ゆかりちゃん出てたらしいねえ(伝聞)。

だって見ていなかったもの。陸上日本選手権を、北京前のにわかファンモード全開で見ておりました。


渋井さん・・・よかったねえ。

今日も競技は数あれど、ハイライトは女子1万m。渋井・福士・赤羽各選手(以下敬称略)の三つ巴。スタートから渋井が先頭に立つと、赤羽、福士の順で隊列を作りながらハイペースで進む。1人、また1人と減っていき、3人になった時点で福士が仕掛ける。あとは入れ替わり立ち代りながらペースは緩むことなく最終周。最後の直線で渋井が赤羽を身体一つリードしたところがゴール。

レースの流れをこうやって文で書いたって、何の面白みも伝わってこないのだが(それはきっと俺の文才のせい)、とにかくド素人が見てても手に汗握るくらい、面白いレースでありました。ついでに言うと、レース後の渋井の壊れ方がまた面白い。声のトーンもいつもより1オクターブくらい上昇。何よりもスタート時から最後までずっとニコニコしていた渋井が印象的だった。


どうしても渋井って、肝心なところで弱い、勝負弱い感じを受けていた。「速い」けれど、「強い」じゃない。だから、今日もラスト半周くらい、福士が置いていかれて、赤羽との根性比べになったとき、こりゃあまた駄目だなと思ってしまった。失礼な話。

もう最後は執念でしょうな。今までに逃してきたものが頭の中を駆け巡って、だからこそ、「今度こそは」、と。意地の勝利。

心と心がぶつかった、名勝負でございました。


そして、レース後の渋井と福祉の面白映像を見ていて、つくづく、絹川の不在を痛感した。実力でもキャラでも、この2人の正統後継者は彼女であるはずなのに。

病気がはやく全快するよう、祈っております。


それにしても、どうやったら室伏選手(兄貴のほうね)のような男が生まれ、育つのだろう。今日も今日とて余裕勝ち、14連覇(だったよねえ)を達成。それはいいのだが、室伏の記録80mに対し、2位の記録は69m。実に11mも差があるのだ。

日本人の限界というのは、本来は70mくらいなのだろう。たった一人で、世界標準へと飛んでいってしまっている室伏。やっぱり、化け物だ。