所です。


今年の仲秋はうっとりきれいな月をながめました。秋ですね。


9月13日(土)、穏やかな初秋の午後、定例講座を開催しました。


8月下旬に、今秋の特別展のチラシやポスターが出来上がりまして、本日はみなさんに配布させていただきました。開催まであとひと月をきりました。どうぞお楽しみに。


さて、まずは「松花堂昭乗の書状をよむ」から。

本日の書状は年代の特定か可能な一通でした。時期が特定できると、うれしですね。

内容から、寛永7年のものと判断されました。まずは手掛かりとなるのは以下の3点です。


・瀧本坊の署名があること。

・文中に「女院御所様」が登場し、お悩み(御病気)であること。

・差出月日が「初夏仲七日」であること。


そして「女院御所様」は中和門院前子と想定され、「女院御所様」の呼び名は御水尾天皇退位(寛永6年)ののちと想定されます。前子様は寛永7年7月までご存命なので、差出月日の「初夏仲七日」(4月17日)を考え合わせると、寛永7年とするのが適当ということになります。


文中にうまくヒントがあると、年代が特定できます。

パズルがぱちっとあてはまるような感じですね。


さて後半は、本日も「男山栞」をよみました。


半斎さん、天明8年(1788)に昭乗さんの百五十御忌に参列したんですって。

昭乗さんの没年は寛永16年(1639)ですからね、そういう時期なんですね。

法会は鐘楼坊でとり行われたといいます。導師は萩坊乗喜がつとめました。

昭乗さんといえば瀧本坊が連想されますが、法会に関する記述に、安永2年(1773)に火災に見舞われた瀧本坊の名は出てきません。ちょっとさみしいですね。

鐘楼坊での法会では、昭乗さん自筆の自画賛像が掛けられたとのことです。

半斎さん、思わず「昭乗さん大好き」と涙ながらに小さくささやいたのではないでしょうか・・・。


そんなこんなの記述でした。

今回も難読箇所が多く、保留にした部分が結構残りました。


来月もどうぞよろしくお願いします。

次回の定例講座は10月11日(土)です。

そうです、そうです、特別展の初日です。盛りだくさんです。


松花堂美術館 開館12年特別展

「はちコレ 八幡のコレクションー松花堂美術館の収蔵品からー」

10月11日(土)~12月14日(日)

会期中前期(~11月9日)、後期(11月11日~)で展示替えをいたします。



そして、10月12日(日)には、第32回 松花堂忌茶会 が開催されます。

茶席券残数まだ少しございます(平成26年9月13日時点)。



その前に・・・もうすぐ9月18日、昭乗さんの祥月命日です。

私は、特別展のことなど、ご報告したいと思っております。


今年も昭乗さんを偲ぶ秋となりました。


それではまた来月にビックリマーク