きっとこのタイトルの書き物が世にはごまんとあるはずだ。

そのうちひとつくらいは小説として有名になったっていいはずだ。

そのくらいおさまりのいいタイトルだろう。コレラの時代の愛。ガブリエル・ガルシア=マルケス。

もちろんこのもじりを選んだのも、単に語呂がいいという以外の理由なない。もちろん、一人の女性を51年9ヶ月と4日待った老人の話をしようというものではない。

 

暇だ暇だと世間はかまびすしい、今週末だけで終わらないことが目に見えているとはいえ、ことこの土日だけと考えればただ土日1回外出自粛要請、まあ自粛ということだけ見れば守らなくたってどうということはない(実際の情勢として、外に出るなんてとんでもない、なんて話ではなく、ただ「自粛」という字面だけを見て言っているのである)のだが、まあせっかく在宅で暇をするのであれば一つ記事をこしらえてやろう、そういう気持ちとなるに至った、ただそれだけである。

そして中身は特に特定のものを語るようにはしないつもりだ。心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくり、怪しうこそものぐるおしくなりたい、いや特になりたくもない、ただ感心ごとについて気の向くようにさらさらとだらだらと書き記していきたい、それだけである。

 

 

・コロナなわけでありますが

自粛を要請、なんて言葉が日本語的におかしいだの、言葉遊びについてここで語るつもりはない。

未知なものはそりゃあみんなこわい。全世界が右に倣えとなっている以上、日本の国民性だよねだのなんだの、そんな話もよい。

 

このご時世でライブを続けているアイドルさんなんてものは、(運営が)自転車操業で止まってしまうとしんでしまうというところがほとんどだろう。アイドルさんが普段からちゃんと分け前をいただけているところはアイドルさんのためでもあるかもしれない。そうでもないところは活動が止まったところで生きていけないこともないだろう、アイドルさんは。

中には(このご時世でそれはさすがに蛮勇とは思うが)謎のパンクスピリットとかそういったもので続けているところもあるのかもしれない。

まあ、余裕があるところ、もしくは続ける決断をするには図体が大きすぎるところはほぼほぼ休止しているわけで。

それはそもそもライブハウスもそうだろう、法に基づかぬ謎の自粛、要請、であれば従う義務もないのだが、余裕がなくたって泣く泣く従っているところがごまんとある。

もちろん飯の種だから続けるわけだが、飯の種なのに余裕を失った俗世間からは続けることを鬼のように叩かれてしまう。叩くな、という話でもない。ただみんな必死なのだ。

 

アイドルさん側も客側も1人でも患者を出せないタイトロープを渡り続けているような状況で、1人でも出てきた瞬間業界にスポットライトが当たりまくってしまう状況で、とにかく幸運を祈り続けるしかないというか。切ない稼業だ。

まあ、ただやる側はやるのであれば腹を決めて、「今日も来てね」といつも通り宣伝すべきだろうと思う。やりたくなくても、やらざるを得ないのであれば腹を決めるべきと思う。もちろんその気持ちで行う宣伝は切ないのだが。

 

長期戦の様相である。切ないという言葉は生ぬるすぎる。ただのをたくは溜息をつくしかない。在宅でも金の流れる仕組みがあると良いのだが。ちなみにすでにあるところにはあるのだが、そんなものがあるところはとうに自粛モードに入っている。

しかしそんなものがあったところで、いつもと同じように金を使う訳でもない。やれやれ。

 

・もちづきさあやちゃん

とかく自分に自信がないこの人だが、「小さいことには自信がある!」とおっしゃっていた。そりゃ物理だからな。

 

この人を中心に見ているとこの人が僕の中での標準になり、だからこそこの人のパフォーマンスにものすごく驚かされる、ということも特段ないわけである。また、「常に全力」の話は前に書いたとおりであるが、いつ何時でもしっかり高い質のものを眼前に提示してくれるがゆえに、より一層、ある日の一つの動きに刮目する、ということもなくなっている。

それはつまり高いレベルのものを常に提供してくれる、ということの裏返しであるので、僕がこう書くことがつまり彼女への誉め言葉なのである(そしてこんな話を僕がしたところで特に彼女は嬉しそうにもしない)。

 

とかくアイドルのライブを映像で見ることを好まない(アイドルは生で見るものだとAKBさんが僕に刷り込んだからであろう。もっとも、オサカナの映像はそうでもないので、とするとコール等で自分で参加しているタイプのアイドルさんに限るのかもしれない)僕なので、先日終了したASTROMATEさんの定期ライブにて撮影された動画(「#アス撮ろメイト」というハッシュタグをツイッターで探せば、をたくが撮影した映像がたくさん出てくるだろう、あすとろさんを見たことない方々、最近ご無沙汰な方々にはこの自粛のお供にでもぜひ見ていただきたい)もろくすっぽ見ないのであるが、それを当たり前のように見たあすとろのをたくから、体幹がすごいだのなんだの、あと忘れてしまった(そこを忘れるなよ)のだが、とにかく望月礼賛の言葉をたくさん見かけた気がする。

当たり前だろうと思わぬでもないが、もちづきさんとしては当たり前でも当たり前ではないのだ。本人だって自信がないとはのたまうが、さすがに少しは自信を持ってほしい。

 

・もちづきさんと新曲「Our Song」

先日の2周年ワンマンで披露された、あすとろさんの10曲目。メロコア風味の軽快なロック曲、もちづきさん曰く「好きすぎる」とのことであるが、これについて語るほど僕の中にまだ新曲が沁みついていないので、それは置いておいて。

 

間奏で各々がそれぞれ別の、これまでの曲の振りをやるところがある。もちろん、もちづきさんはREBELS。彼女の「センターで始まって終わる曲が欲しい」という宿願に振り付けの槙田紗子大先生(思えば遠くに行ってしまったもので、そういえば昨年末のサコクラブ解団式(なんて名前ではなかったが)以来、今年に入ってからお会いしていない)が答えた、彼女の代表作だ。

 

もちづきさんは2方向に射撃する振りを行う。いつも下手に陣取る僕、彼女がその振りを行うのは最上手だから、必然的に遠目でぼんやり見ることになるのだが、上記のように彼女に刮目することはあまりない、と言っておきながら、その動きには刮目した。どっしり足を開いた構えから、素晴らしい速さで2方向に撃つ振りをする。

うっわかっこいい。初見でびっくりした。まあそれ以上に語る言葉もないのだが。

 

もちづきさんが声を張り上げ歌い上げると言えばSTARGAZERだろうが、それすら上回るような張り上げ方をするところもあり、とかくOur Songのもちづきさんは見どころたっぷりとなっている気がする。

そういえば、初披露の後には、この曲もセンターで始まって終わる曲だよと教えてくれた。嬉しかったのだろう。それを僕に言ってくれるのは、歴史というものも感じ、その意味でも嬉しかったが。

さて、次にみられるのはいつの日か。

 

・もちづきさんと「飛龍伝」

これが吹き飛んだら本当にコロナのくそ野郎と叫んでぶん殴りたい(誰を何を殴ればよいのだ)のだが、もちづきさんが東京に見参してからの初舞台である。故郷の島根ではいくつか舞台に出ていたらしい。

彼女と舞台の話をすればすぐにわかるのだが、彼女は舞台ガチ勢だ。将来像としても劇場で食っていきたい人だろう。また、今回はつかこうへい氏の作品だが、友人につかさんヲタクがいるとかで、この飛龍伝に関する講釈も聞いているようだ。

 

どうにしろ、それが台詞のないダンサーとしての出演であっても、非常にやる気あふれながら日々のレッスンや自主練習に邁進している。だからこそどうにかこの舞台が無事行われてほしい。そして一人でも多くの人に見てほしい。彼女の本質が見られる格好の機会になるはずだから。

 

4月16日(木)~19日(日)、東京芸術劇場 シアターウエスト。

チケットはこちら。

カンフェティ

チケットぴあ

東京芸術劇場ボックスオフィスWEB

 

・コールとミックスとそのほかヲタクのライブ中の過ごし方と

歴史(たかだか2年だが)の中ではことミックス(ところでこの表記なのかね。MIXなのかね。まあどうでもいいか)についてはいろいろあったわけであるが、今のメンバー様のお気持ちとしては容認のようであるから、どんどんやったらよい。

ミックスはいまの地下の共通言語であり、とにかくこれを入れたいという声もよく聞くし、実際にさわりだけやってあげればあとはあすとろさんを知らないヲタクでも勝手に唱えてくれる(唱えるというのか?打つというのか?まあどうでもいいか)ので、簡単に盛り上がっているような雰囲気も演出できる。悪いことではないと思う。

 

僕自身はミックス嫌いであり、未だにノーマル、日本語、アイヌの大昔からある3つしか唱えられないし、それすら覚束ない。やらないようにしているというよりはできないと言った方が正しい。覚える気もない。

今のところ綺麗に入っているのはREBELSの間奏くらいか。あそこについてはもちづきさんのソロが終わる前になんか唱え始められているので、おそらく僕が今後呪文を覚えたとしても唱えることもないだろうなと思うが、入っていたところでもちづきさんの歌が聞こえないわけでもない。別に構わない。

 

そもそも歌とヲタクの声が被るという観点から言えば、歌に被せてコールを行う僕が言うことは何もないのである。

元々ヲタクなんて好きにやってくれとは思っているし、僕は僕で唱えられもせず唱える気もないので今まで通りやるだけではあるが、できる人はどうぞ好きなように積極的に唱えていてほしい。

 

・井上くんの試合の延期とリゴ様

井上くん。勿論ボクシングの井上尚弥選手のことである。

ジョンリル・カシメロとの3団体統一戦が延期となった。くそコロナ野郎のせいである。ラスベガスのマンダレイ・ベイ・イベントセンターでの開催予定だったもの。日本人がラスベガス、マンダレイ・ベイに立つのである。

 

正直、カシメロは経歴からいってどう考えても強いとは思うが、そんなにわからんし、ここはしっかり井上くんに勝ってほしいなというところである。ここで負けてもらっては困る。

僕は井上くんとギジェルモ・リゴンドーの試合が見たいのだ。

 

もうリゴ様が全盛期を過ぎていることはわかっている。ノニト・ドネアとのスピードキング決戦が彼のハイライトだったように思う。ロマチェンコとは階級が違いすぎた。その後すっかり干されているのはかわいそうだ。

シャープな右ジャブ、必殺の正確無比な左ストレート、危うさすら感じさせず軽やかに避けるステップ、絶対に深追いしない、ブーイングもものともしない、勝てばよいのだろうという鋼のメンタル、塩試合のスペシャリスト。そしてオリンピック2大会連続金メダリスト。

ボクシングが格闘技である以前にスポーツであるがゆえに成立しているリゴンドー、何度かこのブログにも書いている気もするのだが、僕は大好きなのだ。ドネアとの試合は何度見返したことか。

しかし塩試合のスペシャリストなのだから干されてしまうのは仕方ない。ボクシングは倒して魅せなければならない。避ける美しさ、技術の美しさも僕は愛したいと思っているのだが。

 

全盛期は越えているとしても、この超絶技巧の名人と井上くんが戦っているのを僕は見たいのだ。

井上くんが粉砕するならそれはそれでよい。打たれ弱いところのあるリゴ様、一瞬で片が付くかもしれない。

リゴ様が抜群の読みですべてを交わしながら究極の塩漬けに持っていく、それはそれでボクシングというスポーツとしての、もはや芸術だ。アメリカで、ラスベガスでやれば大ブーイングだろう。その中で仏頂面ですべてを奪い去っていくリゴ様、この光景はあまりに美しい。

正直、十中八九、井上くんだろうと思ってはいる。

 

 

薄い内容をだらだらと書きすぎた。こんな間にあすとろさんの公式からOur Songのライブ映像がドロップされた。ぜひ見ていただきたい。見ながら春を待つとしようではないか。まあ僕は見ないだろうが。

コロナの時代の愛は落ち着くまで待たなければならない。51年9ヶ月と4日でなくても僕等は待たねばならない。

ちなみにあすとろさんは明日もライブがある。