久しぶりに篆刻作品について少し…
まるっきりの初心者の頃に
作品化し表装、額に入れて展覧会に。
見事入賞展示された傑作が有ったの
ですが…会場でパッと見!
印影から黄色シミが滲み出て拡がって
いました。(´д`lll)
書の作品メインの頃から十分印泥を
撹拌してから使う様にしてたつもり
ですがあまりに酷い
印泥の油滲みです
。゚(T^T)゚。
その作品かなり上位だったものですから
印影や釈文の仕上がりより油滲みが
恥ずかしく以後暫くは狂った様に撹拌
して捺していました。
しかし技はこんなところにも在るもので
その後何年かかけていくつかの滲み
防止策を知ることになりました(^^)
印泥の製法や原材料のことは詳しく
無いのですが、滲みは夏制作出品して
真夏に展示された作品に多かった。
春先は印泥が硬く撹拌し難い…
手が疲れるまで混ぜますが足りません。
結局滲む。
そこで…
保存中に油脂が分離しない様にする為
使わない普段は冷蔵庫の野菜室に入れて
おくのが良いと師匠の池田樵舟先生より
アドバイス頂きました\(^_^)/
分離しないだけでは無くベチャっとせず
印材にポツポツと着けやすいくなる。
夏場の暑い時にベチャっとなったり
印泥が繊維質的になってなかなか上手く
捺せないのも予防出来ます。
もう一つの方法は
滲み出る油脂を紙に捺してから吸収
印影部分に少量まぶします。
時間が有れば数時間か1日に放置します。
印材の粉は油脂を吸う様です。
その後油脂を吸った粉を綺麗に払って
終わります。
粉を払う時に表側の作品印影を
汚さないで下さい。
なるべく同じ作業はまとめてやります。
粉は少量で十分です
日頃から粉を捨てないで保存し
この目的で使用した後処分します。
1か月から3か月は保ちます。
上手くいけば数年間滲みや変質は無い。
小生の作品で立証済みです。
これは書の作品でも同じです。
偶に大きな展覧会の作品でも落款の
印影の周りに満月の様に油の輪が
出来てるのを観て残念に思う事が
あります。
ここまで気をつけても観て貰えなければ
何もなりません。
でも全て修行ですから。
抱神