PASSPO☆の所沢も、大西真帆3年ぶりの東京凱旋も書かなければならないのだが。
書く気はないが9mm×バインも記録はしておきたいのだが。
鉄は熱いうちに打て。
なんて書いた先から忘れているのだが。
そもそも熱くなったのか?
・サンミニ「3周年ワンマン・ライブ」@shibuya eggman
そういえば真面目に通いだした昨年7月、そうなってから最初のワンマンがここ、エッグマンだったね。
まあ快適なエッグマンだこと、と変に感心した覚えがある。
それよりきっと快適だったんだろうね。しかたないね。平日だもの。
Nホなりここなりでライブのある時は、そのNホの前あたりでビールを呑みながら時間をつぶすのがお決まりなのだけれど、この日はクリスマスに向けてやたら青いイリュミナシオンがキラキラ、人も多くて、そりゃあ居づらくて、まあ、ラガー呑んだけど。
結局100人程度いたのだろうか。そんなフロア。
上手段上、終始、腕を組んでいるか、ポケットに手を突っ込んでいるか。
前に突っ込む、コールする、それだけが能じゃないというか。
いや、そういう見方をする人の批判ではない、極めて個人的な話で。
そういう見方をしたい、特にこちらが能動的に見なくても、満足できる、そんなカテゴリでサンミニを捉えたい、そんな欲望への挑戦の第一歩であり。
ステージ前に下げられたスクリーンに映像を映しながらの、前のバージョンの出囃子で開始。新衣装で登場、そのまま数曲をなだれこませ、MC、そこからTWICEカバー(ただし踊りだけ)から、そのTWICEにも楽曲を提供した方の作曲、というのが売りの新曲・F.A.M.Eへ。
MV初公開を挟み、ノンストップで一気呵成の仕上げ。
アンコールで3周年についてそれぞれ語り、そこから2曲で〆。
1時間半もない、相変わらずそんなに長くない構成。
しかし9月のワンマンよりはよほど良い。
さほど空気の緩む瞬間はなかった気がする。3周年の特別感はなかったが、余計なことをしない構成は私好みではある。
なにか特別なことをしようとしても、彼女たちの(そしてこのチームの)経験値であればすべるばかりであろう。
いや、僕の趣味ではなくなるだろうと言うべきだな、笑。
ダンス&ヴォーカルグループとしてパフォーマンスを売りにするなら、カバーもちゃんと歌と踊りはしてほしかったかなとは思ったが。ダンスだけというのはハナから白旗を上げている気がして。
個人について。
有沢さんは9月から明らかに良化していたように見受けられたが、単に緊張していなかっただけなのかもしれない。
加入4ヶ月弱にして、パフォーマンス上でのそれなりの溶け込み感は、さすが「踊れない人は獲らない」方針の下、獲得された人材だなと感心する。ダンスも遜色はさほどないが、やはりどちらかと言えば歌の人か。
新衣装の姿がおおよそ高校生とは思えぬ(常時高校生には見えぬ大人びた人ではあるが)いでたち。
久松さんはとにかく魅せ続ける。そして目を配り続ける。
それで良いのだと思う。その面で効果的なふるまいが出来ることが、人に強いという彼女の才能だと思う。
3周年についての語りでも、割合淡泊な流れの中でトリを務め、きっちり泣いて見せた。
計算でも天然でもいい、画になれるのが彼女だと思う。
新衣装で俄然大人になった。綺麗で派手な姉ちゃん。
ヴォーカルの極端な不安定さとパンチ力不足が少しでも解消されれば、もう少しそちらでの見応え、聞き応えも出てくるのだが。
柏元さんは9月ごろからひたすら良化し続けている。
ダンスはすっかりトップフォームを取り戻した。力強さと弾力性、バズーカ砲のように伸びてくる手足。
歌がだいぶ良くなってきている気がする。無論、南さんのようにとは行かないし、一般論で上手い方というわけでもないが。
ほとんどキャバ嬢のような新衣装を身に纏った一群の中でも、やはり年頃の娘らしくしっかり可愛い。ビジュアル面では他メンとは一線を画す。そしてアホであるMC。褒めてはいないがけなす気もなく、僕は好きだが。
南さんはとても最近、肩に力が入っている気がする。
動きがいよいよ鋭く硬く。なにかと戦うが如く。鬼神の如く。
客席をどこまで見ているかはわからない。久松さんが戦う相手が客席なら、南さんが戦う相手は自分自身なのかもしれない。
ヴォーカルは他メンバーと一線を画す。こちらも硬質、パワフル。気を吐いているという表現のほうが正しいかもしれない。
後半、明らかにその声量が落ちた。息も続かなくなったように思う。本人曰く、新衣装が腕に絡むのと戦っているうちに消耗してしまった、とのことだが。
実に私好みのパフォーマンスをする人である。
ダンスなら2プラス1、別世界で勝負する1。
歌なら1プラス2、と、1。
そんな具合だ。
もっとも、ダンスと歌でこの人たちがいるステージはだいぶ違う。
ダンスに関しては個々人で差はあるものの、おおよそ何処に出したって上手い部類だろう。
歌に関しては同じくではあるものの、おおよそ何処に出したってそこまで上手くない部類だろう。南さんは標準より全然上だとは思うが。
根本的な力量もそうだろうが、激しく踊るが故、マイクが口元を外れていることも少なくない気はしている。
例えばヘッドセットなどの導入はどうなのだろうか。いや、少ない予算でそんなものを導入できるわけもないとは察しがつくのだが。
ダンスが高水準であるが故、それなりの歌を歌うだけでも、そもそもきちんとマイクを構えるだけでも一苦労であるのはわかってはいるのだが。
前述のとおり、ほとんどキャバ嬢か古典的な夜の街で舞い踊る姉ちゃんのような新衣装。
新機軸には合うのだろうが、それで歌われるパノラマワールドの違和感。
それは勝負に出たことの代償でもあるのだが。
歌の問題はあれど、それなりにハイレベルなパフォーマンス、しかしそれがストレートに刺さる層を見出せそうに思えない感覚は、昔のprediaを見ているのに近いように思う。
しかしprediaがそうやってもがいていたのは、まだ数年前の、ここまでシーンにアイドルが乱立していない、戦国時代などと言いながらも今思えば牧歌的な時代。
先駆者の苦悩はもちろんあろうが、ことアイドルシーンに関しては、後進のほうが大変なようにも思う。
いや、事務所で複数のアイドルを抱えるところの、後進と言おうか。
それも、先駆者たる親方が意気揚々と突き抜けた人気を誇っているならとにかく、このシーンの中でジタバタ彷徨っているのであれば、基本的にファン層に関しては縮小再生産のアイドルにおいて、実に厳しい。
そんな構造上の話をしても始まらないし、それは産声を上げた瞬間からの宿命である故、全くしかたがない。
簡単に言ってしまえば、今のK-POPに熱狂する層に彼女たちを見せて、良いと思ってもらえるのだろうか。
そんな話だ。
なにか違っている気がするし、良いと思ってもらいたいなと願っている、だからこそ、人事を尽くして天命を待つではないが、ヴォーカル面をもっと磨いてもらいたいなと思う。
歌声ほどわかりやすいものはない。安定した歌声はダンスより平易で明白である、と思うのは僕の趣味嗜好故なのだろうか。
パフォーマンスのスキルでをたくなど寄ってこない。
それは前提である。
ワンマンの内容と遠く離れてしまった。
僕としては、パフォーマンス面で想定を超えてもいないが下回っているわけでもない。
構成は好みだし、多少の不満はあれど前回のように全面的にくさすものでもない。
それでも充ち足りないのは、要求の高さか、厄介な僕自身の性分ゆえか。
(新メンバー、入れるんだろ)
「やる気のない子はいらないよ、入れないかもしれないし」
台詞は違う気もするが、おおよそニュアンス的にはこんな話を某メンバーとしたような。
9月から上向いたところでまた新メンバーを入れて、整うまでまた時間を要して、その時間が惜しい気もするが。
さて、僕はサンミニの未来を楽しみにしているのだろうか。
そんなあやふやな気持ちで、それでもきっとまだ通うのだろう、それがだらしない僕なのだから仕方がない。
まだサンミニはサイコロの目を決めたばかりである。