槙田さんがとても一般人らしい格好をして一般人にしか見えなかったモノマガジンで、おそらく槙田さんのゴール、同伴男性の初日の宿泊地として設定されていた野島埼灯台、なんとなく車で行ってきた。
そのまま房総半島をぐるっとしてきた。
まあ、車なのだけれど。

200円で上まで登れて、それなりの景色だったのだけれど、まあ、そういうところで。
1人でわざわざそんなところに行く者もそんなにいやしないのだろう。実際、今日は10組くらい、周囲の公演も合わせて客を見たわけだが、おひとりさまは僕だけで。
バカほど高いところに登りたがるというし、バカでなくたってそういう、ひとりの、風が吹きつける、見晴らしのいい、そんなものを愛する物好きだっているだろう。

僕にとっては、先日行ってきた車の点検時に、ディーラーの兄ちゃんにもっと走ったほうがいいとお叱りを受けた、要は「運動不足」を解消するために、
ついでにちょっとした魚介を食べるために、
あとはSyrup16gをカーステレオで流して、自分の中に澱を沈みこませる、染みつかせる、そんな一連の作業をしに行っただけだ。

僕の中でSyrup16gを聞く作業なんてのは、藤沢周『箱崎ジャンクション』を読む作業と同じで、気分を沈めて、陰鬱にして、それでもって、対象をより冷淡な目で捌くための行為だ。
もっとも、まず冷えた、鬱な、そんな気分の時にしかそんなことはしないのだが。

AKBの総選挙なんてものがあったそうで。
寮で他の若手社員と一緒に、あーだこーだとはさして言わず、この子かわいいね、この子綺麗だね、この子若過ぎるね、そんな話をしながら見ていた。
その中には2名ほど、僕のそちらのことを知ってる者もいたのだけれど、そんな僕だってもう半分以上のメンバーはわからない、だから別に深い話はせずに。

たなぶも入っていたようで。うれしかったろう。
トップ3、全員、かつての、大昔のBで。うち、麻友とカジラギは元祖Bで。
7年の時を経て、あのAXで初日で1位を取ってから何年か、上が抜けて行って、順番が回ってくるのはある意味必然なのだけれど、そんな結果になって。

総選挙に投票しなくなってから久しいし、そもそもがブック通りに行われるものだと思っていたし、もう対岸の火事なのだけれど、それでもオールドホーム・チームB、悪い気はしなかった。
現金なものだ。

片山さんの勝負が始まる。
今回は珍しく初日に見に行かないから、いつ始まるか、ちゃんとはわかっていないのだけれど。
主演ミュージカル、「アイランド」。

昨日、今日、本当は出ている場合じゃない。
ただ、AKBに居る以上は出る義務があると割り切っているだろう、今日は敬愛する優子の卒業コンサートでもあった、
とにかく、体調だけは崩さぬように。

主演というのは今までなかったことだし、そりゃあ少しは今までの舞台とは違うだろうけれど、もう、はーちゃんの舞台に関しては心配は一切ない、ただ、どこまで行けるか、どのくらい今までのはーちゃんのイメージを破ってくれるか、それが楽しみで、楽しみしかないから。
気楽なもんである。

これはある程度距離が離れたからかもしれない。
もうそういうことを否定する気もない。
僕にとってはーちゃんは、今はもう、とにかく自然体な、ライフワークだから。
ゆっくりと、その戦いを見られればいいから。

周りの評判もまずまずと聞く。細身でおっとり、その姿からは想像もできないパワーのある歌声を響かせている、と。
AKBの経験が無駄であるはずがない、ただ、技術的には上手く脱皮して、羽ばたいてくれれば、と。
パワーだってまだまだもっと上手く出せるだろうし、第一、音程のコントロールなんか、全然まだまだ、なんて思ってる。
まあ、今回はどうかな。

13日の金曜日(おお、怖い)に片山さんの舞台を見に行くのだけれど、翌日がPO☆さんのツアー初日@赤鰤で。
こっちはもう今は楽しみでもなんでもない。

最近の出来と関東近郊の出来でそんなに変わっていることはきっとないのだろうし、要は僕の気分なんだろうけれど。
いや、どうなんだろうね。でも、バンドやる前より基本的な動きの部分で錆び付いているのは確かだと思うんだよね。

バンドやり始めりゃそうなるのはわかっていたし、だからこの子たちの十二分のものを見られるのは、バンドがモノになり始めてどっちもきっちりやれるようになった後しかない、下手すれば年単位でかかる(しかし年を経ればおそらく体力は下降、少なくとも一部クルーはするのだろうし、さて…)とは思っているのだけれど。
しかしまあ、バンド始めただのなんだのって、客には関係のない話で。
それで他のものが落ちたのであれば、それは客にとっては衰えただけの話で。

まあ、毎回、正気かどうかわからない段ボールはやるのだろうし、それだけでもう萎えるのはわかっていることなので、それ以外で熱を感じられるかどうか。
ステージを純粋に見てすげえと思えるかどうか。

繰り返しだけど、要は気分なので、こっちと壇上の勝負という意味では今回はハンデキャップマッチなのだけれど。
しかも初日は、前日に片山の舞台を見ている。このパターンでは前にも確か、2年前の秋だったかな、あれ、3年前だったっけ、とにかく、ぽ☆を非常に冷えた眼差しで見ていたことを覚えている。

もう赤坂、上がる要素がないのだけれど、まあ、そんなことを言いながら結構な数、見るわけだし、今年の夏もメインはPO☆なのだし、なにか思い直させてくれるようなステージ、ほんの少しだけでも、期待したいのだけれど。

そんな、昔話とこれからの話、非常に表面的な話。