単に承前、なんてすればよいのだがそういう気分でもなく、何か前置きを書きたいなあと思うのだけれど、例えば、ボクシング界の生ける伝説バーナード・ホプキンスとセルゲイ・コバレフのライトヘビー級統一戦について語るのも、いつもなら全然語るのだけれど、今日は気分が違う。

で、なんとなく、今回の会場名、甲府CONVICTION、辞書調べてみたら、「確信、信念」だとさ。
さこにはこれが足りないのか、或いはあり過ぎるのか。

・PASSPO☆5周年カウントアップツアー後編1,2部@甲府CONVICTION

生誕終わった後だし、ある程度生誕自体についても、詳述してもええよな。
PO☆の生誕は原則、あくまで建前だけれど、クルーには秘密裏に行っているので、あんまりいろんな媒体でその日に生誕があることを事前に言うってのは、褒められた行為じゃないよね。

最寄りである南甲府駅から、自分の家の最寄りまで帰る終電が19時50分、こりゃ間に合わねえぞと思い、日の出前から車を走らせ、道中で知り合いを1人拾い、甲府へ。
現地には9時ごろ着。

さこの生誕ということは当然知っていたけれど、48の劇場に足しげく通っていたころから一貫して、相も変わらず生誕には碌に協力もしてこなくて。
ただ、流石に最近の付き合いもあり、PO☆をめぐる情勢もあり、そろそろ少しは手伝わなきゃな、と思うところもあり。
などと書きながら、結局事前のはなにもしなかったわけだけれど、当日くらい罪滅ぼしも、と思って、現地で何かすることがあるのなら…と、9時着。

会場の駐車場が使えないようだ、という話は聞いていたので、周辺をぐるりと回っていたら、見覚えのある人影が2人しゃがんで、サイリウムにその使いどころの説明用紙を巻いていて。
加わって、巻き巻き。


こんなんですね。

その後は会場近くのマックに潜伏して時間をつぶし、今にも降りだしそう、いや降ったり止んだりしている空のもと、前日よりはだいぶ少ない、開場前にたむろする客に、巻いたサイリウムを配って。

1部、槙田紗子生誕祭。
4年目にして初めて、最前にて迎える生誕。
いろいろ、各方面、多謝です。
前のほうは黄緑が異様に多かったね。
ステージ高くて、後ろから見てもとても見やすい、なかなか良いハコです、甲府CONVICTION。キャパ350と言う割には狭く感じたけど、まあ他の350のハコもこんな具合だしこんなもんなんだろうなあ、と。

オープニングSEが始まって、入場してくるクルー、顔を上げて、重たいギターが鳴り響く、
MASK。
始まる一刹那、さこが前のほうをさっと見渡して、軽く笑った。
自分の推しがこんなに前に来るなんて珍しいじゃないか、そうか、私の生誕か、そう思ったのかどうかは知らない。

MASK、もう、発表されてから1年が過ぎようとしているのだけれど、その時点で機長、完全にさこの詞書いてくれているなあ、と思ったのだけれど、1年過ぎて、より一層、さこで。
もちろんさこが明確にメインヴォーカルをとる曲の一ではあるのだけれど、この曲で始めてくれたのは有難くて。

そこからはもう、壇上の一点に向かって放出するだけだったので、出来云々は覚えていない。
さこはちゃんとウィンクしていたなあ、というくらい。

主なさこ曲としては、MASK、振付したTap My Toe、FAKE、さこコールでおなじみじゃあね…、Love Diary、それに生誕曲となった「I」というところか。
Tap My Toeは後編では久々?初?だったんじゃないかい。
サクラ小町もさこが踊るのを好む曲ではあるわねえ。

壇上では久々なんて言っていたSee You Again、少なくともこの前に一回はまこしゃまとむっちゃんに思いを馳せながら聞いたはずだから、さほど久々ではないはずだけれど、でも、来年の1月1日まで、この曲を聞くたびに、あの冬に思いを馳せるのだろうとは思う。

「I」、まずイントロで、翡翠色のサイリウムを点火。
その瞬間、ぶわっと泣き出して口を押さえるさこ。
「STAY GOLD、ヒロインじゃなくても…」涙声。
「きっと輝ける、私…」泣きだしてもう歌えなくて。
『My own road!』パッセンが代わりに大合唱して。
吠えたなあ、その瞬間。

それで、落ちサビで、少しだけ色の違う、緑のサイリウム。
また、さこ、ぶわっと泣き出して。
「ずっとずっと一緒だから…もっともっと強くなるから…」
「I」もまた、本当にまさしくさこの歌詞なんだよなあ。

かつてのさこだったら考えられないくらいの泣き方なのだけれど、ここ1年くらい、さこもだいぶ涙もろくなったような気がする。
と言っても、クルーも言う通り、こういうときに予定調和で泣くさこではないのだけれど、この日は見事に2度泣いて、隣にいた委員長も胸を撫で下ろしておりましたわなあ。
もう一方の隣にいた人が泣いていたかどうかは知りません…

そこから、生誕モード、さこの独演会。
昨年や今年春はさこの独演会ってよくあって、そこでも全然話をまとめないままに、長々と、観衆に叩きつけてというのはよくあったのだけれど。

本当は誰かに、これを全部録音したものを聞かせてもらいたいくらいなのだけれど、そんな人はまあいなさそうなので…
なんとなくの記憶だと、

私は仕事をしていなければ何の価値もない人間で、
とかく私はしっかりしてる、頭が良い、そんな感じで言われることがあるのだけれど、
それはみんなにそう見せかけているだけで、本当はそんなものではなくて、
だから、そんな私を見に来てくれる、応援してくれる人がいる、それは奇跡だと思っている、
そんな私が出来ることは、PASSPO☆に居る間は死ぬ気でやることだと思っている。

そんな内容だったかな。
これを、吐き出すように、泣きながら、苦しそうに、語っていた。
それを見ながら我らがねぎちゃんは号泣していたのだけれど。

前の記事でも書いたけれど、「頭が良い」の部分では、僕をじっと見て。
追い込んでしまったとは思わないし、勝手にさこが自分で自分を追い込んだだけだろうとは思うのだけれど、やっぱりそれはそれとして、申し訳なく思う気持ちがないわけではない。

しかしまあ、なんでここまで自己評価が低くなるにいたったのかなあ、と。
元々ネガティブな子ではあったけれど、こうも行動不能になるまでに自分で自分の首を絞めてしまう、というのはね。
まあ、そんな過去に思いを馳せても仕方ないし、道は、生き方は、自分で切り開いて見つけていくしかなく、僕たちはそれを固唾を飲んで見守るしかない(いろんなことを伝えて、場合によってはそれがそれなりに影響を与えることもままあるはある)のだけれど。

そこまでさこが話してから、杏ちゃんがそれを受けて、
次はさこちゃんが振付をしてくれたFAKEです、ほら、さこちゃんがいてくれてよかったじゃない、なんて話すと、さこ、急にニヤッとして、さこが振付作れなかったらどうする?なんて言い始めて。
杏「杏が作るからいいよ」
さこ「ならさこいらないじゃ~ん」

これをうざったくも微笑ましいと思ってくれる人がどれだけいるかどうか…w
ほんと、しょうもねえなあと思うけれど。
本当に優しい人が周りに集まっている、ってことは、わかってほしいなあ。この流れも、最近ずっとさこを救ってくれている杏ちゃんの絶妙な流し方だったのだけれど。

アンコールはいいんちょがぐるぐるとサイを回していて。
これしながら声出すの、大変だよなあ、と見ておりましたが。

2日連続のサンキュバースデイ。
さすがにこっちではさこは泣かなくて、落ちサビで中央に持っていかれて、所在なさげにとまどっていたけれど。
最後は向日葵で、いつも通り上手に突っ込んで。

生メールで思いを吐きだして、この日も吐き出して。
少しは楽になって落ち着いたかなと思うので、ここから、本人もブログに書いているけれど、むやみに思いつめないで、変に自分を卑下しないで、ありのままを見つめて、地に足をつけて、一歩ずつまた歩いて行ってくれればなあ、と思う。
聖人君子だとは全く思わないし、しょうもない面もあるとは思うけど、ただただ最低のクソ野郎だとも、また思わないしね。
普通の、女の子だよね。ちょっと偏屈で、生真面目な。
そんないきなりは変わらないだろうけれど、まあ、少しずつ、少しずつ。

接触は杏ちゃんに1回甘えに行って、あとはさこ。
杏ちゃんには最近本当になんか、傍目には気持ち悪いほどに甘えに行ってしまって、申し訳ねえなあ、とは思う。
「お疲れ様ぁ~」
(杏ちゃん疲れたよぉ~)
なんて具合に。

さことは、なに話したっけ…
まあ、何度も行ったけど、大した話はしてない。
大人1年目はどんな年だった、なんて話だったり、後は、気楽に生きなきゃねとかそんなことを言ってはひたすらさこは頷いたり、そうできればいいけどね、なんて気弱に笑っているだけだったり。
(おめぇは頭のいい子だよぅ)
「やめい、それ」

生誕の花の前で、最前固めた、僕以外はこのツアー全通している、要は黄緑3馬鹿トリオ(いや、馬鹿って、褒め言葉なんですよ、たぶんね、いやどーだろー)で写真撮ったり、近くのスーパー内の弁当屋で、出来たてというだけが売りの親子丼を食べたり、気が抜けたり、気が抜けたり、気が抜けたりして、

2部。
そんなには見かけない肉体派ベテランが何人か来ていて、フロアが結構な暴れ具合というか(殴る蹴るという話ではないのだけれどね)、なってたねえ。
適応できる人にとっちゃ楽しい場じゃないかね、あれは。

はっちゃけで、さこが出てきたよね。なんかダンボール被せられて。
まあ、浮かぬ顔、迷惑そうな顔、当然して出てきたけれど、少しはこいつらのマインド、学べばいいのにな、なんてのは、本当に思ったりする。
すっかり曲に入ってしまってからは、サングラスかけて、ちゃんと生真面目に振りやって、笑顔だったわなあ。

ハカナはね、サビでの両手を交差させてほどく振付が好きだから、両手でやってるの、つまり、ヘッドマイク使ってやるの、もう一度見たいんだけどね。
この振りの杏ちゃんの美しさね。

Tracks。
もうとにかく、軌跡を振り返りつつの、旅立つまこしゃまへの応援歌、たけにゃかあんにゃで付けた振りも、わかりやすい応援団風の腕振りから始まって、全体がそうなのだけれど。
一番最後、センターのまこしゃまが左右から肩をぽんと叩かれて、顔を見て微笑んでからの、まこしゃまだけ逆構えで敬礼、この流れはもう、各所で言及されているしそれにあえて付け加えることもないのだけれど、泣くよね。
強烈に印象付ける曲ではないけれど、本当に軽やかで明るい、PASSPO☆らしい佳曲。

終了後、ほうとうが食べたいということで、あんまり考えるのも面倒だったから、談合坂SAで食べて。

クルーはなぜか会場で作ってもらったものを食べたらしいけど、終演後、廊下に出たら、食べかけのほうとうがカセットコンロに乗って、鍋ごと置いてあったよねw

正直、甲府はさこいなくて、生誕できないんじゃないか、この1ヶ月ちょっと、本当にそれを考えていた。
だからこそ、無事に出来て、それがなによりだと。
生誕を作り上げた方々、本当にお疲れ様でした。

毎年、次の生誕はないと思いながら生誕祭を過ごしているけれど、今年に関しては、なにもしてねえのは申し訳ねえってちょっと思ってしまったし、もし来年が万が一あるのなら、少しはやろうかと思ったし。
これは悔いというのではなく、また、別のものかな、と。

どうにしろさ。
一年に一度、その子が主役になる、生誕祭ってのはいいイベントですよ、ホントに。

涙の数だけ強くなってくれるかな。
もっともっと強くなるからって言ってるからね。
きっとね。