<4.>
腫瘍の血管新生の役割は
・血管網をがんの増殖巣に広げる
↓
・がんに栄養と酸素を供給する
↓
・老廃物を排出する
ことです。
腫瘍の血管新生は
「がん性腫瘍細胞が周囲の正常な組織にシグナルを送る分子を放出すること」
から始まります。
このシグナル伝達により組織内の特定の遺伝子が活性化し、
次々にタンパク質に新しい血管の成長を促します。
先回の復習もかねて、次のサイトもご覧ください。
…嬉しいことに日本語です…(リンクは貼れませんので検索してください)
ただし、このサイトは「肝臓がんの経口薬」に関する製薬会社の動画です。
卵巣がんには適応がありません。
あくまでも、「がん細胞の増殖・シグナル伝達」を理解するためにご利用ください。
※ googleで「分子標的薬 作用機序ムービー」と検索
→「作用機序ムービー - ネクサバール総合情報サイト」でご覧ください。
左側の枠内: 作用機序ムービー
【肝細胞癌篇】 が、より解りやすいかと思います。
<5.>
血管新生は、ヒトの正常な発生と成長の特定の時期にも起こっています。
例えば、母親の胎内で発育段階の胎児は、その体内に動脈、静脈、および毛細血管の広大な血管網をつくらなければなりません
脈管形成と呼ばれるこの過程で、血管内皮細胞の第一段階の血管網が作られ、これが主要血管となります。
その後、血管新生によりこの血管網が新しい細動静脈や毛細血管に作り替えられて胎児の循環系が完成するのです。
<6.>
比較的頻度が低いですが、新しい血管の増殖は大人でも起こります。
・女性では、月経周期の間に子宮内膜に新しい血管が形成されるので、毎月数日間は血管新生が活発です。
・また、傷が治る段階での組織の修復または再生にも血管新生は欠かせません。
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お役にたちましたでしょうか?
‘がんとのお付き合い‘はとても大切な事だと感じています。
「Ⅰa期」と診断されていた時点で、実は「肝臓にも転移していた」私の場合、
「腫瘍のサイズも小さく固まっていたのに、どうしてこんなに早く転移したのか??」
という疑問を抱えながら過ごしていましたが、
自分のがん細胞が‘どんな動きをしてきたか‘がある程度理解できて、とてもすっきりしました。
これからも、まだ続きますのでよろしくお願いします。